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2023.03.27
主婦を問い直した女性たち (紙版)
投稿誌『わいふ/Wife』の軌跡にみる戦後フェミニズム運動
高度経済成長期、主婦というライフスタイルの一般化の一方、主婦論争、ウーマン・リブ、女性学等、女性のあり方の問い直しも活発化した。63年創刊の投稿誌『わいふ/Wife』というメディアをいかに女性たちが利用し、主婦を相対化するメッセージを受容したのか、言説を分析しつつ同誌がフェミニズム運動に与えた影響を検討する。
はしがき
序 章 研究目的と研究枠組
1.研究目的と問題意識
2.主婦を相対化する当事者運動──先行研究と本書の位置づけ
3.研究対象と研究方法
第1章 主婦の投稿誌というメディア──研究対象としての『わいふ/Wife』の位置づけ
1.『わいふ/Wife』の位置づけと研究意義
2.『わいふ/Wife』の概要
3.『わいふ/Wife』会員のプロフィール
第2章 『わいふ』の誕生──草創期のもった意味
1.『わいふ』を立ち上げた女性たちと創刊の経緯
2.運営と活動
3.誌面とその特徴
4.考察:『わいふ』第1期のもった意味
第3章 主婦を問い始めた女性たち──助走期(1976-1979年)の人・活動・組織
1.第2期の開始─『わいふ』継続の経緯と助走期の状況
2.第2期の中心人物──和田好子と田中喜美子のライフヒストリー
3.考察:主婦を問い始めた女性たち
第4章 「養われる主婦」という問い──助走期(1976-1979年)の誌面・内容・言説
1.助走期の言説における傾向と主婦論争の分析方法
2.論争の概要と投稿の相互関係
3.主婦は養われる存在かという問い
4.主婦の経済力をめぐる議論
5.主婦を批判する言説への抵抗
6.編集部による介入
7.考察:助走期の主婦論争における言説およびコミュニケーションの特徴
第5章 飛躍的発展の要因とその時代背景──拡大期(1980-1994年)の人・活動・組織
1.背景としてのバブル経済・国際婦人年・「女性センター」
2.財政難の市民運動から持続可能な「食える市民運動」へ
3.編集者のパートナーシップと特徴的な編集方針
4.質の良い「書き手」の生まれるメカニズム
5.「主婦の再就職」支援
6.マスメディアによる注目
7.考察:『わいふ』の潜在的可能性と「女性の自立」言説
第6章 「主婦の逆襲」と投稿の質的変化──拡大期(1980-1994年)の誌面・内容・言説
1.助走期と拡大期の誌面構成比較──表紙・目次・広告に着目して
2.拡大期には何が語られたか──1990-1991年の「専業主婦」論争
3.編集方針を具現する特徴的な投稿の分析
4.考察:拡大期における変化の意味
第7章 多角化する活動の意味──成熟期(1995-2006年)の人・活動・組織
1.「食える市民運動」の実現
2.出版という言論活動
3.『ファム・ポリティク』創刊
4.「老人ホーム情報センター」開設
5.ニュー・マザリングシステム研究会発足
6.考察:4つの活動のもつ意味
第8章 多様化する経験表象──成熟期(1995-2006年)の誌面・内容・言説
1.成熟期の3つの主婦論争における言説の傾向
2.「三歳児神話」論争─主婦の役割に育児がクローズアップされた論争
3.「専業主婦と『侵略戦争』」論争──制度批判を通してなされた専業主婦批判
4.「逆鱗」論争──「女性の分断」という論点が出現した論争
5.浸透するフェミニズムの言説
6.考察:成熟期の多様化する経験表象および既存の主婦論争との比較
第9章 会員にとっての『わいふ』──「主婦を問う」態度はいかに伝わったか
1.問いを支える『わいふ』の構造的特徴
2.分析資料・データの特徴
3.主婦を相対化する視点
4.自己に向きあう場としての『わいふ』
5.多様な会員にとっての『わいふ』の意味
6.問われ続ける主婦──『わいふ/Wife』の現在
終 章 主婦を問い直した女性たちのフェミニズム運動
1.主婦を問い続けた『わいふ』の軌跡
2.「主婦を問う」態度はいかに伝えられたか
3.フェミニズム運動としての『わいふ』
4.今後の課題
添付資料
文献一覧
あとがき
索 引
序 章 研究目的と研究枠組
1.研究目的と問題意識
2.主婦を相対化する当事者運動──先行研究と本書の位置づけ
3.研究対象と研究方法
第1章 主婦の投稿誌というメディア──研究対象としての『わいふ/Wife』の位置づけ
1.『わいふ/Wife』の位置づけと研究意義
2.『わいふ/Wife』の概要
3.『わいふ/Wife』会員のプロフィール
第2章 『わいふ』の誕生──草創期のもった意味
1.『わいふ』を立ち上げた女性たちと創刊の経緯
2.運営と活動
3.誌面とその特徴
4.考察:『わいふ』第1期のもった意味
第3章 主婦を問い始めた女性たち──助走期(1976-1979年)の人・活動・組織
1.第2期の開始─『わいふ』継続の経緯と助走期の状況
2.第2期の中心人物──和田好子と田中喜美子のライフヒストリー
3.考察:主婦を問い始めた女性たち
第4章 「養われる主婦」という問い──助走期(1976-1979年)の誌面・内容・言説
1.助走期の言説における傾向と主婦論争の分析方法
2.論争の概要と投稿の相互関係
3.主婦は養われる存在かという問い
4.主婦の経済力をめぐる議論
5.主婦を批判する言説への抵抗
6.編集部による介入
7.考察:助走期の主婦論争における言説およびコミュニケーションの特徴
第5章 飛躍的発展の要因とその時代背景──拡大期(1980-1994年)の人・活動・組織
1.背景としてのバブル経済・国際婦人年・「女性センター」
2.財政難の市民運動から持続可能な「食える市民運動」へ
3.編集者のパートナーシップと特徴的な編集方針
4.質の良い「書き手」の生まれるメカニズム
5.「主婦の再就職」支援
6.マスメディアによる注目
7.考察:『わいふ』の潜在的可能性と「女性の自立」言説
第6章 「主婦の逆襲」と投稿の質的変化──拡大期(1980-1994年)の誌面・内容・言説
1.助走期と拡大期の誌面構成比較──表紙・目次・広告に着目して
2.拡大期には何が語られたか──1990-1991年の「専業主婦」論争
3.編集方針を具現する特徴的な投稿の分析
4.考察:拡大期における変化の意味
第7章 多角化する活動の意味──成熟期(1995-2006年)の人・活動・組織
1.「食える市民運動」の実現
2.出版という言論活動
3.『ファム・ポリティク』創刊
4.「老人ホーム情報センター」開設
5.ニュー・マザリングシステム研究会発足
6.考察:4つの活動のもつ意味
第8章 多様化する経験表象──成熟期(1995-2006年)の誌面・内容・言説
1.成熟期の3つの主婦論争における言説の傾向
2.「三歳児神話」論争─主婦の役割に育児がクローズアップされた論争
3.「専業主婦と『侵略戦争』」論争──制度批判を通してなされた専業主婦批判
4.「逆鱗」論争──「女性の分断」という論点が出現した論争
5.浸透するフェミニズムの言説
6.考察:成熟期の多様化する経験表象および既存の主婦論争との比較
第9章 会員にとっての『わいふ』──「主婦を問う」態度はいかに伝わったか
1.問いを支える『わいふ』の構造的特徴
2.分析資料・データの特徴
3.主婦を相対化する視点
4.自己に向きあう場としての『わいふ』
5.多様な会員にとっての『わいふ』の意味
6.問われ続ける主婦──『わいふ/Wife』の現在
終 章 主婦を問い直した女性たちのフェミニズム運動
1.主婦を問い続けた『わいふ』の軌跡
2.「主婦を問う」態度はいかに伝えられたか
3.フェミニズム運動としての『わいふ』
4.今後の課題
添付資料
文献一覧
あとがき
索 引
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