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〈近代教育〉の社会理論

〈近代教育〉の社会理論
著者、編者、訳者など 森重雄 編著
田中 智志 編著
ジャンル 社会・女性
ISBN 978-4-326-65277-8
出版年月 2003年4月
判型・ページ数 四六判・304ページ
定価 本体2,800円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

人々をよりよき教育を通じて、有用な人材に創りかえることができる。こうした〈近代教育〉の理念に、今日、謎を感じる人は少ない。誰もが真の教育の不在を論じ、もっとよい教育方法があるという。教育がよくなれば問題は解決する。教育は本来よいものであって社会がわるいのだ。ここには、われわれが自明視してしまっている、教育にまつわる前提命題がある。「個性の生産」「青少年問題という神話」「学校という組織」「教育権論の社会学」などの問いを設定し、近代教育からの自由を追求する試み。

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目次

まえがき

I 家族と教育にまつわる〈知〉

第一章 表象としての家庭[鈴木智道]
 1 〈知〉としての家庭
 2 現実には存在しない「家庭」
 3 「家庭」をめぐるリアリティ基盤の限定的獲得
 4 「家庭」をめぐる〈知〉の常態化
 5 「家庭教育」の地平
 6 現実の家族のあり方との対峙に向けて

第二章 青少年問題という神話[広田照幸]
 1 青少年の事件=教育の問題なのか
 2 内面の操作に失敗し続ける「教育権力」
 3 犯罪問題から教育・しつけ問題へ
 4 教育の失敗という教育万能主義を超えて

II 学校と教育にまつわる〈知〉

第三章 個性の生産[河野誠哉]
 1 ある新聞記事から
 2 「個性調査」とは
 3 フーコーの権力論
 4 調査手順の実際
 5 個人データの網羅的収集とそのカタログ的提示
 6 視覚的な効果
 7 カードという技法
 8 学校空間における個性とは

第四章 学校という組織[柳治男]
 1 学校問題の問題
 2 モニトリアル・システムと教授活動への分業制の導入
 3 教場内分業から組織内分業へ
 4 国家的規模にまで拡大した教授活動の分業制
 5 教授活動の単純化とクラス制の導入
 6 組織による教育
 7 組織内組織としてのクラス
 8 経営問題としての学校問題

第五章 テクストと主体生成[山本雄二]
 1 「応答」と「主体生成」のテクスト
 2 生きたことば――バフチンによる
 3 主体化――アルチュセールによる
 4 遺書と主体
 5 歴史教科書と主体
 6 討議に開かれた自己へ

第六章 自己言及する教育学[田中智志]
 1 なぜ教育知は人間学的なのか
 2 教育知のエティモロジー
 3 教育知の基本命題――人間的な自然
 4 教育知の存立機制――機能的な分化
 5 コミュニケーションを忘れた知

III 国家と教育にまつわる〈知〉

第七章 行政と学政──国民国家と地域支配[森重雄]
 1 ネイションのモダニティ
 2 ネイション・ビルディングの基本過程
 3 胎動期明治政権の地域支配――行政と学政
 4 異形の学政
 5 地域支配の難航と学政
 6 学政の権力線――屈折による直進
 7 千葉テーゼとの種差
 8 ネイションのエートルと教育のエートル

第八章 教育権論の社会学[森重雄]
 1 教育権ないし教育権法理なるもの
 2 教育権ないしは教育権法理の時代性
 3 社会保障と教育
 4 教育権の現実妥当性
 5 教育権変数にかんするロジスティック回帰
 6 ロジスティック回帰による検討の深化
 7 教育保障意識にかんするロジスティック回帰
 8 法社会学・国家社会学からみた「教育権」「教育権法理」
 9 ひきこもる教育学

あとがき
索引

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