フィクションの美学

フィクションの美学
著者 西村 清和
ジャンル 文学・芸術・ノンフィクション
出版年月 1993年3月
ISBN 978-4-326-15275-9
判型・ページ数 4-6・352ページ
定価 3,850円(税込)
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悲劇、グロテスク、崇高、悔恨、はたまた殺し、極悪などを快とするわれわれの美的経験の奇妙な逆説――フィクションだけが可能にするこの仕掛け=「虚構と真実」の関係に、文学、絵画、シェークスピア劇、歌舞伎、能など、多様なジャンルから迫り、綿密にときほぐす。

第1章 作品の真理性
 1 有用の快楽
 2 類似と的中
 3 「霊媒師のせきばらい」

第2章 虚構と真実
 1 「偽」の主張
 2 「主張のふり」の寄生
 3 虚構世界への指示
 4 科学、神話、文学
 5 「フィクションを語る」言語行為

第3章 読者の存在論
 1 信念の不一致
 2 読者の偽装
 3 語り手と聞き手
 4 同意と共感
 5 自我分裂のアポリア
 6 読書行為のエートス

第4章 悲劇の快
 1 デュポス問題
 2 混合感情
 3 美的な不快
 4 観客の情態性

第5章 悪漢の悲劇
 1 道徳的嫌悪と知的快楽
 2 ストーリーとテーマ
 3 「一般化」の陥穽
 4 共感のストラテジー
 5 「ハイブリッド・イメージ」
 6 悪党になるドラマ

第6章 殺しの美学
 1 残酷美の逆説
 2 悲劇の快
 3 武道事の成立
 4 殺し場のドラマトゥルギー

第7章 悪漢の美学
 1 悪の美
 2 敵役の造形
 3 色悪と「やつし」
 4 生世話の無頼――南北
 5 「もどり」の劇性――黙阿弥

第8章 悔恨の美学
 1 夢幻と妄執
 2 「ほほえみながらの悔恨」
 3 愛惜と郷愁
 4 <むかし>の構造
 5 自己劇化のなぐさめ
 6 追憶のドラマ

第9章 グロテスクの美学
 1 近代の原理
 2 「快適な技巧」
 3 恐怖と滑稽のアンビヴァレンス
 4 「無気味の」精神分析
 5 グロテスクリアリズム
 6 視点の操作

第10章 崇高の美学
 1 <崇高以後>と前衛
 2 感性的無限
 3 恐怖の美学
 4 戦慄の快楽
 5 スケールの戦略


あとがき

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