フィクションの哲学

フィクションの哲学

文学だけでなく、絵画や演劇にまで適用できる包括的なフィクション概念とはどんなものか。分析哲学の立場から新しい展望を打ち出す。

著者 清塚 邦彦
ジャンル 哲学・思想・倫理
出版年月 2009年12月
ISBN 978-4-326-15408-1
判型・ページ数 4-6・304ページ
定価 3,080円(税込)
在庫 品切れ・重版未定

この本への感想・お問い合わせ

従来のフィクション論では文学などの言語的フィクションのみに話題が限定されてきたが、本書では言語的フィクションと映画・演劇・絵画・彫刻などの視覚的フィクションとの共通性を重視。作者と語り手との分離という事態を手がかりに、読む行為や見る行為における受け手の役割に注目する形でフィクション概念の再定義を目指す。

はしがき

序 論 フィクションを問うということ
 1 フィクションという概念
 2 虚構的な発言/虚構に関する発言
 3 虚構的な対象の存在と非存在
 4 本書の構成について

第一章 フィクションの統語論
 1 二つの方向性
 2 フィクションの目印となるもの
 3 統語論的特徴の否定――カリーとサールの議論
 4 より慎重な否定論――キャロルの立場

第二章 フィクションの意味論
 1 フィクションは何も指示していないか
 2 非現実の対象を指示すること
 3 フィクションと真偽

第三章 主張とミメーシス
 1 フィクションは主張されていないか
 2 プラトン――他人の言葉を語ること
 3 アリストテレス――ミュートス、あるいは行為のミメーシス

第四章 フィクションの言語行為論
 1 言語行為の偽装――ジョン・サールの場合
 2 言語行為の表象
 3 「フィクションを語る」という行為

第五章 ごっこ遊びの理論
 1 視覚的なフィクションをどう捉えるか?
 2 フィクションと想像
 3 ごっこ遊び世界から作品世界へ

第六章 視覚的なフィクションをめぐって
 1 フィクション/ノンフィクション
 2 フィクションと言語
 3 信じさせること/想像させること
 4 フィクションは語る行為の所産か?
 5 写真の虚構性と非虚構性
 6 フィクションは作られなければならないか?

第七章 フィクションのなかでの真理
 1 二、三の説明課題
 2 不確定性と補充――ルイスの理論(1)
 3 矛盾の問題――ルイスの理論(2)
 4 カリーの信念説
 5 ごっこ遊び説

結 語


あとがき
文献一覧
事項索引
人名索引

関連書籍

ご注文

3,080円(税込)

ネット書店で購入する

  • 楽天ブックス
  • Amazon
  • 紀伊國屋書店
  • honto
  • ヨドバシ.com
  • bookfanプレミアム
  • セブンネットショッピング
  • Honya Club.com
  • e-hon 全国書店ネットワーク
  • HMV&BOOKS online
  • TSUTAYA online

シェアする

このエントリーをはてなブックマークに追加