ロバート・アルトマン 即興性のパラドクス (紙版)

ニュー・シネマ時代のスタイル

ロバート・アルトマン 即興性のパラドクス
形式・仕様:
紙版 電子版

アルトマン作品群にあたえられるキーワード、即興性。すべては即興なのか? その芸術的革新が没後10年の今、解き明かされる。

著者 小野 智恵
ジャンル 文学・芸術・ノンフィクション
出版年月 2016年3月
ISBN 978-4-326-85191-1
判型・ページ数 4-6・256ページ
定価 3,520円(税込)
在庫 在庫あり

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群像劇で知られる映画監督ロバート・アルトマン。その実験的な表現手法は、いつも「即興」の一語によって受容されてきた。それは真実か? 気づかれなかった古典的ハリウッド映画を覆す巧妙な仕掛けとは? 本書は、1960年代-70年代ニュー・シネマ期のアルトマン作品群に焦点を当て、ハリウッドの内側からなされた芸術的革新を見抜く。

正誤表(PDF)

はじめに
図版一覧

序 すべては即興なのか?
 1 繰り返されるクリシェ
 2 ニュー・シネマ、ニュー・ハリウッド、あるいはニュー・ハリウッドという時代
 3 ヒッチコックやウェルズから「何ひとつ学んでこなかった」?
 4 映像作家としてのアルトマンの軌跡

中心性←→「遍」・中心性
第1章 オーヴァーラッピング・ダイアローグからオーヴァーラッピング・ナラティヴへ
    ──『M*A*S*H マッシュ』『カリフォルニア・スプリット』
   『ナッシュビル』
 1 『ナッシュビル』は「つながり」のナラティヴか?
 2 『グランド・ホテル』と『大空港』、そして『ナッシュビル』
 3 ニュー・ハリウッドにおける音の冒険
 4 音声的中心の多元化
 5 重なる会話から重なる物語へ
 6 物語世界の「遍」中心化
 7 共通の目的(地)の消滅
 8 終わらないオーヴァーラッピング・ナラティヴ

明瞭性←→不・明瞭性
第2章 モチヴェーションの曖昧な主人公
──『ビッグ・アメリカン』『ボウイ&キーチ』『ギャンブラー』
   『ロング・グッドバイ』『カリフォルニア・スプリット』
 1 目的に向かって突き進まないように見えるのはなぜか?
 2 距離をおくカメラ
 3 ディープ・フォーカス vs シャロウ・フォーカス
 4 ポスト・フラッシングの効果
 5 マッチしないアイライン
 6 『断絶』の主人公との相違
 7 それは負の側面ではない

深奥性←→反・深奥性
第3章 ズーム・インが無効にする奥行きという錯覚
──『ギャンブラー』
 1 「ズームは四文字語である」?
 2 ドリー・ショットとズーム・ショット
 3 約束事としての「イン」
 4 『ギャンブラー』という修正主義西部劇
 5 パースペクティヴの変化と期待される深さ
 6 『さすらいのカウボーイ』の最終シークェンスとの相違
 7 背景音楽と“&”が物語るふたつの裏切り
 8 独自の表現を生むズーム・ショット

一致性/連続性←→半・一致性/非・連続性
第4章 ポスト・ノワールに迷い込んだ古典的ハリウッド映画
──『ロング・グッドバイ』
 1 「違和感」の要因は「怠慢」にあるのか?
 2 導かないメロディ
 3 隠された顔
 4 信用できないズーム・イン
 5 グレープフルーツ、コーヒー、コーク瓶、そして因果性のない暴力
 6 フーレイ・フォー・ハリウッド

結 インディペンデント・ムーヴメントの父?

あとがき
参考文献
索引

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