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『芸術の言語』(慶應義塾大学出版会)刊行記念フェア 「グッドマン・リターンズ」

慶應義塾大学出版会刊行『芸術の言語』(ネルソン・グッドマン著 戸澤義夫・松永伸司訳)の刊行記念フェア「グッドマン・リターンズ」(企画 慶應義塾大学出版会 協力 勁草書房)をただいま開催中です。

グッドマン・リターンズ 看板

勁草書房からは分析美学関連書籍を数多く出品いたしております。
フェア開催店ではブックガイドを配布しております(PDF版データはこちら)。
下記の書店で開催中です。ぜひご来店くださいませ。

 

フェア開催店(新たな開催店が決まり次第こちらに掲載します)
ジュンク堂書店三宮店
東京堂書店神田神保町店(5月20日~)
青山ブックセンター六本木店(5月中旬~)
MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店(5月15日~)
紀伊國屋書店新宿本店(5月3日~) 
慶應義塾生協三田書籍部(5月2日~)
青山ブックセンター本店(5月2日~)
ジュンク堂書店池袋本店(5月1日~) 

慶應義塾大学出版会の当フェア特設ページはこちら
ブックレットのデータはこちら(PDF)
 

 


フェア配布用ブックレット「はじめに」より(松永伸司さん・『芸術の言語』訳者)

 一度古びたとしてもまた息を吹き返す文献を「古典」と呼ぶなら、ネルソン・グッドマンの『芸術の言語』はまちがいなく古典です。半世紀まえに出版されたこの本は、他のすべての古典的な哲学書と同じように、汲み尽くせないような豊かな洞察によって、美学とその関連領域において新たな視点と使い道を提供しつづけています。
 『芸術の言語』が古典であるゆえんは、少なくとも3 つ挙げられます。第一に、それまであやしげなかたちで論じられていた美学的な諸問題を、明晰で地に足のついた枠組みで説明したこと。たとえば、再現における「類似」、表現における「感情」、美的なものにおける「いわく言い難さ」「直接性」といった従来のうさんくさい説明概念にかわって、記号の働きとそのシステムのあり方という曖昧さのない説明図式が持ち込まれます。
 第二に、それまでは十分に定式化されていなかった論点を新たに切り開き、その後の議論の文脈を作り上げたこと。たとえば、贋作問題や再現の本性に関する諸論点は、その後の分析美学において「芸術作品の存在論」や「描写の哲学」と呼ばれることになる豊かな議論の端緒となるものです。
 第三に、射程の広さ。『芸術の言語』には、再現、表現、隠喩、美的なものといった美学的な問題だけではなく、記号や知覚や認識一般についての重要な洞察も含まれています。また、芸術形式ごとの特徴づけとその比較は、個別芸術学である文学や音楽学や美術史学にとって有益な知見を与えるものです。この本がさまざまな分野で認知され参照されているのは、そうした論点の幅広さのおかげでしょう。

このブックフェアは、こうした『芸術の言語』の古典としての魅力を、現代の読者の口にあうように5 つの切り口で料理したものです。選書者としては、主に2015年に好評を博したブックフェア「分析美学は加速する」のメンバーが参加していますが、今回は分析美学にとどまらない視点から多様な分野の文献が紹介されています。
このブックフェアが、グッドマンをより深く読むための、またグッドマンから考えを広げるための一助になれば幸いです。 

 


ブックレット執筆者

松永伸司 (まつなが・しんじ)
 東京藝術大学美術学部教育研究助手/立命館大学ゲーム研究センター客員研究員。博士(美術)。訳書にネルソン・グッドマン『芸術の言語』(共訳、慶應義塾大学出版会、2017年)、イェスパー・ユール『ハーフリアル』(ニューゲームズオーダー、2016年)、モリス・ワイツ「美学における理論の役割」(『フィルカル』1巻2号、2016年)。

岩切啓人(いわきり・けいと)
 東京藝術大学美術学部芸術学科卒業。東京大学大学院人文社会系研究科基礎文化研究専攻在籍(美学芸術学/修士課程)。専門は美学・芸術哲学。特に、芸術作品の真正性の存在論研究。「複製不可能な芸術形式とその基準―新しい芸術への適用可能性」(学部卒業論文、東京藝術大学、2016年)。

源河 亨(げんか・とおる)
 日本学術振興会特別研究員PD(東京大学)/慶應義塾大学非常勤講師。博士(哲学)。著作に『知覚と判断の境界線―「知覚の哲学」基本と応用』(慶應義塾大学出版会、2017年)。翻訳に、ジェシー・プリンツ『はらわたが煮えくりかえる―情動の身体知覚説』(勁草書房、2016年)、デイヴィッド・チャーマーズ『意識の諸相』(共訳、春秋社、2016年)など。

高田敦史(たかだ・あつし)
 会社員。専門はフィクションの哲学。論文に「図像的フィクショナルキャラクターの問題」(『Contemporary and Applied Philosophy』、2014-2015年)、「ストーリーはどのような存在者か」(『科学基礎論研究』、2017年)など。
researchmap: http://researchmap.jp/at_akada/

森 功次(もり・のりひで)
 東京大学教務補佐員/山形大学学術研究員、博士(文学)。論文に「前期サルトルの芸術哲学―想像力・道徳・独自性」(博士論文、東京大学、2015年)。訳書にロバート・ステッカー『分析美学入門』(勁草書房、2013年)、ケンダル・ウォルトン「フィクションを怖がる」(『分析美学基本論文集』勁草書房、2015年)、同「芸術のカテゴリー」(電子出版物、2015年)。

 


フェア開催店の様子
東京堂書店神田神保町店3階 人文書フェア台


青山ブックセンター本店 人文書フェア棚
グッドマン・リターンズ 青山ブックセンター本店

紀伊國屋書店新宿本店3階 人文書フェア棚
グッドマン・リターンズ 紀伊國屋書店新宿本店

ジュンク堂書店池袋本店4階 人文書フェア棚
グッドマン・リターンズ ジュンク堂書店池袋本店

 

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