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他者の喪失から感受へ [教育思想双書]

近代の教育装置を超えて

他者の喪失から感受へ
著者、編者、訳者など 田中 智志
ジャンル 教育・心理
ISBN 978-4-326-29873-0
出版年月 2002年10月
判型・ページ数 四六判・256ページ
定価 本体2,400円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

「子どもをコントロールできない」「教師に権威を感じない」状況で、教師は子どもの成長とどうかかわるか。1980年代以後の子どもの変容を考える時、教育装置が問題となる。教育方法論ではもはや教育問題は解決できない。社会が機能的分化の道をつき進み、教育そのものが成立しにくくなる現実。一方で近代的教育学の枠組の再考も求められている(フーコー、デリダ、ルーマン)。機能システムに寄生し、物の因果律、人の自律性、知の確実性を幻想する── この過ちに気づき、社会的現実を相対化する知を構想せねばならない。

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目次

はしがき

序 論 教育システムに寄生する──他者を喪う社会
 1 子どもはコントロールできない
 2 教育的関係のゆらぎ
 3 近代教育学批判の問題
 4 機能システムに寄生する生
 5 教育システムの基本的な矛盾

第1章 喪われる権威──なぜ教育は難しいのか
 1 サーヴィス化する教職
 2 教師の二重のモード
 3 ポップ感覚と浮遊感覚
 4 全面的な機能的分化

第2章 伝達という幻想──言葉は伝わらない
 1 教育的関係の危機
 2 教育的関係の特徴
 3 理解の自己生成
 4 学びのコミュニケーション
 5 社会的コミュニケーション

第3章 教授のない教育──むだはむだではない
 1 教育実践を構想する
 2 コミュニケーションという教育主体
 3 高進する機能的分化の問題
 4 冗長性のコミュニケーション
 5 教育の実践理論を構築するために

第4章 喪われゆく他者──匿名性が生みだす暴力
 1 透明人間がつきつける問題
 2 他者はどのように消えるのか
 3 流体化する社会
 4 他者をとりもどす

第5章 他者への教育──ニヒリズムを反転させる脱構築
 1 自他の存在をめぐって
 2 アポリアとしての教育
 3 存在神学の脱構築
 4 存在を感受する道
 5 声に応えるために

第6章 存在を感受する──悲劇の感覚、驚異の感覚
 1 ゲームぎらいの子ども
 2 悲劇の感覚
 3 存在の感受
 4 驚異の感覚

初出一覧

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