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法学と経済学のあいだ

規範と制度を考える

法学と経済学のあいだ

法と経済学」の方法を深化させるとともに、その研究領域を拡張する、法哲学者・ 経済学者・実定法学者の学際的試み。

著者、編者、訳者など 宇佐美 誠 編著
ジャンル 法律
ISBN 978-4-326-40262-5
出版年月 2010年11月
判型・ページ数 A5判・224ページ
定価 本体3,000円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

法学と経済学はどんな点で異なり、どのように接続し補完しあえるか。2つの分野の出合いは、それぞれの分野にどのような方法論的反省を促すか。「法と経済学」であまり扱われてこなかった社会保障・教育・民事訴訟などは、経済学的にどのように分析されうるか。第一線で活躍する法哲学者・経済学者・実定法学者による学際的共同研究の成果。

すばらしいご本です。法学と経済学についてアマルティア・センなどに依拠して真剣な、ディシプリナリィな研究成果が示されています。(男性 76才 無職)

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目次

はしがき――法と経済学を深めて広げる[宇佐美誠]

第1部 基本概念とモデルの再定位

第1章 効率性と正義――法と経済学の基礎理論のために[宇佐美誠]
 1.1 なぜ重要か?
 1.2 効率性の情報的基盤
 1.3 利益としての効率性
 1.4 正義の定式
 1.5 価値間関係
 1.6 権利の本性
 1.7 新たな構図へ

第2章 法と経済学をめぐる法観念の相剋[長谷川晃]
 2.1 はじめに:法と経済学の法概念論的再考のために
 2.2 法と経済学における法観念と法の規範性
 2.3 法と経済学をめぐる境界問題
 2.4 規範主義的法観念と道具主義的法観念
 2.5 プロセス的法観念とその意義
 2.6 結語

第3章 人間モデルにおける規範意識の位置――法学と経済学の間隙を埋める[嶋津格]
 3.1 取引費用
 3.2 規範意識をもつ人間
 3.3 取引費用再論
 3.4 R・コースのA・スミス論:人間類型論についての補論

第2部 法解釈学と経済学の内省

第4章 法の規範理論に向かって――法政策分析vs法解釈学[常木淳]
 4.1 はじめに
 4.2 経済学による法政策分析プロセス
 4.3 「法政策学」について
 4.4 社会規範・私法秩序・法政策
 4.5 法解釈学と法政策分析
 4.6 平井宜雄における「目的=手段思考様式」と「法=正義思考様式」との相克について:ヘアの倫理学説を手がかりとして
 4.7 内田貴における社会規範と法解釈との関係について:ハート法理学からの反照
 4.8 結語

第5章 政策基礎理論としての厚生経済学の限界と今後の可能性[吉原直毅]
 5.1 標準的な新古典派経済学における「新厚生経済学」
 5.2 厚生主義的な評価基準:「機能と潜在能力」理論
 5.3 多元的・折衷主義的規範理論の必要性
 5.4 非厚生主義的福祉指標に基づく完全競争的市場経済システムの評価

第3部 法制度の分析と構想

第6章 公的扶助制度に関する法と経済学――「福祉的自由への権利」の妥当性と実効性について[後藤玲子]
 6.1 はじめに
 6.2 現行の生活保護制度の基礎となる法と規範
 6.3 生活保護給付システムの経済学的分析
 6.4 「福祉的自由への権利」に関する試論
 6.5 方法論的注記
 6.6 就労インセンティブに関する試論
 6.7 結びに代えて
 生活保護費の算定方法に関する補論

第7章 公教育と機会の平等――現代正義論に対する厚生経済学の影響の一側面[那須耕介]
 7.1 平等論への接近:センの洞察から
 7.2 機会の平等と厚生の平等:運平等主義とリベラルな自己抑制
 7.3 公教育における機会の平等
 7.4 小括:規範理論と社会科学の役割

第8章 要件事実論に対する経済学的視点からの一分析[山田八千子]
 8.1 本章の目的
 8.2 アメリカ法における訴訟手続に関する経済学的検討
 8.3 日本法における要件事実論に関する経済学的検討
 8.4 おわりに

第4部 コメント
 法と経済の情報的基礎[須賀晃一]
 規範理論の核心部へ迫れ[橋本努]
 福祉の立法[瀧川裕英]

人名索引/執筆者略歴

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