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日本の学校受容

教育制度の社会史

日本の学校受容

日本の社会が学校を受け容れたのはいつなのか。制度の拡大と学校教育の枠組みの変化を捉え、学校の起動の状況を横断的に分析する。

著者、編者、訳者など 木村元 編著
ジャンル 教育・心理
ISBN 978-4-326-25076-9
出版年月 2012年3月
判型・ページ数 A5判・400ページ
定価 本体4,300円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

日本における「学校」の出発点が1872年の学制にあるというのは一般的な解釈であるが、すぐに学校制度が社会に定着したわけではない。本書では1930‐40年代に着目し、この時期、学校がどのように捉えられ、その中で何が起きていたのか分析する。当時のアカデミズムの教育学研究におけるメタ教育言説の動向も踏まえ、教育の深部に迫る。

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目次

はしがき
凡例

序章 教育制度の社会史研究にむけて[木村元]
 一 〈制度としての学校〉という視点
 二 教育の社会史が提起したもの
 三 教育制度史からの知見
 四 教育制度の社会史研究の視点/カテゴリー/位置
 五 本書の構成

第Ⅰ部 学校システムの起動―― 一九三〇年代の位置

第一章 学校受容の諸相――学校接続問題との関連で[木村元]
 一 研究の状況と課題
 二 学校とは異質に存在する人間形成の文化
 三 学校システムの形成と学校接続問題の成立
 四 一九三〇年代の学校システムの新動向
 五 生きられた学校システムの諸相
 六 一九三〇年代の学校システムの位置――研究の課題とともに

第二章 就学行動の展開――一九三〇年代の位置[白松大史]
 一 本章の課題――教育人口の変動からみる学校と社会
 二 分析枠組みと方法
 三 在籍者数の変遷
 四 在籍率の変動
 五 初等後教育機関への在籍拡大が持つ意味
 六 小括―― 一九三〇年代の就学行動の位置

第三章 青年訓練所から青年学校へ――初等後教育機関の新展開[神代健彦]
 一 学校方式の拡大としての青年教育
 二 青年訓練所の動向と量的普及の戦略
 三 私立青年学校の拡大
 四 小括――学校方式拡大の最前線

第Ⅱ部 ペダゴジーの新展開――教育実践の諸相

第四章 教科における「読み」の問題――全国小学校訓導協議会における国語教育の再構築[大西公恵]
 一 国語教育における学校知識――再構築と「実践化」
 二 一九三〇年代の国語教育言説形成の場の変容
 三 国語科の制度的成立と方法研究の深化
 四 訓導協議会における形象理論の受容
 五 形象理論の「実践化」――ペダゴジー論による組み替えの諸相
 六 訓導協議会における日本精神の議論
 七 小括――人間形成における「読む」ことの意味

第五章 教科数学の構築過程――日本中等教育数学会を舞台に[本田伊克]
 一 教科数学の構築と制度化
 二 一九〇〇年代初頭における数学教育――制度化した分科主義
 三 分科主義の克服と教育様式改革の動き
 四 日本中等教育数学会における教科数学の構築
 五 中学校数学改革運動の初等教育への波及と再反射
 六 小括――教科数学の実質化とその歴史的位置

第六章 青年訓練の成立――青年訓練所の教育実践理論[神代健彦]
 一 正当性問題と実践理論
 二 石田利作と梅園青年訓練所
 三 軍隊からの相対的自律性
 四 青年訓練の教科の論理
 五 小括――青年教育というカテゴリー

第七章 教練という人間形成――軍隊教育の転生と転換[神代健彦]
 一 青年教練の問題構制
 二 青年教練の性格(一九二六―一九三六)
 三 教育的再文脈化の諸相
 四 新展開と転換(一九三七年と一九四一年)
 五 小括――学校知識としての青年教練:仮説的展望

第Ⅲ部 ペダゴジーの反省――教育学の動向

第八章 学校教育学の隆盛とペダゴジー――講壇教育学の展開を踏まえて[木村元・菊地愛美]
 一 学校定着と講壇教育学の課題
 二 学校教育学の形成
 三 学校教育学の相対化の動向
 四 教育学研究の場の組織化
 五 『教育学研究』に見る教育学の動向
 六 「教学刷新」のなかの教授論の展開
 七 小括――学校教育学の隆盛と新展開

終章 学校化社会の起動[木村元]

あとがき
索引

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