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日本の国際関係論

理論の輸入と独創の間

日本の国際関係論

どこから来てどこへ行くのか。主要な国際関係理論が日本に「輸入」されるさまを洗い直し、学問輸入の実態、日本での独自性を見出す。

著者、編者、訳者など 大矢根 聡
ジャンル 政治
ISBN 978-4-326-30253-6
出版年月 2017年1月
判型・ページ数 A5判・200ページ
定価 本体5,000円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

日本の国際関係理論は海外の諸理論、特にアメリカからの輸入に依存しており、独自性に乏しいと批判されがちである。しかし本当にそうなのだろうか? 高坂正堯や坂本義和は輸入理論をどう受け止めていたのか? 本書は主要理論の「輸入」の態様をあらためて検討し、そこに見られる葛藤と日本の独自性を再評価し、今後の方向性を展望する。

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目次

はじめに

序章 日本の国際関係論──理論の輸入と独創の間[大矢根聡]
 1.1950年の大学にて
 2.国際関係論をめぐる輸入と独創
 3.本書の方法
 4.理論の系譜と各章の焦点

第1章 永久平和論の体系的導入の試み──国際政治学者神川彦松の企図と挫折[森靖夫]
 はじめに
 1.神川彦松とカントの永久平和論
 2.理想と現実のはざまで
 3.生き続ける永久平和論
 4.継承されなかった神川の永久平和論
 おわりに

第2章 日本のE・H・カー──現実主義からの隔たり[西村邦行]
 はじめに
 1.近代との対決
 2.理想主義と現実主義の狭間で
 おわりに

第3章 日本における「モーゲンソーとの対話」──もう一つの高坂・坂本論争[大矢根聡]
 はじめに
 1.モーゲンソーの国際政治理論
 2.モーゲンソー理論の輸入経路
 3.モーゲンソーとの距離感
 4.高坂・坂本論争における「モーゲンソーとの対話」
 おわりに

第4章 トマス・シェリングを読む坂本義和──合理的選択論の選択的導入[石田淳]
 はじめに──行動科学論争の時代の緊張緩和論争
 1.意図のコミュニケーション──シェリングのコミットメント論
 2.軍備管理論と軍備縮小論の架橋──坂本義和のコミットメント論
 おわりに──抑止と安心供与

第5章 国際レジーム論における「平和的変更」の水脈──インフォーマルな制度の摸索から国際規範へ[山田高敬・大矢根聡]
 はじめに
 1.国際レジーム
 2.国際レジーム論と国際制度論
 3.日本における輸入
 4.国際レジームの形成論と国際規範論の射程──『国際政治』掲載論文の分析
 おわりに

第6章 プラットフォームとしてのトランスナショナル概念──人と運動の超国家的・脱国家的研究の場[宮脇昇]
 はじめに
 1.アメリカにおける研究とその転換──相互依存論への編入とその後の衰退
 2.日本における選択的輸入──超国家と脱国家の抱き合わせ
 3.超国家・脱国家の非国家主体
 4.「人」への焦点化──プラットフォームとしてのトランスナショナル概念
 おわりに──日本における受容

第7章 ケネス・ウォルツの日本的受容──見過ごされた「革命」[岡垣知子]
 はじめに
 1.ウォルツの貢献
 2.日本におけるウォルツ理論の受容
 3.ウォルツの遺産
 おわりに

終章 輸入国際関係論の限界[石田淳]
 はじめに──問題の所在
 1.アメリカの国際政治学──経済学者の参入と法学者の不在
 2.分析の手法と課題との乖離──関係改善の安全保障論
 おわりに

事項索引
人名索引
執筆者紹介

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