進化論はなぜ哲学の問題になるのか

生物学の哲学の現在

進化論はなぜ哲学の問題になるのか

「進化論」は科学者だけが論じる問題ではない。現在発展中の注目分野「生物学の哲学」について、日本人研究者9人による最新論考集。

著者 松本俊吉 編著
ジャンル 哲学・思想・倫理
出版年月 2010年7月
ISBN 978-4-326-10198-6
判型・ページ数 A5・244ページ
定価 3,520円(税込)
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「生物学の哲学」では、既存の人文系、哲学系という枠を超えて議論が繰り広げられている。本書は、日本における「生物学の哲学」の中心的研究者たち9人が進化論を軸に、科学哲学、システム理論、数学、心理学、歴史学、倫理学など様々な分野と接点をもって、バラエティある話題を展開。原理的な問題から個別的な問題へと読者を誘う。

少し難解でしたが、読み進むにつれて面白くなりました。(男性 62才 会社員)

事項索引 追補(第1刷のみ 第2刷以降は追加されています)
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まえがき

第1章 自然選択の単位の問題[松本俊吉]
 1.1 選択の単位の問題小史
 1.2 対立遺伝子選択主義をめぐる問題
 1.3 集団選択説をめぐる問題

第2章 生物学的階層における因果決定性と進化[中島敏幸]
 2.1 はじめに
 2.2 システムと階層
 2.3 生物学的実体による通時的な階層形成
 2.4 自然選択と進化個体群
 2.5 階層間の因果決定性
 2.6 階層と選択のレベル
 2.7 おわりに

第3章 生物学における目的と機能[大塚淳]
 3.1 目的論とは:今日における問題
 3.2 目的指向性と因果的説明
 3.3 進化生物学における機能言明
 3.4 発見法としての目的論
 3.5 「型の一致」と適応主義批判
 3.6 結語

第4章 進化論における確率概念[森元良太]
 4.1 なぜ確率概念が問題になるのか
 4.2 決定論的世界観
 4.3 非決定論的世界観
 4.4 不可知論と一般化

第5章 理論間還元と機能主義[太田紘史]
 5.1 理論間還元モデル
 5.2 多重実現可能性と機能主義
 5.3 論争と展開(1) 多重実現再考
 5.4 論争と展開(2) 機能主義再考

第6章 種問題[網谷祐一]
 6.1 はじめに
 6.2 生物学的種概念
 6.3 系統学的種概念
 6.4 多元主義
 6.5 種の存在論的地位――種は個物か
 6.6 おわりに――「種」の認識論的意義

第7章 系譜学的思考の起源と展開:系統樹の図像学と形而上学[三中信宏]
 7.1 はじめに:分類科学と古因科学
 7.2 分類思考:形而上学的パターン認知
 7.3 系統樹思考:アブダクションによる推論
 7.4 ふたつの思考法:メタファーとメトニミーのはざまで
 7.5 おわりに:系統樹の図像学と形而上学

第8章 人間行動の進化的研究:その構造と方法論[中尾央]
 8.1 起源:人間社会生物学
 8.2 代案(1):遺伝子と文化の二重継承説
 8.3 代案(2):進化心理学
 8.4 継承:人間行動生態学
 8.5 結語

第9章 進化倫理学の課題と方法[田中泉吏]
 9.1 はじめに
 9.2 進化倫理学とは何か
 9.3 倫理の進化を探るために
 9.4 「遺伝子の倫理」は可能か
 9.5 倫理は主観的か、客観的か
 9.6 おわりに

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