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性・暴力・ネーション [フェミニズムの主張]

性・暴力・ネーション

反射し拡散し、新たに焦点を結ぶ三つの言葉と三つの主題。<近代国民国家と暴力>にまつわるフェミニズム論争の万華鏡。

著者、編者、訳者など 江原 由美子
ジャンル 社会・女性
ISBN 978-4-326-65218-1
出版年月 1998年11月
判型・ページ数 四六判・396ページ
定価 本体3,400円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

女性兵士、従軍慰安婦、女子割礼など国家、暴力をめぐる難問をフェミニズムはどう考えるのか。上野千鶴子、大越愛子、嶋津格、岡真理ほか。

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目次

はじめに



第一章 女性兵士の構築[上野千鶴子]
 1 はじめに――湾岸戦争の衝撃
 2 湾岸戦争前史――米軍女性兵士の登場
 3 軍隊内機会均等
 4 ジェンダー平等のディレンマ
 5 軍隊と攻撃性
 6 兵役と市民権
 7 「フェミニズムと軍隊」論争:日本の場合
 8 結び

第二章 論点としての「女性と軍隊」――女性排除と共犯嫌悪の奇妙な結婚[中山道子]
 1 はじめに
 2 リベラリズム的見地からする軍隊への女性進出論
 3 フェミニズムと国民国家の両義的な関係
 4 国民国家と立憲主義の両義的な関係
 5 現代日本における自衛隊の女性進出

第三章 フェミニズム政治のメタクリティーク[田島正樹]
 1 はじめに
 2 軍事組織への参加をめぐるフェミニズム内部の対立
 3 「倒錯した」欲望と個人の政治
 4 フェミニズムの政治スタイル
 5 アンチフェミニズムの先駆的覚悟



第四章 「国家」と性暴力[大越愛子]
 1 私は「慰安婦」ではない
 2 国家を法廷に
 3 近代国民国家とジェンダー
 4 国家とセクシュアル・ポリティックス
 5 戦争強姦の意味するもの
 6 大日本帝国の欲望
 7 結びにかえて

第五章 慰安婦問題の周辺[嶋津格]
 1 予備的考察 その1――マッキー総督の辞任
 2 予備的考察 その2――事実の認定と規範的前提
 3 慰安婦問題の事実
 4 規範的前提
 5 結語にかえて

第六章 国家による性規制の論理と性的自己決定権――「夫婦間強姦」にかんする議論をめぐって[高島智世]
 1 はじめに
 2 夫婦間における強姦論の現在
 3 「性犯罪」という解釈装置
 4 近代日本における性犯罪規定の成立
 5 戦前の刑法学説における夫婦間の性暴力
 6 戦後の夫婦間の性暴力論――「家庭への公権力の不介入」という論理
 7 おわりに――私秘性というジレンマ



第七章 「同じ女」であるとは何を意味するか――フェミニズムの脱構築に向けて[岡真理]
 1 ポストコロニアリズムと第三世界フェミニズム
 2 「西洋フェミニズム」におけるオリエンタリズムの機制
 3 「女性性器手術」をめぐるフェミニズム論争――その対立の焦点
 4 没歴史的な議論が再生産するレイシズム
 5 「同一化」がもたらす差異の転移――フェミニズムがレイシズムに転化するメカニズム

第八章 女子割礼および/または女性性器切除(FGM)――一人類学者の所感[大塚和夫]
 1 はじめに――本章のねらい、その他
 2 女子割礼の諸相――その概観、そして類型と目撃譚
 3 女子割礼の存続理由――当事者の理由づけと研究者の説明・解釈
 4 フィールドでのFGM――ムスリム女性人類学者の感想
 5 結びに代えて――「暴力」と「介入」



第九章 ジェンダーの視点から見た近代国民国家と暴力[江原由美子]
 1 はじめに
 2 女性兵士問題――フェミニズム政治のゆくえ
 3 「国民国家」と「性暴力」
 4 「女性性器手術」問題をめぐって――フェミニズムと自文化中心主義
 5 「ネーション」と「フェミニズム」――グローバル・フェミニズムの可能性

参考文献
索引
執筆者紹介

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