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幻想としての〈私〉 新刊

アスペルガー的人間の時代

幻想としての〈私〉

生物学的精神医学が主流となり、貧困化する臨床の現場に警鐘を鳴らす。多彩なケースをもとに読み解く、切り捨てられた心の深層。

著者、編者、訳者など 大饗 広之
ジャンル 教育・心理
福祉・医療
ISBN 978-4-326-29923-2
出版年月 2017年3月
判型・ページ数 四六判・224ページ
定価 本体2,600円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

統合失調症や境界例が軽症化する一方、3割近くの若者が経験しているという人格の多元化や、アスペルガー症候群などが時代の前景に押し出されている。本書はこういった潮流を「中心のない多元化」という概念で括り、一般的な学生や臨床例に見られる諸現象を挙げながら、精神に引き起こされている今日的変容を浮き彫りにしていく。

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目次

はしがき

序章 心が迷路に入っている
 1 アイデンティティの終焉
 2 八〇年代まで
 3 中心のない多元化
 4 「みえない中心」に向かって

第1章 まなざしの地獄
 1 六〇~七〇年代の青年像
 2 一人ではいられない
 3 「みられる〈私〉」への強迫
 〈この章のまとめ〉

第2章 物語をシャッフルする
 1 「小さな物語」のなかで
 2 プロテウス的移行
 3 「一つの〈私〉」の由来
 4 ゼロ点兆候
 〈この章のまとめ〉

第3章 分身遊離する〈私〉
 1 中心をめぐる攻防
 2 健忘のない多元化
 3 多元化のひろがり──一般学生への調査から
 4 ICは境界を越えてゆく
 5 他有化スペクトラム──〈私〉のなかの他者
 6 解離とは何であったか
 〈この章のまとめ〉

第4章 モード転回がとまらない
 1 豹変リスク
 2 クライテリアが定まらない
 〈この章のまとめ〉

第5章 失われた中心──引きこもりの源流
 1 基礎的状況──対他的同一性/対自的同一性のデカップリング
 2 プロトタイプとしての物語放棄
 3 さまざまな亜型
 〈この章のまとめ〉

第6章 「狂気」という幻想
 1 「現実」の二つの契機──離人症の背後にあるもの
 2 モダンの奇形性
 3 「外部」への転落──統合失調症の精神病理
 4 「くらやみ」への跳躍─脱自的融合
 〈この章のまとめ〉

第7章 アスペルガー的反転
 1 ヒエラルキー喪失──流れゆく現実
 2 時間軸の弛緩──「過去」がリアルに浮かんでくる
 3 脱自的融合──アニミズム的一体化
〈この章のまとめ〉

終章 反転/超越する

あとがき
索引

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