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ウルリッヒ・ベックの社会理論 新刊

リスク社会を生きるということ

ウルリッヒ・ベックの社会理論

国家や会社や家族の保護機能が弱まり、テロ、貧困、孤立等のリスクが直接個人を襲う現代社会を分析したベック理論の包括的な解説書。

著者、編者、訳者など 伊藤 美登里
ジャンル 社会・女性
ISBN 978-4-326-65409-3
出版年月 2017年7月
判型・ページ数 四六判・248ページ
定価 本体2,800円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

本書は、ベックの代表的な理論や概念である再帰的近代化、リスク社会、個人化、コスモポリタン化を解説している。加えて、ベックのリスクと危険の概念を批判的に検討した論考や、彼が政策提言した市民労働という一種のベーシックインカムや、近代の共同構築者としてカトリックを評価した彼の公共宗教論を検討した論考も掲載している。

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目次

リスク社会を生きるということ
はしがき 社会学者ベックのあゆみ

第一章 再帰的近代化
 1 社会の構造変化をとらえるために
 2 古典的産業社会の終焉
 3 単純な近代化と再帰的近代化
 4 メタ変遷
 5 診断理論としての再帰的近代化論
 6 発見的方法論としてのエポック区分──移行の時期について
 7 再帰的近代化論の主な要素──リスク社会、個人化、コスモポリタン化

第二章 リスク社会
 1 「希少な富の分配」から「リスクの分配」へ
 2 科学の変容──単純な科学化の段階から再帰的な科学化の段階へ
 3 政治の脱境界化
 4 進歩信仰の終焉と分化する政治
 5 政治とサブ政治との新たな分権を

第三章 ベックにおける「リスク」および「危険」の語の用法について
 1 ベックにおける「リスク」と「危険」の定義
 2 いぜん続くように見える用法上の混乱
 3 多様な意味がふくまれた言葉としての「リスク」
 4 ベックの主要関心事は「リスク社会」
 5 まとめと本書におけるリスクと危険の語の使用法

第四章 個人化
 1 第二の近代における個人化
 2 階級や家族や職業システムからの解き放ち
 3 個人化の広がり
 4 「再埋め込み」なき個人化
 5 「主体」の変容
 6 共通の価値の内面化による統合の不可能性
 7 問題としての個人化に抗して

第五章 市民労働──連帯と承認をめぐる理念の生成と変容
 1 連帯と承認を求めて
 2 市民労働誕生の背景と調査方法
 3 「市民労働」の変容
 4 市民参加の現状──ミュンヘン市を事例として
 5 市民労働と市民参加がもたらしたもの──考察
 6 現実政治の流れのなかで

第六章 コスモポリタン化とコスモポリタニズム
 1 コスモポリタン化とは何か
 2 コスモポリタン化の諸相
 3 コスモポリタニズム
 4 コンテクスト的普遍主義の提唱
 5 第二の近代における政治のあり方

第七章 ドイツ地域福祉における市民社会と宗教──ベックの宗教論を手掛かりとして
 1 地域社会のなかに生きるキリスト教
 2 ドイツのサードセクターと福祉協会
 3 隣人愛に基づく無償の贈与──贈与関係の変容
 4 民間福祉事業の組織化
 5 福祉協会の活動
 6 福祉協会および宗教の現代的意義
 7 問題としての個人化とコスモポリタン化に抗して

終章 不可逆なプロセスとしての再帰的近代化
 1 リスク社会と個人化とコスモポリタン化の関係
 2 ベック以降の世界

あとがき
文献一覧
索引

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