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連帯の哲学Ⅰ

フランス社会連帯主義

連帯の哲学Ⅰ

究極のエゴイストでも聖人でもない人たちの、ありうる結びつきとは? 彼らに力を与え、「生きる術」となる連帯について考える。

著者、編者、訳者など 重田園江
ジャンル 哲学・思想・倫理
政治
ISBN 978-4-326-35154-1
出版年月 2010年10月
判型・ページ数 四六判・320ページ
定価 本体2,900円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

連帯は、一方に国家の介入を拒否する自由放任主義、他方に革命を標榜する社会主義という深刻な社会分断の中で、自由と社会性の両立を目指す中庸を指す言葉として流行した。社会保障の理念的基礎となった連帯の思想は、実は20世紀福祉国家を再考するための視座をも提供する。思想誕生の現場に分け入り、その現代的意義を探る。

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目次

謝辞

はじめに

序章 友愛と連帯――錯綜する同一性と差異
 はじめに
 1 友愛から連帯へ
 2 友愛における差異と相互性
 3 連帯の問い

第一章 エミール・デュルケム(Emile Durkheim 1858-1917)
 はじめに
 1 「分業」という視座――スミスとデュルケム
 2 分業の超経済的性格
 3 機械的連帯と有機的連帯
 4 アノミーと異常形態
 5 自発的な協働の社会
 6 職業組合と機会の平等は両立するか?

第二章 レオン・ブルジョア(Leon Bourgeois 1851-1925)
 はじめに
 1 自然の連帯と人間社会の連帯
 2 準契約quasi-contratと自由な合意
 3 「社会への負債」の真意――衡平の確保
 4 平等と均衡のための諸方策
 5 相互性の向かう先
 6 能力の不平等について

補章一 ピエール-ジョセフ・プルードンと連帯の哲学
 はじめに
 1 プルードンにおける相互性
 2 相互主義の例としての保険――政府の役割
 3 自己利益と相互性
 おわりに

第三章 レイモン・サレイユ(Raymond Saleilles 1855-1912)
 はじめに
 1 産業社会と事故の変容
 2 民事責任におけるフォート
 3 フォートからリスクへ
 4 社会はリスクに満ちている
 5 誰がリスクを引き受けるべきか?
 6 リスクの理論と連帯

補章二 連帯社会における「正常と異常」
 はじめに
 1 デュルケムとブルジョア
 2 サレイユの刑法理論におけるリスク
 おわりに

第四章 シャルル・ジッド(Charles Gide 1847-1932)
 はじめに
 1 ニーム派消費協同組合の形成
 2 協同組合運動史におけるニーム派
 3 ブルジョア消費組合
 4 社会主義組合
 5 ニーム派とロッチデール原則
 6 ジッドと連帯主義
 おわりに

補章三 相互扶助組織の歴史と連帯
 はじめに
 1 連帯の哲学におけるmutualiteの語義
 2 相互扶助組合と職人組合
 3 相互扶助組合とパトロナージュ
 4 相互扶助組合の性格
 5 労災、疾病、失業、老齢の保障――義務か任意か?
 おわりに

終章 贈与と連帯
 はじめに
 1 『贈与論』を取り上げる意図
 2 彼らは奇妙なまでに贈りあう
 3 未開人は合理主義者か?
 4 贈与は自由か?――全体的給付の体系
 5 連帯と贈与
 6 連帯の二側面

おわりに――次なるテーマへ

あとがき
引用・参考文献
事項索引
人名・書名索引

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