ホーム > 近代日本における出産と産屋

近代日本における出産と産屋

香川県伊吹島の出部屋の存続と閉鎖

近代日本における出産と産屋

出部屋(デービヤ)とよばれた香川県伊吹島の産屋について、社会や共同体の動向と関連させつつ存続と閉鎖を歴史的・民俗学的に検討。

著者、編者、訳者など 伏見 裕子
ジャンル 歴史・地理
社会・女性
ISBN 978-4-326-60291-9
出版年月 2016年3月
判型・ページ数 A5判・240ページ
定価 本体5,000円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

女性が出産時ないし産後の一定期間、家族と離れて過ごした産屋はかつて日本各地にあり、伊吹島の出部屋も1970年まで利用された。当時の島の史料分析と、当時の助産婦や、出部屋で出産を経験した女性島民のライフヒストリーの聞き取りを通じて、重層的に産屋の存続のメカニズムを解明。日本近代の出産史を女性史・民俗学的に捉え直す。

このページのトップへ

目次

はしがき

序章 産屋研究の視角
 一 産屋はどのように描かれてきたか
 二 本書で明らかにすべきこと
 三 研究方法と本書の構成

第一章 フィールドについて
 一 伊吹島の概要
 二 家族構成と年齢集団
 三 出部屋について
 四 出産に関わる慣習・儀礼
 五 生業と女性の暮らし
 六 交通
 七 伊吹島および周辺の医療環境

第二章 昭和戦前期における出部屋の産院化
 一 妊産婦保護事業の広まりと産屋へのまなざしの変化
 二 「伊吹産院」の成立
 三 「伊吹産院」の評価

第三章 戦後の出部屋を活用した近代医療の導入──助産婦のライフヒストリーを通して
 一 助産婦になるまで
 二 伊吹島での開業
 三 出部屋で産ませる
 四 近代医療の導入
 五 伊吹島を去る

第四章 昭和二〇─三〇年代における出部屋の利用状況とその変化──出産をめぐる共同体の規範と家族の事情
 一 穢れ観に基づく規範
 二 同居の姑から離れての出部屋生活
 三 船霊信仰の弱まりと近代医療導入による影響
 四 穢れ観より優先される「家の事情」
 五 共同体の変化に伴う女性の出部屋離れ

第五章 昭和四〇─五〇年代における出部屋の閉鎖とその後──家族のなかの女性の選択
 一 出部屋に行くのは経産婦
 二 初産婦の選択と行動
 三 出部屋の閉鎖
 四 出部屋閉鎖後のバリエーション

終章 出部屋の存続・閉鎖のメカニズムとその意味
 一 伊吹島出部屋の存続と閉鎖のメカニズム
 二 出部屋の存廃が意味すること

あとがき

史料
参考文献
事項索引
地名索引
人名索引
初出一覧

このページのトップへ