境界紀行

近世日本の生活文化と権力

境界紀行
著者 鯨井 千佐登
出版年月 2000年6月
ISBN 978-4-326-95029-4
判型・ページ数 264ページ
定価 2,420円(税込)
在庫 品切れ・重版未定

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われわれは、いったい「境界」にどのようなイメージをいだくのであろうか。「ゆびきり」をはじめとする子どものしぐさと呪文、白鳥や白狐の姿をかりた神々の伝説や祭り、縁起物などにみられる都市や農村の祝祭的空間を彩った滑稽な性と陽気な笑いなど・・・・・・。われわれの祖先の暮らしの哀歓の条件としてはたらいたものを手がかりにし、歴史学のみならず、隣接する国文学・民俗学・人類学などの諸成果をふまえ、近世の幕藩権力の支配原理を見据えながら、過去の生活文化のもった豊かな意味を発見し、さらに近代的世界観とはまったく異質な民俗的心性の意外な側面を探った。

目次

第1章 子どもの誓言としぐさ

  1 江戸の子どもたち
  2 「ゆびきり」
  3 「油証文」「フツ、フツ、フツ」
  4 「親のあたまに松三本」
  5 「喉に大(十)の字」
  6 神々と人間

第2章 伝説と神々の変貌

  1 南奥の神々
  2 白鳥明神
  3 道祖神
  4 稲荷神
  5 自然・文化・国家

第3章 滑稽な性と陽気な笑い

  1 禁令
  2 縁起物と民俗的な信仰世界
  3 抑圧と秩序化
  4 滑稽な性と陽気な笑いの変質
  5 国家と性

補論Ⅰ 神威の衰退と幕藩権力

  1 郡境=藩境の不可侵性
  2 白狐伝承・慈覚大師伝承・浅野長政伝承
  3 近世の郡境=藩境
  4 行逢裁面型の伝承
  5 神威から権力へ

補論Ⅱ 民俗行事の分化・発展

  1 悪口祭りと社会的制裁
  2 子どもの群行来訪と社会的制裁
  3 疫神送りと社会的制裁
  4 <祝祭>的なものと<祭儀>的なもの

引用・参考文献

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