「少女」の社会史 (旧版)

「少女」の社会史
形式・仕様:
旧版 紙版

日本教育社会学会第3回奨励賞(著書の部)受賞。近代日本における「少女」という表象の成立とその受容過程を解明する。

著者 今田 絵里香
ジャンル 社会・女性
シリーズ シリーズ社会・女性 > 双書ジェンダー分析
出版年月 2007年2月
ISBN 978-4-326-64878-8
判型・ページ数 A5・272ページ
定価 3,630円(税込)
在庫 品切れ・重版未定

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「少女」とは都市新中間層の女子であった。学校教育制度が「少女時代」という時間を創出し、少女雑誌がそれにイメージを与えた。「少女」という表象の歴史的変遷を、少女雑誌の内容構成と読者の受容過程から考察し、「少女」の社会的機能を解明する。従来一枚岩に捉えられていた「子ども」に、ジェンダー要素が付加される過程を描く。

はしがき

序章 「少女」と都市新中間層
 1 少女研究の課題
 2 都市新中間層の女子
 3 少女雑誌

Ⅰ 「少女」の誕生とその変遷

第1章 「少女」の誕生――少女雑誌以前
 1 子ども雑誌『穎才新誌』
 2 「少年」の意味するもの
 3 ジェンダーの変容
 4 少年・少女
 5 少年少女雑誌の登場
 6 メリトクラシーとジェンダー

第2章 「少女」の身体の変遷
 1 ヴィジュアル・イメージ
 2 母親に守護される少女・勉強とスポーツをする少年――1895~1910年頃
 3 幼女ではない少女・勉強とスポーツをする少年――1910年代前半~1920年頃
 4 スポーツをする少女・軍国少年――1920年代前半~1930年代前半
 5 軍国少女・軍国少年――1930年代後半~1945年
 6 「少女」のヴィジュアル・イメージ

第3章 近代家族と「少女」
 1 家族と少女
 2 親には絶対服従――1908年12月号
 3 近代家族的な情愛に裏打ちされた孝――1915年8月号
 4 孝から近代家族的な情愛へ――1925年8月号
 5 近代家族的な情愛の下で立身出世する――1935年6月号
 6 「国家」と忠の選択――1945年2月号
 7 子どもと「少女」

第4章 「少女」の成功
 1 女性の成功とはなにか
 2 属性主義の排除――1913年頃を境にして
 3 成功の条件
 4 実現困難という装置
 5 スターの排除
 6 「成功」の異なる意味合い

Ⅱ 「少女」の受容

第5章 少女ネットワーク
 1 少女ネットワークの形成
 2 ネットワークの機能
 3 核としての清純主義・芸術主義
 4 成員の証としてのペンネーム
 5 「少女」バッシング
 6 コミュニティの解体
 7 清純主義・芸術主義

第6章 エスという親密な関係
 1 エスと文字世界
 2 『少女の友』における友情小説の流行
 3 『少女画報』の「薔薇のたより」
 4 エスとは何か
 5 対抗文化としてのエス
 6 「薔薇のたより」における裏切り
 7 エスと少女ネットワーク

終章 「子ども」のジェンダー

参考文献・資料・図版
分析雑誌一覧
あとがき
人名索引
事項索引
初出一覧

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