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『シリーズ 新・心の哲学』全3巻刊行記念フェア 「科学に応える哲学」
2014.08.04
自閉症の現象学
自閉症の人たちは、世界をどのように経験しているのか?フィールドワークをもとに、現象学によってその経験の構造を明らかにする。
著者 | 村上靖彦 著 |
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出版年月 | 2008年5月 |
ISBN | 978-4-326-15395-4 |
判型・ページ数 | 4-6・272ページ |
定価 | 2,860円(税込) |
在庫 | 在庫あり |
呼びかけられても人の存在に気がつかない、くすぐられるとパニックを起こすが転んでけがをしても痛がらない、といった自閉症児の行動はどうして起こるのか。一見不可解な自閉症児の行動に一貫した論理を見出し、自閉症の現象学を立ち上げる。既存の哲学の前提を組み替える、画期的な試み!
はじめに――自閉症から描く哲学
第一章 模様の世界から視線触発へ
1 目が合う驚きと視線触発
2 人のいない世界/模様の世界
3 視線の誕生と世界変容
第二章 視線はなぜ怖いのか――感情の図式化と間身体性
1 視線恐怖
2 感情の理解
3 自他の区別
4 間主観的独我論
補 論 他者の現象学の再構想
1 従来の現象学における他者論
2 視線触発の内的構造
3 視線触発の次の段階
第三章 流れない時間――不測の事態と現実、視線の強度
1 フッサールの感性的時間論と自閉症
2 未来
3 過去について――自閉症におけるフラッシュバック
4 視線の時間
第四章 平らな空間――奥行きの起源について
1 身体という奥行き
2 奥行きという論理構造――カントの「原則論」から考える
3 路線図的空間――自閉症児固有の空間構成
4 安心感――視線触発に由来する空間性としての
第五章 「ミニカー並べ」と思考の構造――形の次元と知覚的空想
1 無秩序な遊び
2 並べ遊び・常同的な感覚遊び
3 曼陀羅とものまねへの没頭
4 ごっこ遊びとままごと
第六章 言語を使わずに思考する――知覚的空想とリズム
1 エコラリア
2 語の分節と身体の関係
3 イメージ思考――思考の生じる場について
4 リズム論
5 意味と対象性の起源としての知覚的空想
第七章 クレーン現象は誰の行為か?――内面とカテゴリー的人格
1 定型発達における人格
2 クレーン現象――行為主体の不在
3 知らない人を「ママ」と呼ぶ――人称代名詞について
4 サリー=アン課題と内面性
5 他者という謎と人称代名詞
第八章 自閉症児の脆弱性と経験の限界値
1 常同行動と現実
2 折れ線型と小児崩壊性障害における退行
3 アスペルガー障害および高機能自閉症における現実
おわりに――自閉症児の療育のために
注
あとがき
参考文献
索引
第一章 模様の世界から視線触発へ
1 目が合う驚きと視線触発
2 人のいない世界/模様の世界
3 視線の誕生と世界変容
第二章 視線はなぜ怖いのか――感情の図式化と間身体性
1 視線恐怖
2 感情の理解
3 自他の区別
4 間主観的独我論
補 論 他者の現象学の再構想
1 従来の現象学における他者論
2 視線触発の内的構造
3 視線触発の次の段階
第三章 流れない時間――不測の事態と現実、視線の強度
1 フッサールの感性的時間論と自閉症
2 未来
3 過去について――自閉症におけるフラッシュバック
4 視線の時間
第四章 平らな空間――奥行きの起源について
1 身体という奥行き
2 奥行きという論理構造――カントの「原則論」から考える
3 路線図的空間――自閉症児固有の空間構成
4 安心感――視線触発に由来する空間性としての
第五章 「ミニカー並べ」と思考の構造――形の次元と知覚的空想
1 無秩序な遊び
2 並べ遊び・常同的な感覚遊び
3 曼陀羅とものまねへの没頭
4 ごっこ遊びとままごと
第六章 言語を使わずに思考する――知覚的空想とリズム
1 エコラリア
2 語の分節と身体の関係
3 イメージ思考――思考の生じる場について
4 リズム論
5 意味と対象性の起源としての知覚的空想
第七章 クレーン現象は誰の行為か?――内面とカテゴリー的人格
1 定型発達における人格
2 クレーン現象――行為主体の不在
3 知らない人を「ママ」と呼ぶ――人称代名詞について
4 サリー=アン課題と内面性
5 他者という謎と人称代名詞
第八章 自閉症児の脆弱性と経験の限界値
1 常同行動と現実
2 折れ線型と小児崩壊性障害における退行
3 アスペルガー障害および高機能自閉症における現実
おわりに――自閉症児の療育のために
注
あとがき
参考文献
索引
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定価 3,740円(税込)