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満洲国留日学生の日中関係史

満洲事変・日中戦争から戦後民間外交へ

満洲国留日学生の日中関係史

戦後、日中の民間外交を担い、国交正常化に貢献した満洲国留日学生たち。彼らの足跡を辿り、日中関係史の新たな相貌を明らかにする。

著者、編者、訳者など 浜口 裕子
ジャンル 歴史・地理
政治
ISBN 978-4-326-30243-7
出版年月 2015年10月
判型・ページ数 A5判・280ページ
定価 本体5,500円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

満洲国は、国家に貢献する人材育成のため多くの中国人を日本に派遣した。帰国後に官僚となった者、共産党に入り抗日運動に参加した者、戦後も日本に留まった者など様々だが、中国は戦後の対日政策を進めていく際、彼ら留日学生を貴重な人材として登用する。本書は、韓慶愈と孫平化を中心に満洲国留日学生の人生を追い、国交正常化までの日中関係の変遷を捉えなおす。

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目次

プロローグ~蓋平県と二人の留学生

第一章 中国東北の教育事業と日本留学制度
 一 満洲における教育事業
 二 対日留学政策

第二章 満洲事変・満洲国建国と対日留学政策
 一 満洲事変勃発の記憶
 二 満洲事変と留日学生
 三 満洲国建国と文教政策の混乱
 四 留日学生増加に転ずる
 五 満洲国補給留学生
 六 在職者留学生

第三章 満洲国の対日留学政策の整備
 一 対日留学生派遣の根本方針
 二 留日学生会館設立の動き
 三 満洲国留日学生会館の設立
 四 満洲国留日学生会の成立
 五 留日学生の指導と組織化
 六 学席設置制度
 七 留日学生の掌握

第四章 北満の地へ~日中戦争下の満洲国
 一 孫平化の選択
 二 韓慶愈、北満へ
 三 日中戦争勃発-「日満支三国提携融和」政策の陰で
 四 留日学生の教化・指導
 五 学席設置の実施
 六 新しい留日学生会館の完成
 七 ハルビンの経験-日本統治下の北の都
 八 孫平化の留学

第五章 太平洋戦争下の留学生
 一 日中戦争の和平は遠く-留学生の教化・宣伝政策
 二 太平洋戦争勃発-戦力となるべき人材
 三 韓慶愈、留学生に選出される
 四 新京から日本へ
 五 常陸太田へ
 六 常陸太田の中学生活
 七 勤労奉仕
 八 決戦下の留学生
 九 孫平化の二重生活
 一〇 孫平化、帰国する

第六章 終戦~満洲国の消滅と留日学生
 一 敗戦間近の日本で
 二 満洲国の最期
 三 終戦時の孫平化
 四 韓慶愈、新潟へ
 五 暁部隊の輸送船
 六 輸送船の迷走

第七章 終戦直後の混乱のなかで
 一 食糧を求め流浪
 二 韓慶愈、盛岡へ
 三 再び東京で
 四 菅貞人と日本政界-「黒い霧事件」渦中の満洲国留学生
 五 留日学生・華僑の組織化
 六 にわか記者の誕生
 七 韓慶愈、東工大に入学する

第八章 新中国成立と帰国活動
 一 終戦直後の中国東北と孫平化
 二 中華人民共和国成立
 三 朝鮮戦争と留学生
 四 後楽寮、捜査される
 五 中国の対日政策-廖班の形成と孫平化
 六 韓慶愈、日本共産党の地下党員となる
 七 帰国船の確保に奔走
 八 天津で廖承志と会う

第九章 揺れる日中関係の狭間で
 一 『大地報』の立ち上げ
 二 韓慶愈、警察に尾行される
 三 留日華僑の基本的態度
 四 中国貿易代表団の招請
 五 第三次民間貿易協定締結交渉にみる中国の対日戦略
 六 日本共産党と中国共産党の関係悪化
 七 後楽寮をめぐって
 八 孫、LT貿易連絡事務所主席代表となる
 九 『大地報』のその後

第一〇章 文化大革命の嵐のなかで
 一 文革の発動と広東省友好代表団訪日
 二 文革中に「孫平化宿舎」を建設
 三 孫、文革吹き荒れる中国へ帰国、下放される
 四 日中関係改善の動きと孫の復帰
 五 『大地報』廃刊へ
 六 韓慶愈、一七年ぶりに帰国する

第二章 日中国交正常化と文化大革命の終焉
 一 孫平化、日中国交正常化の気運のなかで再来日
 二 孫、日中国交正常化へ動く
 三 日中国交樹立
 四 毛沢東の死と四人組逮捕

終章 満洲国留学生から戦後民間外交の担い手に
 一 留日学生が戦後日中民間外交の人材に
 二 留日組の役割
 三 日本人にとっての日中民間交流

エピローグ~半世紀遅れの卒業証書

あとがき


主要参考文献一覧
索引

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