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責任と社会

不法行為責任の意味をめぐる争い

責任と社会

不法行為責任の意味をめぐる争い。法的言説は、当事者たちの期待や意味づけにどう対処してきたのか。責任が問い問われる社会の分析。

著者、編者、訳者など 常松淳
ジャンル 社会・女性
ISBN 978-4-326-60222-3
出版年月 2009年10月
判型・ページ数 A5判・288ページ
定価 本体3,500円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

法的責任は、限定的なものなればこそ、当事者の意に反してさえ強制できる。しかし、日常的な場面での果たされない責任を追及する手段として、法的制度が利用されるときには、人々の抱く責任観念と法特有の枠組み・法についての構想とのあいだでせめぎあいがおこる。このせめぎあいの構造を分析し、法的責任の意味、管理の論法を問う。

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目次

序章 社会における責任と法

第1章 <法的思考〉と社会学
 1.1 どのような責任について論じるのか
 1.2 <法的思考〉へのアプローチ
 1.3 <要件=効果モデル〉としての法的思考
 1.4 <目的=手段〉思考と法的思考との緊張
 1.5 ルール・原理・政策:Dworkinの法理論をめぐって
 1.6 <政策〉による論証と日本の不法行為訴訟
 1.7 社会における法:法の自律性と社会学

第2章 日本における不法行為責任の基本原理
 2.1 不法行為責任の偶有性
 2.2 不法行為責任の基本原理(1):権利侵害と違法性
 2.3 不法行為責任の基本原理(2):過失責任主義の役割

第3章 帰責原理はどのように正当化されてきたか
 3.1 過失責任主義とその無過失化
 3.2 不法行為責任の正当化

第4章 不法行為制度の〈目的>:機能の規範的選別と序列化
 4.1 不法行為制度を捉える視点:目的と機能の混在
 4.2 <主たる目的〉としての「損害填補・被害者救済」
 4.3 <副次的〉機能の不安定な位置付け:抑止と制裁
 [付論] <被害者救済〉理念からの制度評価と〈脱道徳化>

第5章 制裁性をめぐる争い:制度目的論の役割
 5.1 補償的賠償と懲罰的賠償
 5.2 民刑峻別論とその批判:制裁性否定の法学的背景
 5.3 制裁性を法的に否定する論理:目的論は何を可能にしたか
 5.4 慰謝料という賠償
 5.5 定期金請求で実現されたこと、されなかったこと

第6章 法的責任の道徳化はどこまで可能か
 6.1 法と強制:その関係の問い方
 6.2 不法行為責任を道徳化する論理とその難点
 6.3 修復的司法論における責任の道徳化
 6.4 強制される責任と自発性

終章

文献
あとがき
人名索引
事項索引

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