グンナー・ミュルダール ある知識人の生涯
1974年に「ノーベル経済学賞」を受賞した経済学者であるグンナー・ミュルダールの業績を包括的に扱った世界でも稀少な研究書。
著者 | ウィリアム・J・バーバー 著 藤田菜々子 訳 田中 秀臣 監 若田部 昌澄 監 |
---|---|
ジャンル | 経済 |
シリーズ | シリーズ経済 > 経済学の偉大な思想家たち |
出版年月 | 2011年5月 |
ISBN | 978-4-326-59891-5 |
判型・ページ数 | 4-6・320ページ |
定価 | 3,850円(税込) |
在庫 | 在庫あり |
20世紀が抱えた社会科学上のさまざまな問題に挑戦し続けた経済学者、それがミュルダールである。ただし研究の内容や方法に転向があったうえに膨大な研究を残したため、ミュルダール経済学の全体像はこれまでほとんど描かれずにきた。本書は、経済学に携わる単独著者による包括的なミュルダール研究として世界で初めて登場した著書である。
「経済学の偉大な思想家たち」シリーズ監修者巻頭言
序
プロローグ
第1章 幼少時と初期の知的影響
一九二〇年代半ばにおけるスウェーデンの経済学の状況
大学院での経済学研究
第2章 正統派に対する初期の挑戦──『経済学説と政治的要素』(初版一九三〇年)
議論の核心
二つの応用例への批判──消費者行動分析と財政分析
著作に対する反響
第3章 マクロ経済の不安定性を理論化する──『貨幣的均衡』(一九三二、一九三三、一九三九年版)
『貨幣的均衡』の構成
金融政策の役割
研究成果に対する評価
反実仮想的な疑問
第4章 一九三〇年代に反景気循環的財政政策を構築する
失業委員会での任務
拡張的財政政策の遂行、一九三三─一九三六年
時間的先行関係をめぐる論争、再び
注目すべき省略
第5章 一九三〇年代における人口問題とスウェーデン社会政策
ゴドキン講演の議論の核心
想定可能な政策対応
政策課題の実行
合理的人口政策の暗い側面
いくつかの類似した議論
第6章 『アメリカのジレンマ──黒人問題と現代民主主義』(一九四四年)
背景
準備──第一段階
スウェーデンでの実りある中断
最終原稿の起草
『アメリカのジレンマ』の百科事典的諸特質
当初の反響
一九六〇年代半ばと一九七〇年代における大変化
『アメリカのジレンマ』再訪?
第7章 商務大臣と戦後スウェーデンでの経済政策立案、一九四四─一九四七年
アメリカ経済の戦後展望を評価する
スウェーデン世論の啓発に向けて
閣僚としてスウェーデンの対外経済政策を取り決める
その根拠
皮肉を少々
第8章 国際公務員と国際経済の研究、一九四七─一九五七年
欧州経済委員会(ECE)の目的と機能
初期ECEの活動
「目覚まし時計」の実際
調査計画部局の任務のさらなる側面
研究成果に対する評価
国際経済についてのさらなる研究、一九五六─一九五七年
低開発世界への注目
反応の数々
第9章 『アジアのドラマ──諸国民の貧困に関する一研究』(一九六八年)
『アジアのドラマ』の形成──第一段階の試論
研究を特徴づける価値前提の規定
途中調整──概念批判の重視
概念批判──例証
制度的アプローチ
経済政策を熟慮するための枠組み
西洋諸国における当初の反響
アジアからの意見の数々
『アジアのドラマ』再訪
想起されうる類似の議論?
第10章 一九六〇年代・一九七〇年代における富裕国および貧困国への経済政策提言
『豊かさへの挑戦』(一九六三年)の文脈
アメリカの論説に対するミュルダールの貢献
『貧困からの挑戦──世界的反貧困プログラムの概略』(一九七〇年)
先進諸国の責任を要求する
エピローグ
受賞に対するミュルダールの反応
ノーベル記念経済学賞受賞講演
変化と連続性
訳者解題 ミュルダール経済学の「変化と連続性」
訳者あとがき
参考文献
人名索引
事項索引
序
プロローグ
第1章 幼少時と初期の知的影響
一九二〇年代半ばにおけるスウェーデンの経済学の状況
大学院での経済学研究
第2章 正統派に対する初期の挑戦──『経済学説と政治的要素』(初版一九三〇年)
議論の核心
二つの応用例への批判──消費者行動分析と財政分析
著作に対する反響
第3章 マクロ経済の不安定性を理論化する──『貨幣的均衡』(一九三二、一九三三、一九三九年版)
『貨幣的均衡』の構成
金融政策の役割
研究成果に対する評価
反実仮想的な疑問
第4章 一九三〇年代に反景気循環的財政政策を構築する
失業委員会での任務
拡張的財政政策の遂行、一九三三─一九三六年
時間的先行関係をめぐる論争、再び
注目すべき省略
第5章 一九三〇年代における人口問題とスウェーデン社会政策
ゴドキン講演の議論の核心
想定可能な政策対応
政策課題の実行
合理的人口政策の暗い側面
いくつかの類似した議論
第6章 『アメリカのジレンマ──黒人問題と現代民主主義』(一九四四年)
背景
準備──第一段階
スウェーデンでの実りある中断
最終原稿の起草
『アメリカのジレンマ』の百科事典的諸特質
当初の反響
一九六〇年代半ばと一九七〇年代における大変化
『アメリカのジレンマ』再訪?
第7章 商務大臣と戦後スウェーデンでの経済政策立案、一九四四─一九四七年
アメリカ経済の戦後展望を評価する
スウェーデン世論の啓発に向けて
閣僚としてスウェーデンの対外経済政策を取り決める
その根拠
皮肉を少々
第8章 国際公務員と国際経済の研究、一九四七─一九五七年
欧州経済委員会(ECE)の目的と機能
初期ECEの活動
「目覚まし時計」の実際
調査計画部局の任務のさらなる側面
研究成果に対する評価
国際経済についてのさらなる研究、一九五六─一九五七年
低開発世界への注目
反応の数々
第9章 『アジアのドラマ──諸国民の貧困に関する一研究』(一九六八年)
『アジアのドラマ』の形成──第一段階の試論
研究を特徴づける価値前提の規定
途中調整──概念批判の重視
概念批判──例証
制度的アプローチ
経済政策を熟慮するための枠組み
西洋諸国における当初の反響
アジアからの意見の数々
『アジアのドラマ』再訪
想起されうる類似の議論?
第10章 一九六〇年代・一九七〇年代における富裕国および貧困国への経済政策提言
『豊かさへの挑戦』(一九六三年)の文脈
アメリカの論説に対するミュルダールの貢献
『貧困からの挑戦──世界的反貧困プログラムの概略』(一九七〇年)
先進諸国の責任を要求する
エピローグ
受賞に対するミュルダールの反応
ノーベル記念経済学賞受賞講演
変化と連続性
訳者解題 ミュルダール経済学の「変化と連続性」
訳者あとがき
参考文献
人名索引
事項索引
関連書籍
-
デニス・ロバートソン(紙版)
定価 5,280円(税込)