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職務発明の実務Q&A [勁草法律実務シリーズ]

職務発明の実務Q&A

平成27年改正特許法において職務発明制度はどのように運用され、実務上問題となる点はどこか、Q&A、裁判例、書式で解説する。

著者、編者、訳者など 髙橋 淳 編著
松田 誠司 編著
ジャンル 法律
ISBN 978-4-326-40348-6
出版年月 2018年2月
判型・ページ数 A5判・336ページ
定価 本体4,500円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

平成27年改正特許法(平成28年4月1日施行)における実務の指針となるべく、職務発明制度を丁寧に概観したうえで、いかなる運用が許容されているのか及びあるべき運用とは何かを詳説し、関連する裁判例を紹介、より具体的な悩みどころについてQ&Aで道筋を示す。さらに、職務発明規程等の書式も提供する、「実務で使える」解説書!

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目次

第1章 職務発明制度の内容及びその変遷
 1 職務発明制度とは
  (1) 職務発明制度の概要
  (2) 「職務発明」該当性
 2 平成16年改正前の職務発明制度
  (1) 法定通常実施権(平成16年改正前特許法35条1項)
  (2) 予約承継(平成16年改正前特許法35条2項)
  (3) 相当対価請求権(平成16年改正前特許法35条3項)
  (4) 職務発明規程等による対価決定(平成16年改正前特許法35条4項)
  コラム:職務発明制度の基本構造整備の始まり(大正10年特許法)
 3 平成27年改正前の職務発明制度
  (1) 法定通常実施権(平成27年改正前特許法35条1項)
  (2) 予約承継(平成27年改正前特許法35条2項)
  (3) 相当対価請求権(平成27年改正前特許法35条3項)
  (4) 職務発明規程等による対価決定(平成27年改正前特許法35条4項)
  (5) 職務発明規程等によらない対価決定(平成27年改正前特許法35条5項)
 4 現行特許法(平成27年改正後)の職務発明制度
  (1) 現行特許法における職務発明制度
   (A) 現行特許法35条1項
   (B) 現行特許法35条2項
   (C) 現行特許法35条3項
    (a) 概要
    (b) 文言の解釈
    (c) 効果
     (ア) 特許を受ける権利が共有に係る場合の帰属の不安定性の問題への対応
     (イ) 二重譲渡問題への対応
    (d) 本条の定めと第1項の定めの関係
     (ア) 原始従業者帰属の場合
     (イ) 原始使用者帰属の場合
   (D) 現行特許法35条4項
   (E) 現行特許法35条5項
   (F) 現行特許法35条6項
   (G) 現行特許法35条7項
  (2) 施行期日及び各規定の適用基準
   (A) 施行期日
   (B) 現行特許法の職務発明に係る各規定の適用基準
    (a) 使用者帰属に係る規定(現行特許法35条3項)の適用基準
    (b) 相当の利益に係る規定(現行特許法35条4項・5項・7項)の適用基準
    (c) 職務考案及び職務創作意匠
 5 職務発明ガイドライン
 6 報告書から見る平成27年改正後の実務動向等
  (1) 平成27年改正に伴う職務発明規程の改訂状況
  (2) 原始使用者帰属の採用
  (3) インセンティブ制度の改定
  (4) 職務発明に関するルールの実態
  (5) 手続3要素の履践状況

第2章 実務Q&A
【Q1】
「使用者等」、「従業者等」の意義は何か。出向社員や派遣社員が職務発明をした場合、当該職務発明について特許を受ける権利は誰に帰属するのか。
【Q2】
現行特許法35条3項の職務発明について「特許を受ける権利が発生した時」とは「発明の完成した時」を意味するところ、「発明の完成」 とは何か。
【Q3】
現行特許法35条3項が適用されて原始使用者帰属となる場合の発明者は誰か。
【Q4】
使用者は、原始使用者帰属と原始従業者帰属をどのように使い分ければよいのか。現行特許法35条2項と3項との棲み分けはどうすべきか。
【Q5】
原始使用者帰属とするための要件は何か。
【Q6】
いかなる職務発明規程であれば、現行特許法35条3項が適用されて、原始使用者帰属となるか。
【Q7】
いかなる職務発明規程であれば、特許法において、原始従業者帰属となるのか。
【Q8】
一部の職務発明に係る権利のみを原始使用者帰属するものとして、1つの使用者が原始使用者帰属と原始従業者帰属を併用することはできるか。
【Q9】
自社の職務発明制度を現行特許法35条3項の適用を受ける制度に移行するためにはどのようにすべきか。
【Q10】
職務発明について特許を受ける権利等を取得した場合、使用者は従業者から譲渡証を取得すべきか。
【Q11】
職務発明をした従業者が、使用者に無断で職務発明について特許を受ける権利を第三者に譲渡した場合、いずれが特許を受ける権利を取得することができるのか。
【Q12】
現行特許法35条4項の「相当の利益」 の意義は何か。
【Q13】
相当利益請求権の趣旨及び法的性質をどのように理解すべきか。
【Q14】
現行特許法35条7項の相当利益請求権はどのような内容を有し、どのように算定されるべきか。
【Q15】
旧特許法における相当対価請求権と現行特許法における相当利益請求権の異同はどのように解されるか。
【Q16】
金銭以外のインセンティブ制度を採用する場合、いかなる点に留意すべきか。
【Q17】
平成27年改正の法案審議等において、「実質的に同等の権利を保障」との議論が交わされていたが、これは現行特許法の解釈においていかなる意味を有するか。
【Q18】
使用者から従業者への利益の付与が特定の職務発明について特許を受ける権利の取得、承継等を理由としてされたものでなくとも「相当の利益」に該当し得るのか。
【Q19】
金銭以外の「相当の利益」としてどのようなものが考えられるか。
【Q20】
制度設計の基本的方針は何か。
【Q21】
「相当の利益」の決定手続における留意点は何か。
【Q22】
「相当の利益」を決定するにあたり、どのような決定方式が望ましいか。
【Q23】
実績補償制度は廃止すべきか。
【Q24】
「相当の利益」として金銭以外の利益が定められている場合、従業者は使用者に対していかなる請求をなし得るか。
【Q25】
職務発明規程を変更した場合、変更後の職務発明規程が効力を生じる時までに発生した発明者の権利の内容の確定ルールとして、変更後の職務発明規程を適用することができるか。
【Q26】
傑出した職務発明が生じた場合、どのように処理すべきか。
【Q27】
従前職務発明規程を何ら有していなかった使用者が平成27年改正を受けて原始使用者帰属の職務発明規程を新設する場合に、当該新設した職務発明規程を遡及適用して原始使用者帰属とすることができるか。
【Q28】
従前、職務発明規程を置いていたものの、具体的な報奨金算定基準を定めていなかった場合において、新たに報奨金算定基準を定め新規程施行前の職務発明についてもこれを遡って適用することができるか。
【Q29】
いったん「相当の利益」が付与された後に、対象となった特許が無効になった場合、使用者は従業者に対して、「相当の利益(対価)」の返還を求めることができるか。
【Q30】
相当利益請求権の消滅時効の起算点はいつか。また、時効期間は何年か。相当利益の一部を支払ったことにより、使用者からの消滅時効の主張が許されなくなる場合があるか。
【Q31】
職務発明をノウハウとして秘匿し、出願しない場合、相当の利益を付与することを要するか。
【Q32】
使用者が、いったん取得した職務発明について特許を受ける権利を従業者に返還する場合や第三者に譲渡する場合、使用者はどのようなことに留意すべきか。
【Q33】
報奨金の算定基準を改定するにあたり、(1)コース別報奨金制度の導入、(2)他の社内表彰制度との一本化を検討しているが、これらは法律上可能か。
【Q34】
現行特許法35条5項の「協議」「開示」「意見の聴取」のいずれかが欠ける場合についての効果はどうなるのか。
【Q35】
相当の利益の内容を決定するための基準に対して、従業者の多数が賛成した場合の不合理性の判断に関する影響はどうか。
【Q36】
現行特許法35条5項の「意見の聴取の状況等」の「等」には何が含まれるか。
【Q37】
現行特許法35 条5項の不合理性が認められた場合にいかなる効果が生じるか。
【Q38】
規模の小さい法人(中小企業や一部の大学)においても、大企業と同様に手続3要件を履践すべきか。
【Q39】
平成27年改正に伴い、職務発明規程を改定する必要があるか。
【Q40】
職務発明規程の改定において、どのような点に留意すべきか。
【Q41】
職務発明規程について協議のための説明会を行う際に、使用者側として参加する者は誰であるべきか。
【Q42】
現行特許法35条6項に基づくガイドラインは、その告示前の事案についても遡及して適用されるか。
【Q43】
「相当の利益(対価)」の付与につき、実績補償制度を採用していた使用者においてこれを一括払い制度に変更することは法律上どのような問題を有するか。
【Q44】
職務発明規程を改定する場合において、改定内容の大小と協議における手続負担の大小は比例するか。
【Q45】
研究職の従業者と発明をすることが通常想定されないが職務発明規程の適用のある職種の従業者とで協議の方法を変える必要があるか。
【Q46】
協議において、研究職にある従業者と発明をすることが通常想定されないが職務発明規程の適用のある職種の従業者とで扱いを変える場合にどのような影響が考えられるか。研究職以外の従業者との協議は、研究者との協議よりも簡潔にしても問題ないか。
【Q47】
取締役その他の役員との協議の方法はどうすべきか。
【Q48】
新入社員・中途入社の社員・組織再編により入社した社員の取扱いはどのように行うべきか。
【Q49】
現行特許法35条5項の不合理性が認められないためには、どのような方法により「基準の開示」をすればよいか。また、どのような事項について開示する必要があるか。
【Q50】
異議申立制度は必ず整備するべきか。
【Q51】
発明が職務発明に該当するための要件はどのようなものか。また、大学において創出される発明は職務発明に該当するか。該当する場合には、どのように取り扱うべきか。
【Q52】
大学教員が創出した職務発明に係る権利について、どのように大学法人に帰属させるべきか。また、現行特許法35条3項の適用がある場合、大学教員による発表と新規性喪失例外規定との関係はどのように解すべきか。
【Q53】
従業者が退職後にした発明は職務発明となるか。また、従業者が転職をした場合、当該従業者が業務遂行中にした発明は、元の勤務先と新しい勤務先のどちらの職務発明になるのか。
【Q54】
退職者に対する相当の利益の付与はどのように行うべきか。
【Q55】
職務考案・職務創作意匠の取扱いはどうすべきか。
【Q56】
職務発明をした従業者が、使用者に無断で、職務発明を自ら出願し、又は第三者に開示した場合、秘密保持義務違反又は営業秘密の不正開示行為になるか。
【Q57】
外国での特許出願を予定している場合、原始使用者帰属を定める職務発明規程の作成・改定にあたり、どのような点に留意すべきか。
【Q58】
職務発明に関する準拠法はどうなるのか。
【Q59】
「相当の利益」の付与は、税法上、どのように取り扱われるか。
【Q60】
原始使用者帰属を選択する株式会社の取締役が職務発明を行った場合に、当該取締役からの特許を受ける権利の取得や、同人に対する利益の付与が「利益相反取引」に該当する場合があるか。
【Q61】
職務発明の処理につき、労働契約法その他の労働法規が適用されるか。
【Q62】
職務発明について特許を受ける権利等の帰属に関する規定の変更を行うことは、労働法における不利益変更に該当するか。
【Q63】
職務発明規程の変更について従業員の納得を十分に得るためにはどうすればよいか。
【Q64】
最新の実務における職務発明制度の改正動向はどうか。

巻末資料
・【書式例】職務発明規程(一括支払型)
・【書式例】職務発明規程(実績補償型)
・【書式例】同意書・委任状
・【書式例】モデル規程例(企業向け)
・【書式例】モデル規程例(大学向け)

・判例索引
・事項索引

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