心のありか

心身問題の哲学入門

心のありか

心はモノにすぎないって、ホント? 脳や身体も含む「モノ」の世界と、その支配の及ばない「心」をめぐって展開される哲学の大冒険。

著者 太田雅子
ジャンル 哲学・思想・倫理
出版年月 2010年1月
ISBN 978-4-326-15409-8
判型・ページ数 4-6・228ページ
定価 2,750円(税込)
在庫 在庫あり

この本への感想・お問い合わせ

世界に存在するあらゆるものは物質的な存在にすぎないとする「物理主義」。この考えは私たちの日常にも浸透しているが、「心」をこのモノの世界に位置づけようとした途端に、難題が生じる。非物質的な心が、どうやって物質的な身体に因果的な力を及ぼすことができるのか? 心身問題という難題を通して、哲学することの愉しみへ誘う。

序章 なぜ心が哲学の問題になるのか

第一章 心に因果的な力はあるか?
 1 心を残す物理主義――デイヴィドソンの立場
 2 「スーパーヴィーニエンス」とは何か
 3 スーパーヴィーニエンス論法
 4 心の働きを物質化する――機能的還元
 5 機能的還元の代償

第二章 物理主義を乗り越える1――キムに抗して
 1 〈閉包性〉という障壁
 2 機能はうまく還元できるのか

第三章 物理主義を乗り越える2――「性質」としての心
 1 性質の因果性
 2 性質のあり方――タイプとトークン
 3 個別的なものとしての「性質」――トロープによる心の因果性
 4 立ちふさがる「“として”問題」
 5 マクドナルドらの提案
 6 形而上学的アプローチの限界

第四章 心的な説明は因果的か?
 1 行為の「理由」と「原因」
 2 行為の理由は行為の原因である――デイヴィドソンの「因果説」
 3 説明に因果性は必要でない――「包括的合理化」による因果説批判
 4 それでも因果性が求められる理由
 5 論争を振り返って――これからの方針

第五章 心的説明から心的因果を目指す
 1 バージとベーカーの「説明実践アプローチ」
 2 スーパーヴィーニエンスは心的因果の助けにならない
 3 説明と形而上学の対立
 4 説明実践を擁護する

第六章 説明からの試み
 1 心的因果の「理論化」
 2 (今さらながら)「因果性」について
 3 心的因果が根付く「理論」
 4 日常心理学と科学
 5 理論化の応用
 6 心的因果は理論化できるか――反論に答える

おわりに――行き着く先とこれからの展望

文献案内
あとがき
用語集
索引

ご注文

2,750円(税込)

個人情報の取扱いについて

このサイトでの購入手続きにおける個人情報の取扱いについて下記リンク先にてご案内しております。
『商品購入における個人情報の取扱いについて』

商品をご購入いただく際はこちらに同意をしたうえでお支払方法(クレジットカードまたは代金引換)をお選びください。

ネット書店で購入する

  • 楽天ブックス
  • Amazon
  • 紀伊國屋書店
  • honto
  • ヨドバシ.com
  • bookfanプレミアム
  • セブンネットショッピング
  • Honya Club.com
  • e-hon 全国書店ネットワーク
  • HMV&BOOKS online
  • TSUTAYA online

シェアする

このエントリーをはてなブックマークに追加