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学歴格差の経済学

学歴格差の経済学

所得格差の拡大が教育格差を生む。公立校の疲弊と一部の私立校の隆盛、中央と地方の差などを多角的に分析し、有用な知見を提示する。

著者、編者、訳者など 松浦司
橘木俊詔
ジャンル 経済
ISBN 978-4-326-50316-2
出版年月 2009年2月
判型・ページ数 A5判・200ページ
定価 本体2,400円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

現在、学力低下やいじめ、不登校など教育問題が関心の的である。本書は、経済学の見地から人々がどのような教育を望み、それをいかに達成し、どのような効果を生んでいるのかを明らかにする。具体的にはどのような親が私立学校を希望するのか、文系と理系の差、自分が受けた教育をどう評価しているのか等についてデータから解明する。

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目次

はしがき

第1章 階層・学歴・収入:3期間パネルデータによる検証
 1 教育を通じた格差の世代間移転
 2 先行研究のサーベイ
 3 モデルと実証分析の手法について
 4 収入関数の推定
 5 階層の世代間移転からみる銘柄大学と収入の関係
 6 本章で示したことと今後の課題

第2章 早稲田大学と慶應大学の名門度の上昇
 1 はじめに
 2 戦前の早慶は並の学校だった
 3 戦後から1979年まで
 4 1979年以降の早慶人気の沸騰
 5 まとめ

第3章 医学部を除く理系出身者の出世・経済生活は不利
 1 はじめに
 2 理系出身者は出世しない
 3 なぜ理系の人は昇進しないのか
 4 理系の中でも医学部は別格
 5 政策はあるのか

第4章 学部選択の要因分析
 1 理工系学部を選択する人はどのような人か
 2 先行研究のサーベイ
 3 学部選択の全体的傾向
 4 大学・学部選択の要因
 5 家庭環境要因が学部選択にどのように影響するのか
 6 親の属性が本人に与える影響について
 7 本人の属性が子どもに与える影響について
 8 本章で示したことと今後の課題

第5章 誰が子どもを私立に通わせるのか
 1 子どもの学校選択を分析する2つの目的
 2 家計調査報告でみる所得階層と子どもの学校
 3 先行研究のサーベイ
 4 公立学校教育不満仮説
 5 親の属性依存仮説
 6 モデルとデータの説明
 7 誰が子どもを私立や国立の小中学校に通わせているのか
 8 学校選択制度との関係について
 9 本章から導かれる2つの政策的含意

第6章 人口の地域間移動と義務教育費国庫負担制度
 1 「聖域なき構造改革」と義務教育費国庫負担制度
 2 義務教育費国庫負担制度の変遷
 3 三位一体の改革の経済学的意味
 4 義務教育費国庫負担制度をめぐる議論
 5 義務教育費国庫負担制度の意義と効果
 6 地域間移動に関する数量分析
 7 総額裁量制について
 8 義務教育費国庫負担制度と地域間の再分配

第7章 学歴にどのような意味があるのか:本人の意識に注目して
 1 シグナリング理論と人的資本理論
 2 先行研究のサーベイ
 3 教育の有用感と学歴、職種、小学生のときの算数の好感度
 4 モデルと変数の説明
 5 どのような人が自分の学歴が仕事に有用であると感じているのか:推定結果1
 6 学歴を有用であると感じた理由と社会経済的変数の関係:推定結果2
 7 本章で示したことと今後の課題

第8章 教育は何のためにあるのか
 1 教育に対する哲学者と経済学者、社会学者の考え方
 2 人間形成としての教育
 3 働き手としての能力を高める教育

終章 教育改革に向けて

参考文献
あとがき
索引

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