歴史の中のアジア地域統合

歴史の中のアジア地域統合

外交史、政治経済史と思想史、運動史などの連携から統合に向かうアジアの全体像を解明し、歴史的経路からの地域統合理論を提示する。

著者 梅森直之 編著
平川 幸子 編著
三牧聖子 編著
ジャンル 政治
経済
シリーズ シリーズ政治 > アジア地域統合講座
シリーズ政治 > アジア地域統合講座 > 総合研究シリーズ
出版年月 2012年6月
ISBN 978-4-326-54627-5
判型・ページ数 A5・336ページ
定価 4,180円(税込)
在庫 在庫あり

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本書は、アジア地域統合へ至る地域主義や地域形成の歴史的経路を検討するため、新たな歴史研究の台頭などをも踏まえたアジア地域統合史の展開を試みる。また、実態としてアジア地域形成を形づくってきた政治・外交史や経済・交易史などの様々な観点から、現在のアジア地域統合研究に不可欠な歴史的視座・理論フレームを明らかにする。

刊行にあたって[天児慧]

序章 アジア地域統合を歴史化する[梅森直之・平川幸子・三牧聖子]

第1部 「経済アジア」の誕生

第1章 日本とアジア地域主義の50年――その指導力と3つの規範変遷[寺田貴]
 1. はじめに
 2. 地域と地域概念
 3. 規範的変遷
 4. おわりに

第2章 「アジア・アフリカ」,「アジア太平洋」から「アジア」へ――アジアにおける中国の多国間協力[青山瑠妙]
 1. はじめに
 2. 建国から改革開放まで:敵視から黙認へ
 3. 全面参加へ:1978年~冷戦終結まで
 4. 全面協力へ:天安門事件以降
 5. おわりに

第3章 冷戦期における韓国の地域主義――朴正煕の「自由アジア太平洋」認識とASPAC外交[李鎔哲]
 1. はじめに
 2. ASPAC外交の思想的背景
 3. ASPACの提唱と外交交渉
 4. ASPACの創設
 5. おわりに

第4章 東南アジアの戦後――バンドン・非同盟・ASEANの源流と分岐点[平川幸子]
 1. はじめに
 2. 戦後の独立と「アジアの絆」の復活
 3. 社会主義とアジア
 4. 中国・インドの復活:バンドン会議から非同盟へ
 5. 脱中国・インド:東南アジア地域主義への収斂
 6. おわりに

第2部 「帝国」と「反帝国」のネットワーク

第5章 メコン河を挟んだ地域主義の試み――タイ・インドシナの「東南アジア連盟」[高橋勝幸]
 1. はじめに
 2. 「東南アジア連盟」設立の背景
 3. 「東南アジア連盟」の構想とその始動
 4. 「東南アジア連盟」の蹉跌
 5. おわりに

第6章 国境を越えた国民統合の試み――中国革命への華僑社会の参与[鄭成]
 1. はじめに
 2. 東南アジアの華人社会の歴史
 3. 民族意識に覚醒した華僑社会
 4. 華僑社会の中国政治への参与
 5. タイ出身の華僑・欧陽恵
 6. おわりに

第7章 「東亜新秩序」をめぐる思想の交錯――東亜連盟論と東亜協同体論の比較から[河路絹代]
 1. はじめに
 2. 中国再認識と近衛声明
 3. 東亜協同体論の登場
 4. 東亜連盟の起源
 5. 東亜連盟論と東亜協同体論の収斂
 6. 汪精衛の「悲劇」:超国家主義と民族主義のジレンマ
 7. おわりに

第8章 近代日本とアジア連帯――閉ざされた契機,閉ざした契機[三牧聖子]
 1. はじめに
 2. 開国:欧米中心主義の世界との出会い
 3. 明治政府の「現実主義」外交:短期的成功
 4. 「現実主義」外交の揺らぎ:「人種」の壁
 5. 「現実主義」外交の行き詰まり:第一次世界大戦後
 6. おわりに:アジア連帯は「理想主義」でしかなかったか

第3部 アジアの同床異夢

第9章 裏声で歌え‘共和国讃歌'――トランス・パシフィック・サンディカリストという運動系譜[篠田徹]
 1. はじめに:太平洋統合史,太平洋左翼,トランス・パシフィック・サンディカリスト
 2. 太平洋1950年代の奇跡
 3. おわりに:トランス・パシフィック・サンディカリストは何処から来て何処へ行ったか

第10章 安重根の東アジア認識と地域協力構想[李鎔哲]
 1. はじめに
 2. 東アジア地域認識の知的基礎
 3. 東アジア地域認識の契機
 4. 東アジアの地域アイデンティティ
 5. 東アジア地域協力の原理
 6. おわりに

第11章 インドによる想像のアジア――植民地主義の諸カテゴリーへの抵抗[ブリジ・タンカ]
 1. はじめに
 2. オーロビンド・ゴーシュ:アジアの民主主義の礎
 3. インドとアジア連帯
 4. インドとアジアと民衆
 5. ジャワーハルラール・ネルー:中心軸としてのインド
 6. アジアの支柱としてのインド
 7. おわりに

第12章 文明と反文明のあいだ――初期アジア主義者の思想と行動[梅森直之]
 1. はじめに:「アジア主義」の意味変容
 2. アジア主義の連続と断絶
 3. 「方法」としてのアジア再論
 4. アジア主義と帝国主義
 5. アジア主義の歴史的・空間的位相
 6. 文明論的アジア主義の帰結
 7. おわりに

索引

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