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時間と絶対と相対と [双書エニグマ]

運命論から何を読み取るべきか

時間と絶対と相対と

過去・現在・未来はひと続きなのか。「私達」は絶対的か相対的か。「時間と相対主義」をめぐる思索の先で運命論が立ち上がってくる。

著者、編者、訳者など 入不二基義
ジャンル 哲学・思想・倫理
ISBN 978-4-326-19917-4
出版年月 2007年9月
判型・ページ数 四六判・308ページ
定価 本体3,100円+税
在庫 品切れ・重版未定
 

内容説明

過去のあの出来事は「運命」だったのだ。未来に起こることは「運命」として定まっているのだ。あるときには意味現象であり、あるときには因果的決定だと見なされる「運命」。本書は、論理や形而上の問題として運命論を捉える試みである。「無関係」からも関係がなく、「現にある」ようにあるしかないもの、それこそ語られるべきものだ。

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目次

まえがき

序 章 時間と相対主義

第一章 非時間的な時間――第三の〈今〉
 一 同時性としての〈今〉
 二 動く〈今〉
 三 A系列/B系列、そして第三の〈今〉へ
 四 「同時性としての〈今〉」から失われているもの
 五 「動く〈今〉」の誤解
 六 時間の要(かなめ)

第二章 「未来はない」とはどのようなことか
 一 はじめに
 二 過去化した未来
 三 無としての未来
 四 欠如としての未来
 五 欠如でさえない未来
 六 「欠如でさえない未来」の再―過去化と再―欠如化
 七 「無」でさえない未来
 
第三章 過去の過去性
 一 はじめに
 二 ラッセルの「五分前世界創造説」
 三 勝守真の「想起逸脱過去説」
 四 「想起逸脱過去」のさらにかなた――想起阻却過去
 五 再び「五分前世界創造説」へ
 六 重層性と受動相

第四章 時間と矛盾――マクタガートの「矛盾」を書き換える
 一 「時間と矛盾」という問題
 二 マクタガートの証明と本章の論点
 三 A系列とB系列は、二つの別個の系列か
 四 時間系列外のXは、どのように働くか
 五 時間特有の変化は、どのように特異か
 六 矛盾は、どこに見いだされるべきか

第五章 時間の推移と記述の固定――マクタガートの「矛盾」に対する第一の書き換え
 一 はじめに
 二 「なる(時間の推移)」の時制逸脱性
 三 「矛盾(両立不可能かつ両立可能)」の実相
 四 「時間の流れ」に含まれるマクタガート的な「矛盾」
 五 「矛盾」の回帰と全面化
 六 「逃去性」と「理解済み」

第六章 相対主義と時間差と無関係
 一 相対主義は自己矛盾には陥らない
 二 相対主義は複数的な平等主義ではない
 三 相対主義と時間差
 四 夢の懐疑と時間差
 五 無関係と関係との無関係、あるいは「飛び越されてしまった実在」

第七章 「寛容/不寛容の悪循環」とそれからの「脱出の方途」について
 一 はじめに
 二 寛容をめぐる「循環のアポリア」
 三 「循環のアポリア」の検討
 四 「脱出の方途」、そして「収斂」について
 五  おわりに

第八章 プロタゴラス説のあるべき姿
 一 はじめに
 二 人間尺度説は「各人の現れ=各人の真理」説か
 三 中間項としての「現れ」
 四 「現れ」と「真理」
 五 「現れ」から「各自性」へ
 六 「各自性」以後
 七 「私たち」が召喚される
 八 「私たち」の相対化

第九章 運命論から何を読み取るべきか
 一 はじめに
 二 論理的な運命論(I)
 三 論理的な運命論(II)
 四 形而上学的な運命論


あとがき
事項索引
人名索引

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