プライバシー保護入門 (紙版)

法制度と数理的基礎

プライバシー保護入門
形式・仕様:
紙版 電子版

プライバシーを保護するということ。誰もが無関係でいられない、情報化時代の基礎教養を学ぶ。議論をするにもまずはここから。

著者 中川 裕志
ジャンル 社会・女性
法律
出版年月 2016年2月
ISBN 978-4-326-40315-8
判型・ページ数 A5・260ページ
定価 3,080円(税込)
在庫 在庫あり

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プライバシーはすでに崩壊している!? 個人情報やプライバシーをめぐる法制度の概要、最新の議論状況、国際的な動向等を紹介。あわせて、制度設計に必須となる、プライバシー保護技術の入門的な内容を解説する。議論をするにも、まずはここから。



【電子書籍あり】
紀伊國屋書店 Kindle
はじめに─本書の読み方

1章 序
1.1 Suica騒動
 1.1.1 経緯
 1.1.2 転売における危険性
1.2 Googleをめぐる判例
 1.2.1 日本におけるGoogleサジェストの訴訟
 1.2.2 EU司法裁判所の判断
 1.2.3 日本におけるGoogleの表示差止仮決定
1.3 名簿業者問題
 1.3.1 ベネッセ個人データ漏洩事件の概要
 1.3.2 プライバシー保護からの問題点:名寄せ
1.4 プロファイリングとフィルターバブル
 1.4.1 顔画像認識と居場所認識の名寄せ
 1.4.2 フィルターバブル
1.5 本書の構成

2章 法制度と技術に関する基礎概念
2.1 データ主体と個人情報
 2.1.1 個人情報の集め方
 2.1.2 散在情報と処理情報
 2.1.3 個人情報、個人データ
 2.1.4 散在情報と処理情報─再考
2.2 プライバシー
 2.2.1 忘れられる権利と追跡拒否権の実装上の問題
2.3 個人情報の多様化
2.4 個人識別情報
2.5 機微情報
2.6 オプトアウトとオプトイン
2.7 個人情報分類の新たな視点
 2.7.1 時間的視点
 2.7.2 個人紐付けの視点
 2.7.3 行動観察とデータベース格納の可知/不可知の視点
2.8 データベースのレコード構造
2.9 匿名化
2.10 仮名化
 2.10.1 仮名化の基本アイデア
 2.10.2 多重仮名化
 2.10.3 多重仮名化における分野ごとの情報の価値の差異
 2.10.4 仮名の生成方法
 2.10.5 仮名化された個人データの開示、訂正、消去にかかわる問題
2.11 技術的対策の類型

3章 米国、EU、日本のプライバシー保護制度の現状
3.1 OECDプライバシーガイドライン
3.2 プライバシー・バイ・デザイン
3.3 米国の法制の概観
3.4 EUの法制の概観
3.5 越境データ移転
3.6 日本の状況
 3.6.1 個人情報および機微情報の定義
 3.6.2 匿名加工情報
 3.6.3 個人情報、匿名加工情報、統計情報の間の関係
 3.6.4 匿名加工情報と統計法
 3.6.5 個人データの移動
 3.6.6 個人データの開示と消去
 3.6.7 個人情報保護委員会設置
3.7 まとめと展望

4章 パーソナル・データ・エコシステム
4.1 同意の形骸化と説明責任
4.2 パーソナル・データ・エコシステム
4.3 VRM
4.4 個人のアイデンティティの確保
 4.4.1 SAML
 4.4.2 OpenID Connect
4.5 将来への課題

5章 リンク攻撃と拡大した疑似ID
5.1 リンク攻撃
5.2 疑似IDの拡大
5.3 拡大した疑似IDの数理

6章 k-匿名化をめぐる技術
6.1 k-匿名化
6.2 k-匿名化の数理
 6.2.1 疑似IDの一般化の数理モデル
6.3 匿名化の評価指標
 6.3.1 一般化の階層の高さによる評価指標
 6.3.2 一般化によって減少した属性の種類数による評価指標
 6.3.3 情報とプライバシーのトレードオフ評価指標
6.4 k-匿名化のアルゴリズム
 6.4.1 ボトムアップ型アルゴリズム
 6.4.2 トップダウン型のアルゴリズム
 6.4.3 クラスタリング型アルゴリズム
6.5 l-多様性
6.6 Anatomy
6.7 t-近接性
6.8 外部情報との突合
6.9 濡れ衣
6.10 開示、訂正、消去における技術的問題
 6.10.1 開示要求
 6.10.2 訂正要求
 6.10.3 消去要求
6.11 移動履歴のマルコフ連鎖化によるプライバシー保護

7章 差分プライバシー
7.1 差分プライバシーとは何か
7.2 差分プライバシーの数学的定義
7.3 ラプラス・メカニズム
7.4 指数メカニズム
7.5 合成定理
7.6 正規分布に従う雑音の加算
7.7 系列データへの応用
7.8 位置データへの応用
7.9 サンプリングと差分プライバシー

8章 質問監査
8.1 複数質問への回答の危険性
8.2 合計、最大値、最小値を求める質問の監査の数理モデル
 8.2.1 合計質問の監査
 8.2.2 最大値質問の監査
 8.2.3 オンライン・オフライン質問監査
8.3 確率的質問監査
8.4 課題
 8.4.1 記憶しておくべき質問
 8.4.2 適用範囲の狭さ

9章 秘密計算
9.1 秘密計算の概念
9.2 準同型性公開鍵暗号を用いた暗号プロトコル
 9.2.1 データマイニングのための暗号プロトコル
 9.2.2 質問を暗号化する情報検索プロトコル
 9.2.3 その他の応用と限界
9.3 秘密分散

付章 医療情報、遺伝子情報のプライバシー保護
A.1 米国における医療情報の保護の制度の発展
A.2 遺伝子情報の保護の事例
 A.2.1 ゲノムワイド相関解析
 A.2.2 遺伝子名寄せ
A.3 遺伝子情報保護技術
 A.3.1 差分プライバシーの応用
 A.3.2 秘密計算の応用

事項索引
謝辞

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