勁草書房の少部数重版についての考え方

 学術専門書にとって厳しい出版状況が続いております。こうした状況の中でも、小社では、品切れ本を最小限にとどめるという専門書出版社の使命を全うするため、品切れ本を重版する途を模索してまいりました。その結果が2003年から取り組んでいる少数部数重版(およびオンデマンド出版)です。1点につき原則300部を重版し、品切れになっていた本を毎年少しずつ販売できるようにしてまいりました。
 しかしながら、部数が少なくなれば一部当たりの費用がかさみます。それをどのように吸収したらよいのかが難問でした。印刷会社・製本会社は申すまでもなく、著者の方々のご理解ご協力を得て、少数部数重版は実現したのです。それでも一部の書籍は、例えば活版印刷からオフセット印刷への切り替え等に伴い、どうしても定価を上げざるをえなくなってしまいました。諸般ご賢察のうえ、ご了承賜りますようお願い申し上げます。
 小社では引き続き研鑽を重ね、上記使命の達成へ向け努力してまいる所存です。読者の皆様のご理解ご鞭撻のほど、重ねてお願い申し上げます。

 

シェアする

このエントリーをはてなブックマークに追加