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「育児休職」協約の成立 [双書ジェンダー分析]

高度成長期と家族的責任

「育児休職」協約の成立

第6回日本労働社会学会奨励賞(著者の部)受賞。全電通と電電公社で交わされた協約の成立過程を分析、メカニズムを解明する。

著者、編者、訳者など 萩原久美子
ジャンル 社会・女性
ISBN 978-4-326-64879-5
出版年月 2008年5月
判型・ページ数 A5判・328ページ
定価 本体3,500円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

高度成長期に全国電気通信労働組合(全電通)と電電公社との間で交わされた協約の成立過程を分析し、組織のジェンダー構造と再生産、変容のメカニズムを解明する。日本における育児休業制度の初発の事例である本協約では、何が目指され、その制度は職業生活と家族生活とをどのように接合するものとして把握されたのか。協約成立過程の歴史的再構成を行い、制度実践がもたらした組織内部のジェンダー関係の再生産と変容、そして高度成長期の社会とその後の育児休業の展開に与えた影響を分析する。

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目次

まえがき

序章 組織のジェンダーと<家族的責任>
 1 職業生活と家族生活をめぐる政策とその特徴
 2 全電通「育児休職」と高度成長期
 3 作業の方法と課題
 4 本書の構成

Ⅰ 構想から提起、議論へ

はじめに

第1章 電電公社とその職場のジェンダー
 1 公社の職員とその組織
 2 電話交換の世界
 3 電話交換職とジェンダー
 4 公社の長期計画と既婚女性

第2章 全電通「育児休職」構想と論争
 1 合理化計画への対抗
 2 「育児休職」構想
 3 制度設計の過程とその視点
 4 提起から議論へ
 5 「育児休職」批判と二つの論点
 6 高度成長期の社会的要請と全電通「育児休職」

Ⅱ 要求化決定から交渉、締結まで

はじめに

第3章 全電通の意思決定メカニズムとジェンダー
 1 全電通の意思決定メカニズムと女性
 2 職場の男女編成と労働組合活動
 3 全電通のジェンダー関係

第4章 技術革新・合理化反対闘争と「育児休職」
 1 「育児休職」要求形成の特徴と近畿地本の戦略
 2 全逓・電通合理化反対闘争と全電通
 3 全電通・合理化反対闘争の中の女性
 4 全逓・電通合理化反対闘争と女性

第5章 特別退職法案と「育児休職」
 1 特別退職法案をめぐる攻防
 2 特別退職法成立と6・11協定
 3 第一次「育児休職」協約化交渉
 4 第二次「育児休職」協約化交渉
 5 全電通「育児休職」協約の到達点とその影響

Ⅲ 協約化後

はじめに

第6章 「育児休職」の受容と定着
 1 「育児休職」制度化後の職場編成
 2 社会はどう受け止めたか
 3 職場での「育児休職」の受容
 4 母としての「育児休職」実践
 5 「育児休職」導入後の両立コンフリクト

第7章 全電通の両立支援と男女平等の視覚
 1 「両立」のアジェンダ化と男女平等
 2 特別勤務制度と職場の男女平等への道筋
 3 女性の職域拡大と職場のジェンダー再編
 4 両立支援と職場のジェンダー

第8章 女性活用と<家族的責任>をめぐるジェンダー
 1 女性活用と女子局
 2 女子局の職場編成と女性管理職の選抜
 3 営業職の女性たちの空間戦略
 4 機械職場の女性と時間戦略の限界
 5 女性管理職の職場サバイバルと<家族的責任>
 6 公社の女性活用と職場のジェンダー・メカニズム

終章 全電通「育児休職」協約の今日的意義
 1 「育児休職」が目指したもの
 2 高度成長期の<家族的責任>と女性労働
 3 ジェンダー再生産と変容のメカニズム
 4 今後の課題

参考・引用文献Ⅰ
参考・引用文献Ⅱ
あとがき
人名索引
事項索引

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