中国と朝鮮戦争

この書籍はオンデマンド版になります。オンデマンド本は通常の書籍とは異なりますので、初めての方はこちらをご覧下さい。

毛沢東、彭徳懐の両路線の確執を中心に、中国の軍事戦略の推移を実証的に探求した基本文献。とくに本書は、1950年代の朝鮮戦争に対する中国軍の対応を論じた意欲作。（1988年10月25日 第1版第1刷発行）

第一章　毛沢東の「民族共産主義」と金日成
　第一節　中共政権の成立と金日成
　第二節　毛沢東の革命とスターリン
　第三節　抗日戦争期の中国における二つの朝鮮共産主義集団
　第四節　金日成と毛沢東の「民族共産主義」
　第五節　「毛沢東の道」と金日成

第二章　朝鮮戦争の開戦と中国
　第一節　中共系朝鮮民族部隊の役割
　第二節　旧満州における親ソ連・親金日成・非毛沢東系中共勢力の役割
　補論　　周保中とソ連極東軍独立第八八歩兵師団

第三章　中国の朝鮮参戦と「唯武器論」批判
　第一節　参戦をめぐる政治的確執の背景
　第二節　参戦の是非をめぐる確執の争点
　第三節　「唯武器論」─参戦反対論の思想的心理的背景
　第四節　人民志願軍の派遣と人民の反米闘争

第四章　朝鮮戦争航空戦からみた中国空軍建設と中ソ関係
　第一節　朝鮮戦争とMIG-15
　第二節　朝鮮戦争と中国空軍
　第三節　スターリンとMIG-15

第五章　朝鮮戦争指導をめぐる毛沢東と彭徳懐の政治的確執
　第一節　第三次戦役の政治的意義
　第二節　政治と軍事のはざまで
　第三節　継戦能力の欠如
　第四節　「冬の間休息する」
　第五節　近代戦争の経験─第四次戦役
　第六節　鉄と火力の戦争─第五次戦役
　第七節　第五次戦役をめぐる政治的確執
　第八節　地下陣地

第六章　朝鮮戦争と中国軍の近代化
　第一節　中共政権の誕生と中国軍の近代化の課題
　第二節　中共政権の成立と軍事改革
　第三節　近代戦争の経験─捕虜の尋問を中心に
　第四節　中国軍の近代化の進展
　第五節　近代的中国軍の誕生

あとがき