アジアはいかに発展したか
アジア開発銀行がともに歩んだ50年
アジア太平洋地域における経済成長及び経済協力を促進しその経済発展に貢献することを目的として創設されたアジア開発銀行の50年。
著者 | ピーター・マッコーリー 著 浅沼 信爾 監訳 小浜 裕久 監訳 アジア開発銀行 訳 |
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ジャンル | 経済 |
出版年月 | 2018年11月 |
ISBN | 978-4-326-50451-0 |
判型・ページ数 | A5・500ページ |
定価 | 4,400円(税込) |
在庫 | 在庫あり |
アジア開発銀行(ADB)は1966年にアジアの人々の熱意から地域の「ファミリー・ドクター」を掲げて生まれた。そのときアジアは世界で最も貧しい地域だった。以来、「開発のパートナー」となったADBの「開発途上加盟国への資金・ナレッジ支援」、「優れた政策の促進」、「友好関係の触媒としての役割」の全貌を説き明かす。
日本語版への序文
監訳者まえがき
序文
本書の成り立ち
著者略歴/本書の制作協力者
図,表,およびボックス
略 語
ADB域内および域外加盟国・地域/ADB年表
第1章 はじめに
国際機関としてのADB
開発機関としてのADB
金融機関としてのADB
歴代総裁
開発という課題
草創期(1966年まで)
第2章 1960年代のアジア:騒乱と変革
日本と雁行型経済発展
「4頭の虎」
東南アジアの混乱
南アジアの低迷
中華人民共和国の孤立
太平洋諸国の独立の遅れ
その他の経済的課題
地域協力
国際社会の動向
第3章 銀行創設
初期の提案
渡辺武と東京研究会
国連アジア極東経済委員会(ECAFE)の支援
2つの流れの合流
加盟国の範囲
日本と米国
本格的な準備
設立協定の起草
銀行本部の所在地の決定
初代総裁
第1期(1967-1976年)
第4章 アジア:発展の始動と経済ショック
農業の強化
工業化の進展
経済ショックへの対応
第5章 ADB:銀行の特徴
ADBのビジョン
慎重なスタート
調査業務
その他の主な研究活動
最初の技術協力と融資
初期の優先業務
融資の方向性
融資財源
増資
ADB債
特別基金
総裁の交代
井上四郎
危機関連プログラム
第2次一般増資(GCI II)とアジア開発基金(ADF)の創設
資本市場からの資金調達,協調融資,オイルマネーの還流
第1期の業務実績
10周年
第2期(1977-1986年)
第6章 アジア:地域の変革
スタグフレーションがもたらしたもの
ベーシック・ヒューマン・ニーズと構造調整
雁が虎になる
東南アジア:幸運の振り子
南アジア
太平洋諸国
中華人民共和国
続く経済成長
第7章 ADB:より幅広いニーズに対応する開発銀行へ
吉田太郎一
ADBのアジェンダの多様化
新たな融資制度の創設
開発のための調査・研究
資金調達の重圧
藤岡眞佐夫
1980年代の優先課題
融資の拡大と最初の民間セクター融資
ADB職員と最初の現地事務所設立
国別戦略と柔軟な融資方法の採択
困難な状況下での資金調達
地域開発機関として
中華人民共和国の加盟
インドの借り入れ開始
第2期の融資実績
次の10年(第3期)に向かって
第3期(1987-1996年)
第8章 アジア:地域の再興
資本の流れの変化
新たな貿易の枠組み
拡大する国際開発アジェンダ
国家と市場
グローバル化の影響
新興工業経済地域(NIEs)
中華人民共和国
東南アジア
南アジア
中央アジア諸国
太平洋諸国
アジアの強みを伸ばす
第9章 ADB:新たな加盟国・地域
加盟各国の優先事項を考慮した取り組み
垂水公正
新たな資金
戦略的計画作り
欧州情勢の影響
移行経済
アジアの巨大経済国
佐藤光夫
融資余力の枯渇
資金の調達
新たな運営方法
新たな融資の方法と奨学金
新たな海外事務所とADB研究所
第3期の業務実績
嵐の前の静けさ
第4期(1997-2006年)
第10章 アジア通貨危機
タイ:危機の発生
韓国:迅速な対応
インドネシア:政治的混乱
その他のアジア近隣諸国
ADBの対応
タイ向け支援プログラム
韓国向け支援プログラム
インドネシア向け支援プログラム
ADBへの影響
新興工業経済地域の卒業
政策改革,調査研究,アドボカシー
アジアの混乱:何が悪かったのか?
脆弱なファンダメンタルズか,投資家のパニックか
国際緊急支援への批判
アジア独自の危機対応イニシアティブ
危機後のアジアとADB
第11章 アジア:新しい世紀の幕開け
アジア諸国の復興と発展
域内貿易と資本フローの拡大
グローバル化への対応
開発をめぐる視点の広がりとミレニアム開発目標
変化する金融アーキテクチャー
ADB第4期
第12章 ADB:多様化する開発アジェンダ
千野忠男
ADBの戦略
組織改革
脆弱国への支援
持続可能な開発とガバナンスに関する課題
説明責任が明確で効果的な支援
3度のアジア開発基金増資
通常資本財源業務と信託基金の活用
黒田東彦
過去の方策を継承して
地域協力の再活性化
新たな業務方針
第4期の業務実績
挑戦と変革の10年
第5期(2007-2016年)
第13章 アジア:不確実な時代における成長
多様性を持つ発展,強まる成長の趨勢
世界金融危機とアジアの強靭さ
経済成長一辺倒から持続的開発へ
格差の拡大と差し迫る環境問題
気候変動対応に求められる行動
持続可能な開発目標(SDGs)
開発金融の新たな財源
グローバル化をめぐる課題
アジアの着実な経済成長
ADBの第5期
第14章 ADB:より強く,より良く,より速く
新たな長期戦略枠組み
世界金融危機への対応
一般資本増資
アジア開発基金第9次および第10次増資
ASEANインフラ基金と信用保証・投資ファシリティ
支援成果と説明責任の改善
人材の拡充
中尾武彦
「ストラテジー2020」の中間見直し
「より強く,より良く,より速い」ADBとなるために
革新的な財務改革:アジア開発基金の融資機能と通常資本財源との統合
アジア開発基金第11次増資
協調融資と信託基金の歴史
新たな国際開発金融機関との協調
第5期の業務実績
未来に向かって
第15章 エピローグ:50年のその先に
付属資料
1.アジア:地域概況表
2.ADB:主要な組織,業務,および財務諸表
3.ADB:アジア開発基金と通常資本財源の統合の効果とADBの財務諸表
4.ADB:主な出来事(1950年代から2016年まで)
参考文献
索 引
監訳者まえがき
序文
本書の成り立ち
著者略歴/本書の制作協力者
図,表,およびボックス
略 語
ADB域内および域外加盟国・地域/ADB年表
第1章 はじめに
国際機関としてのADB
開発機関としてのADB
金融機関としてのADB
歴代総裁
開発という課題
草創期(1966年まで)
第2章 1960年代のアジア:騒乱と変革
日本と雁行型経済発展
「4頭の虎」
東南アジアの混乱
南アジアの低迷
中華人民共和国の孤立
太平洋諸国の独立の遅れ
その他の経済的課題
地域協力
国際社会の動向
第3章 銀行創設
初期の提案
渡辺武と東京研究会
国連アジア極東経済委員会(ECAFE)の支援
2つの流れの合流
加盟国の範囲
日本と米国
本格的な準備
設立協定の起草
銀行本部の所在地の決定
初代総裁
第1期(1967-1976年)
第4章 アジア:発展の始動と経済ショック
農業の強化
工業化の進展
経済ショックへの対応
第5章 ADB:銀行の特徴
ADBのビジョン
慎重なスタート
調査業務
その他の主な研究活動
最初の技術協力と融資
初期の優先業務
融資の方向性
融資財源
増資
ADB債
特別基金
総裁の交代
井上四郎
危機関連プログラム
第2次一般増資(GCI II)とアジア開発基金(ADF)の創設
資本市場からの資金調達,協調融資,オイルマネーの還流
第1期の業務実績
10周年
第2期(1977-1986年)
第6章 アジア:地域の変革
スタグフレーションがもたらしたもの
ベーシック・ヒューマン・ニーズと構造調整
雁が虎になる
東南アジア:幸運の振り子
南アジア
太平洋諸国
中華人民共和国
続く経済成長
第7章 ADB:より幅広いニーズに対応する開発銀行へ
吉田太郎一
ADBのアジェンダの多様化
新たな融資制度の創設
開発のための調査・研究
資金調達の重圧
藤岡眞佐夫
1980年代の優先課題
融資の拡大と最初の民間セクター融資
ADB職員と最初の現地事務所設立
国別戦略と柔軟な融資方法の採択
困難な状況下での資金調達
地域開発機関として
中華人民共和国の加盟
インドの借り入れ開始
第2期の融資実績
次の10年(第3期)に向かって
第3期(1987-1996年)
第8章 アジア:地域の再興
資本の流れの変化
新たな貿易の枠組み
拡大する国際開発アジェンダ
国家と市場
グローバル化の影響
新興工業経済地域(NIEs)
中華人民共和国
東南アジア
南アジア
中央アジア諸国
太平洋諸国
アジアの強みを伸ばす
第9章 ADB:新たな加盟国・地域
加盟各国の優先事項を考慮した取り組み
垂水公正
新たな資金
戦略的計画作り
欧州情勢の影響
移行経済
アジアの巨大経済国
佐藤光夫
融資余力の枯渇
資金の調達
新たな運営方法
新たな融資の方法と奨学金
新たな海外事務所とADB研究所
第3期の業務実績
嵐の前の静けさ
第4期(1997-2006年)
第10章 アジア通貨危機
タイ:危機の発生
韓国:迅速な対応
インドネシア:政治的混乱
その他のアジア近隣諸国
ADBの対応
タイ向け支援プログラム
韓国向け支援プログラム
インドネシア向け支援プログラム
ADBへの影響
新興工業経済地域の卒業
政策改革,調査研究,アドボカシー
アジアの混乱:何が悪かったのか?
脆弱なファンダメンタルズか,投資家のパニックか
国際緊急支援への批判
アジア独自の危機対応イニシアティブ
危機後のアジアとADB
第11章 アジア:新しい世紀の幕開け
アジア諸国の復興と発展
域内貿易と資本フローの拡大
グローバル化への対応
開発をめぐる視点の広がりとミレニアム開発目標
変化する金融アーキテクチャー
ADB第4期
第12章 ADB:多様化する開発アジェンダ
千野忠男
ADBの戦略
組織改革
脆弱国への支援
持続可能な開発とガバナンスに関する課題
説明責任が明確で効果的な支援
3度のアジア開発基金増資
通常資本財源業務と信託基金の活用
黒田東彦
過去の方策を継承して
地域協力の再活性化
新たな業務方針
第4期の業務実績
挑戦と変革の10年
第5期(2007-2016年)
第13章 アジア:不確実な時代における成長
多様性を持つ発展,強まる成長の趨勢
世界金融危機とアジアの強靭さ
経済成長一辺倒から持続的開発へ
格差の拡大と差し迫る環境問題
気候変動対応に求められる行動
持続可能な開発目標(SDGs)
開発金融の新たな財源
グローバル化をめぐる課題
アジアの着実な経済成長
ADBの第5期
第14章 ADB:より強く,より良く,より速く
新たな長期戦略枠組み
世界金融危機への対応
一般資本増資
アジア開発基金第9次および第10次増資
ASEANインフラ基金と信用保証・投資ファシリティ
支援成果と説明責任の改善
人材の拡充
中尾武彦
「ストラテジー2020」の中間見直し
「より強く,より良く,より速い」ADBとなるために
革新的な財務改革:アジア開発基金の融資機能と通常資本財源との統合
アジア開発基金第11次増資
協調融資と信託基金の歴史
新たな国際開発金融機関との協調
第5期の業務実績
未来に向かって
第15章 エピローグ:50年のその先に
付属資料
1.アジア:地域概況表
2.ADB:主要な組織,業務,および財務諸表
3.ADB:アジア開発基金と通常資本財源の統合の効果とADBの財務諸表
4.ADB:主な出来事(1950年代から2016年まで)
参考文献
索 引
関連書籍
-
アジア開発史(紙版)
定価 4,400円(税込)