悪への自由
カント倫理学の深層文法
人間は、自らの快や幸福を求める自己愛を自然本性として持っている。カント倫理学はこの自己愛を理性によって打ちのめし、自己愛の張り付いた外形的に「善い行為」を否定して、定言命法という手続きから道徳的善さを導こうとする。この定言命法のうちに「誠実性の原理」を読み解きカント倫理学の深層に迫る、哲学者・中島義道の到達点。
はじめに
第一章 自然本性としての自己愛
1 カント倫理学を支える信念
2 「幸福の原理」
3 定言命法と仮言命法
第二章 道徳法則と「誠実性の原理」
1 道徳法則の形式性
2 道徳法則に対する尊敬
3 誠実性とは何か?
第三章 自由による因果性
1 責任論的解釈
2 実在論的解釈
3 因果性と時間性
第四章 悪への自由・悪からの自由
1 悪へ向かう性癖
2 性癖からの自由
3 神の現存在の要請
附録 カントとラカン
あとがき
索引
第一章 自然本性としての自己愛
1 カント倫理学を支える信念
2 「幸福の原理」
3 定言命法と仮言命法
第二章 道徳法則と「誠実性の原理」
1 道徳法則の形式性
2 道徳法則に対する尊敬
3 誠実性とは何か?
第三章 自由による因果性
1 責任論的解釈
2 実在論的解釈
3 因果性と時間性
第四章 悪への自由・悪からの自由
1 悪へ向かう性癖
2 性癖からの自由
3 神の現存在の要請
附録 カントとラカン
あとがき
索引