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リスク論のルーマン

リスク論のルーマン

誰のいかなる決定も不確かさにさらされる現代社会で、専門家と素人の対話は問題解決につながりうるのか。自由の新たな理解可能性。

著者、編者、訳者など 小松丈晃
ジャンル 社会・女性
ISBN 978-4-326-60161-5
出版年月 2003年7月
判型・ページ数 A5判・280ページ
定価 本体3,400円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

複数のリスクは常に絡み合う。しかも個別個別の対処が一層問題をややこしくする。専門家による決定が必ずしも正しくない現代社会は、こうした原理的に解決不能な問題をどう「解決」するのか。そこでは何が隠蔽されるのか。ルーマンの社会システム理論による問いの徹底的な解明と自由の新しい解釈。専門家と素人の「対話」は、はたして有効な問題への対応なのだろうか。

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目次

まえがき

序論 リスクの社会学の展開とルーマンのシステム論
 一 リスク研究の現在
 二 ルーマンのシステム論の学的スタンス──「ありそうになさの公理」

第一部 システム論的リスク論

第一章 社会システム理論によるリスク研究──ルーマンの基礎視角
 一 リスク概念
 二 ルーマンのリスクの概念
 三 リスクと時間
 四 決定者と被影響者
 五 「新しいリスク」とルーマンのリスク論

第二章 非知
 一 「知らない」ことの分析
 二 機能分化による非知の産出
 三 「非知」をめぐるコミュニケーション
 四 どのような非知が問題なのか──特定化される非知と特定化されない非知の区別
 五 「意思疎通」の可能性

第二部 決定者とリスク

第三章 信頼
 一 リスクと信頼
 二 社会的な亀裂を調整するメカニズム
 三 ルーマンのシステム論における「信頼」──人格的信頼とシステム信頼
 四 リスク・コミュニケーションにおける「信頼」の位置
 五 システムの「盲点」

第四章 リスク変換
 一 システムによる問題転移──初期ルーマン理論を手がかりに
 二 リスク変換の概念──ジャサノフの分析との関わりで
 三 「リスク変換」概念によるドイツ医薬品規制政策分析
 四 組織システムによる不確かさの吸収
 五 システム合理性

第三部 被影響者とリスク

第五章 抗議運動
 一 ルーマン理論における「抗議運動」
 二 政治システムにおける「中心と周辺」
 三 初期ルーマンにおける抗議運動の位置──一九六八年ドイツ「学生反乱」評価
 四 組織の「不確かさ吸収」と抗議運動
 五 抗議の形式
 六 抗議運動とミリュー
 七 抗議運動に内在する緊張
 八 補論 包摂と排除

結語 批判的リスク論の可能性
 一 ルーマンのリスク論の意味
 二 開放性と閉鎖性


あとがき
文献
索引

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