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〈若者〉の溶解 新刊

〈若者〉の溶解

「若者」というカテゴリーの輪郭が溶解し、もはや主語の位置を占めるのが難しくなってしまった現在。「若者研究」はいかに可能か?

著者、編者、訳者など 川崎 賢一 編著
浅野 智彦 編著
ジャンル 社会・女性
ISBN 978-4-326-65404-8
出版年月 2016年10月
判型・ページ数 四六判・276ページ
定価 本体3,200円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

「モラトリアム人間」「パラサイトシングル」「ニート」「地元志向」「さとり世代」等々、これらの言葉に人々が惹きつけられてきたのは、若者の特徴を通して時代や社会のあり方が浮かび上がってきたからである。しかし現在、枠組としての「若者」が溶解しつつある。本書は「若者について論じる」ことの可能性のありかを示す。

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目次

はしがき[浅野智彦]
 1 空転する若者語り
 2 語りと実態との解離
 3 若者論のゆくえ

第一章 日常的革新としての消費[川崎賢一]
 1 消費と日常性
 2 現代日本の若者文化
 3 中国の若者文化
 4 グローバルな若者文化
 5 消費からみえてくるもの

第二章 「若者のアイデンティティ」論の失効と再編[浅野智彦]
 1 枠組としてのアイデンティティ論
 2 アイデンティティの「喪失」「解体」という語り
 3 三つの社会変容
 4 トランスフォーマティブ社会におけるアイデンティティ

第三章 「若者」はいかにしてニュースになるのか[小川豊武]
 1 はじめに
 2 分析の対象──靖国神社に参拝に来た「若者」たち
 3 「若者」はどのようにして「目立つ」のか
 4 インタビュイーの発言はどのように理解できるのか
 5 結語

第四章 現代的イエ意識と地方[羽渕一代]
 1 はじめに
 2 イエとは
 3 イエ意識の希薄化論
 4 調査方法
 5 農家に生まれるということ─手伝うことと社会関係における周囲の認知
 6 家業の歴史を評価するということ
 7 漁師ほど面白いものはないが……
 8 家産の継承ではない連続性
 9 おわりに

第五章 近代的「恋愛」再考──『女学雑誌』における「肉体」の二重性[木村絵里子]
 1 はじめに
 2 「愛」に基づく男女関係
 3 「恋愛」の反社会性
 4 精神と肉体の連続性
 5 Loveの日本的展開

第六章 地元志向の若者文化──地方と大都市の比較調査から[辻泉]
 1 はじめに
 2 一元的な「若者文化」論再考
 3 比較実態調査の試み
 4 調査結果
 5 まとめ・今後の課題

第七章 コスモポリタニズムの日常化[川崎賢一]
 1 新しいコスモポリタニズムと新しいアイデンティティ
 2 三つのコスモポリタニズム─人間的現実に基づくコスモポリタニズム
 3 情報化の究極のコスモポリタニズム──もう一つの新しいコスモポリタニズム
 4 二つのコスモポリタニズムを結ぶもの──二つの四段階モデルのマッチング
 5 地球的コスモポリタニズムと若者文化

終章 若者の溶解と若者論[浅野智彦]
 1 溶解していく「若者」
 2 近代化と青年の誕生
 3 戦後若者文化の登場と溶解
 4 ポスト・バブル期の若者たち
 5 若者論の可能性

あとがき──青年文化の現代的展開と可能性[川崎賢一]
 1 情報環境と青年文化
 2 青年文化の転換点──グローバルな文脈で
 3 青年文化の可能性

索引

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