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金融から学ぶ民事法入門

金融から学ぶ民事法入門

金融へ進む君へ、社会で経験を積んでいる君へ。体系的に学んだ知識を実務でどう活かすか。今後の法学部教育の指針となる新たな試み。

著者、編者、訳者など 大垣 尚司
ジャンル 法律
ISBN 978-4-326-40273-1
出版年月 2012年3月
判型・ページ数 A5判・384ページ
定価 本体2,900円+税
在庫 品切れ・重版未定
 

内容説明

金融に関連の深い取引実務を題材に、民法を中心とした民事法の概略を解説する。パンデクテン体系を崩し具体的な契約例や設例に則して再構成することにより、「あてはめ」の能力養成や「体感的」な理解が得られ、体系的に学んだ法律知識を改めて実務に即して整理できる。ダットサンや準拠判例集等を併用教材とし相互参照を図る。

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目次

はじめに
 本書の趣旨
 本書の構成
 参考基本書
 脚注の表示
 法令等略称

第1講 金融と法律
 1.金融とは何か
 2.金融機関
 3.法律と金融
 (1)コンプライアンス
 (2)転ばぬ先の杖としての法律知識(予防法学)
 (3)戦略法務と法技術
 4.民法の重要性
 5.判例・通説・条文

第2講 金融にかかわる主体
 1.自然人と法人
 (1)自然人と権利能力
 (2)法人
 2.株式会社
 3.代表と代理
 (1)法人の代表
 (2)法人の目的
 (3)使者と代理人
 (4)人を使う法律関係
 (5)不法行為・法人の不法行為・使用者責任
 4.企業と家計
 (1)企業
 (2)家計
 5.事業者・消費者
 6.継続企業と相続
 (1)継続企業と決算・会計
 (2)自然人と相続

第3講 サラ金と質屋
 1.消費者金融とは何か?
 2.金銭消費貸借契約
 (1)消費貸借契約
 (2)契約と債権・債務
 (3)意思表示と申込み・承諾
 (4)消費貸借契約とその要物性
 3.消費者ローン契約を読む
 (1)契約書の形態
 (2)借入れと返済
 (3)元本と利息
 (4)弁済関係
 (5)期限の利益喪失と貸倒れへの対応
 4.高利と貸金業者の規制
 (1)高利規制
 (2)貸金業者の規制
 5.質屋さんって何?【信用補完の話①】
 (1)質権とは何か?
 (2)担保物権・物権・物
 (3)質物の要件
 (4)質権の要物性と占有・引渡し
 (5)営業質屋と流質
 (6)質権の現代的機能

第4講 中古車を買う
 1.売買契約と関連の制度
 (1)売買契約
 (2)所有権の移転時期
 2.契約とトラブル
 3.パターン①:引渡しまでに自動車が損傷したらどうなるか?
 (1)履行不能と特定物債権・種類債権
 (2)履行不能:債務者に帰責事由がある場合
 (3)D社の注意義務
 (4)危険負担①──双方に帰責事由の無い場合
 (5)危険負担②──債権者側に帰責事由がある場合
 4.パターン②:期日に履行しない相手方に何が言えるか?
 (1)解除の制限
 (2)現実的履行の強制と債務不履行に基づく損害賠償
 (3)債務不履行に基づく契約の解除
 (4)受領遅滞
 5.パターン③A:自動車の権利に問題があったらどうなるか?
 (1)他人物売買
 (2)権利の一部が他人の物の場合
 (3)利用の制限がある場合
 6.パターン③B:自動車に欠陥があったらどうなるか?
 7.パターン④:契約が成立しないと何も言えないのか?
 8.パターン⑤:契約を成立させる意思表示に問題がある場合
 (1)口だけ・うそ:心裡留保(しんりゅうほ) ⇒原則有効
 (2)みせかけ:虚偽表示 ⇒原則無効
 (3)うっかり・勘違い:錯誤 ⇒原則無効
 (4)だまされた・おどされた:詐欺・強迫 ⇒取消可能
 (5)意思能力・行為能力 ⇒取消可能
 (6)消費者vs. 事業者 ⇒取消可能
 9.まとめ

第5講 新車を買う
 1.耐久消費財の特徴
 (1)耐久消費財とぜいたく品の違い
 (2)割賦販売の経済的意義
 2.新車販売の仕組み
 (1)仕切売買
 (2)売買代金の保全 【信用補完の話③】
 3.割賦販売① 自社割賦(狭義の割賦販売)
 (1)自社割賦
 (2)割賦販売法
 4.割賦販売② 三者型割賦
 (1)ローン提携販売と保証 【信用補完の話④】
 (2)信用購入あっせんと立替払い
 (3)アドオン金利vs.実質年率
 (4)金利キャンペーンと現在価値
 5.新車の瑕疵や欠陥への対応
 (1)追完請求(不完全履行に基づく債務不履行責任)と瑕疵担保責任
 (2)保証書
 (3)抗弁の接続と利用者の取消権
 (4)製造物責任とリコール
 6.割賦販売の担保【信用補完の話⑤】
 (1)自社割賦(狭義の割賦販売)の場合
 (2)三者型割賦の場合

第6講 家を借りる・マイホームを買う
 1.家を借りる
 (1)賃貸借契約と借家契約
 (2)公正証書
 (3)家賃保証【信用補完の話⑥】
 (4)借家契約の解約
 (5)宅地建物取引業者と媒介契約
 2.マイホームを買う① 分譲住宅・中古住宅
 (1)分譲住宅・中古住宅の売買契約
 (2)手付
 (3)代金の支払
 (4)所有権・引渡し・登記
 (5)対抗要件としての登記【対抗要件の話②】
 (6)詐欺・強迫による取消しと登記【対抗要件の話③】
 (7)危険負担
 (8)売主担保責任の合意
 3.マイホームを買う② マンション
 (1)民法の原則からみたマンション
 (2)建物区分所有法
 4.代理人・代表者との取引①:代理権や権限に問題があるとき
 (1)代理人との取引に関するトラブル
 (2)表見代理 代理権授与の表示・代理権消滅
 (3)表見取締役と表見支配人
 (4)表見代理 権限外行為の場合
 (5)代理人・代表者の権限濫用
 5.代理人・代表者との取引②:利益相反、代理の代理
 (1)代理人と本人の利益相反
 (2)部下と代理の代理
 (3)代理人の行為能力等

第7講 マイホームを建てる
 1.マイホームを建てる① 土地を手当てする
 (1)土地を手当てする① 親の敷地に建てる
 (2)土地を手当てする② 地代を払って借りる──借地契約
 2.マイホームを建てる② 注文住宅の建築
 (1)建築の制限
 (2)家を建てる──請負契約
 (3)住宅の請負契約と民法①
 (4)住宅の請負契約と民法②
 (5)住宅の請負契約と民法③
 (6)請負人の瑕疵担保責任
 (7)表示登記と保存登記
 3.土地所有権と建物所有権のネジレ
 (1)借地上の建物と対抗要件【対抗要件の話⑥】
 (2)底地を買う
 (3)中間省略登記と債権者代位権
 (4)詐害行為取消権
 4.住宅をめぐる権利調整やトラブル
 (1)相隣関係
 (2)地役権の活用
 (3)境界争いと取得時効
 (4)土地所有者の不法行為責任

第8講 住宅ローンと債権保全
 1.住宅ローンの役割──借家vs.持家
 2.住宅ローンの特徴①
 (1)金額と期間
 (2)資金使途の特定
 (3)返済方法
 (4)金利の種類
 3.住宅ローンの特徴②:抵当権【信用補完の話⑩】
 (1)抵当権
 (2)抵当権の登記と順位
 (3)抵当権の実行
 (4)複数物件に抵当権を設定したとき(共同抵当)
 (5)被担保債権とともにする抵当権の移転
 (6)抵当権のみの処分
 (7)抵当権者と抵当不動産の取得者の関係
 (8)抵当権と利用権の関係
 4.住宅ローンの借入れ
 (1)借入申込と融資承認
 (2)親からの資金援助──贈与契約
 (3)複数債務者に対する債権の形態
 (4)連帯債務に関する相対効の例外
 (5)物権の混同と法定地上権・建物一括競売権【信用補完の話⑫】
 (6)夫婦財産の共有

第9講 家を買ってから死ぬまで
 1.家が焼けたらどうなるか?
 (1)失火責任法
 (2)火災保険
 2.借主が死んだらどうなるか?
 (1)債務の相続
 (2)生命保険
 (3)相続と遺産分割
 (4)失踪宣告と認定死亡
 (5)特定贈与信託
 3.土地有効活用
 (1)土地有効活用
 (2)アパート投資とサブリース契約
 (3)抵当権者と借家人の対抗関係【対抗要件の話⑫】
 (4)収益物件からの回収
 4.シニア期の家計ファイナンス
 (1)長寿化と家計ファイナンス
 (2)公的年金
 (3)企業年金
 (4)個人年金
 (5)リバースモーゲージ
 (6)根抵当権
 5.シニア期の財産管理
 (1)後見・補佐・補助
 (2)行為の相手方の保護

第10講 預金取引と決済
 1.銀行の決済機能
 2.預金
 (1)寄託契約
 (2)預金の種類
 (3)預金保険による保護
 (4)預金の不正払出しへの対応
 3.為替取引
 (1)為替とは何か?
 (2)振込契約の法的性質と誤振込みの処理
 4.預金に対する強制執行と相殺
 (1)預金に対する強制執行
 (2)銀行による相殺期待の保護【信用補完の話⑭】
 5.当座預金と手形・小切手
 (1)当座預金
 (2)掛け売り、掛け買いのニーズと約束手形
 (3)約束手形の機能
 (4)手形の流通とファイナンス
 6.手形離れと電子記録債権
 7.個人の決済とクレジットカード
 8.隔地者間の取引と同時履行の確保
 (1)隔地者間取引の問題
 (2)隔地者間の意思表示
 (3)隔地者間の決済と同時履行①
 (4)隔地者間の決済と同時履行② 外国為替の仕組み

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その他法令索引
事項索引
判例索引

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