バーリンの自由論 オンデマンド版

多元論的リベラリズムの系譜

バーリンの自由論 オンデマンド版

正義を根源的価値としたロールズの系譜に対立する個人の自律を重視するリベラリズムの流れ。消極的/積極的自由の区別の理由を問う。

著者 濱 真一郎
ジャンル 哲学・思想・倫理
シリーズ オンデマンド書籍
出版年月 2018年8月
ISBN 978-4-326-98320-9
判型・ページ数 A5・496ページ
定価 7,040円(税込)
在庫 オンデマンド制作

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バーリンの消極的自由/積極的自由の区別は、すでに「現代の古典」となっている。この区別は、しかし二者択一的なものではない。彼の思想史研究や独自の価値多元論と結びついているのである。ラズ、グレイ、ガリポー、マルガリート、シュクラーらの流れをたどりつつ、バーリンが探求した「最小限に品位ある社会論」の再構成をめざす。(2008年2月第1版第1刷発行) 
まえがき

序 章 なぜバーリンの自由論に注目するのか
 一 価値多元論とリベラリズム
 二 品位ある社会の自由論
 三 自由論の文脈でリベラリズムを論じる試み

第一部 価値多元論とリベラリズム

第一章 価値多元論と二つの自由概念──バーリンの多元論的リベラリズム
 一 一元論と価値多元論
 二 二つの自由概念の区別
 三 価値多元論とリベラリズム

第二章 通約不可能な諸価値からの自律的な選択──ラズの卓越主義的リベラリズム
 一 価値の通約不可能性テーゼのインパクト
 二 卓越主義的リベラリズム
 三 価値多元論と卓越主義的リベラリズム 

第三章 価値多元論と自由の実践──グレイのポスト・リベラリズム
 一 現代正義論の限界
 二 三つの代替案の有効性
 三 価値多元論とポスト・リベラリズム

第四章 価値多元論とリベラリズムを結びつける試み──両者を結びつける試みへのバーリンの確信と懐疑
 一 グレイの変節とガリポーの穏健な解釈
 二 両者を結びつける試みに対する確信と懐疑
 三 両者を結びつける試みを支える理想的な根拠

第二部 品位ある社会の実現を目指して

第五章 品位ある社会と恐怖のリベラリズム──バーリンとシュクラーの自由論に即して
 一 品位ある社会と恐怖のリベラリズム
 二 バーリンとシュクラーの相違点と共通点
 三 価値多元論と恐怖のリベラリズム

第六章 品位ある社会とは何か──マルガリートによる「品位ある社会」を物語る試み
 一 品位ある社会とは何か
 二 品位ある社会と正しい社会
 三 品位ある社会は価値多元論を必要とするか

第七章 品位ある社会の人権論──イグナティエフの人権観の変化に即して
 一 他者のニーズに配慮する品位ある社会
 二 品位ある社会の人権論
 三 価値多元論と品位ある社会の人権論

第三部 品位ある社会の自由論

第八章 価値多元論とリベラリズムの事実上の結びつき──バーリンとグレイの論争をめぐって
 一 事実上の結びつきを支える寛容の原理
 二 事実上の結びつきが成立するための前提条件
 三 リベラルな民主制を選ぶための理性的な根拠

終 章 品位ある社会の自由論の可能性
 一 自由論の文脈でリベラリズムを論じる意義
 二 品位ある社会の自由論の可能性
 三 バーリンの自由論の現代的意義

あとがき
参考文献一覧
索引

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