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心と認知の情報学 [シリーズ認知と文化]

ロボットをつくる・人間を知る

心と認知の情報学

人間の心の科学はどう展開してきたのか?チューリングマシンから量子理論や生物進化まで方法論の変遷と新しい方向性を読み解く。

著者、編者、訳者など 石川幹人
ジャンル 教育・心理
ISBN 978-4-326-19941-9
出版年月 2006年4月
判型・ページ数 四六判・240ページ
定価 本体2,100円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

心をもつロボットを作る試みは、これまで失敗を重ねてきた。なぜか。その核心は「計算量の爆発」にある。第I部ではコンピュータの歴史をふまえて、量子コンピュータによる解決の方向性と、心を環境のなかで生態学的に捉える視点の重要性を論じる。第II部では生物進化の観点から意識の役割を論じ、情報社会における適応の道を探る。

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目次

はしがき

第I部 心をもつ機械

第一章 認知科学の誕生──心は構成できるか
 物と心の分離
 心の地位の回復
 認知科学の方法
 人工知能の開発
 心の人称分類
 心の評価の社会性・相対性
 まとめ

第二章 対話するコンピュータ──言語は論理的か
 チューリングマシン
 記号論理学と表象計算
 言語の形式化と普遍文法
 機械翻訳と多義性の解消
 言語行為の社会的状況
 まとめ

第三章 問題解決システム──知識は真実の記述か
 一般問題解決器の原理
 エキスパートシステムと知識技術者の奮闘
 知識の全体性
 知識の社会性
 まとめ

第四章 創造的発見をするプログラム──計算量を克服できるか
 実時間性という制約
 情報量と計算量
 完全情報ゲームと計算量の爆発
 チェス専用コンピュータ
 大局観とフレーム問題
 暗黙知と技能
 創造性をめぐって
 まとめ

第五章 量子コンピュータに向けて──物はそこに存在しているか
 理解と量子効果
 時空間の相対性
 波の性質をもつ粒子
 奇妙な確率的分身
 観測問題と心の余地
 量子コンピュータの可能性
 まとめ

第六章 世界のなかに生きるロボット──心はどこにあるのか
 心のありか
 孤立的存在から全体的存在へ
 認知の環境依存性
 身体性と世界への関与
 まとめ

第II部 コミュニケーション器官としての意識

第七章 生物進化の構図──心はいつ現れたのか
 進化の現代総合説
 人工生命と遺伝的アルゴリズム
 進化シミュレーションの計算量
 生物の階層分類
 心と意識の成立
 まとめ

第八章 認知神経科学の展開──脳で心を説明できるか
 神経細胞のモデル化
 神経回路網研究とその限界
 記号主義と結合主義
 脳生理学の発展
 認知科学の脳への展開
 まとめ

第九章 心的機能のモジュール構造──認知も進化の産物か
 社会的コミュニケーション
 生存競争における社会的戦略
 ジレンマ状況の対応戦略
 4枚カード問題と裏切り者発見
 一万年前の認知考古学
 心のなかの社会
 まとめ

第一〇章 意識の諸性質──記憶は体験の記録か
 無意識の私
 意識と無意識の情報的分離
 合理化するサル
 記憶は世界観の現れ
 私という物語
 主体性の情報操作
 まとめ

第一一章 意識の進化的意義──自分を知ってから他者を知るのか
 他者の心を読む
 心的機能の男女差傾向
 社会的取引から自己概念成立へ
 コミュニケーションにおける意識の役割
 まとめ

第一二章 情報ネットワーク社会における意識──コミュニケーション革命に適応できるか
 毛づくろいからゴシップへ
 一五〇人の壁を越える
 情報ネットワーク社会の文脈問題
 情報ネットワーク社会に生きる
 将来の可能性を探る
 まとめ

あとがき
索引

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