資源配分機構の設計と外部性

資源配分機構の設計と外部性

効率的資源配分の達成を妨げる外部性による市場の失敗を修復するための組織および制度に関する画期的研究。

著者 長名 寛明
ジャンル 経済
シリーズ オンデマンド書籍
出版年月 2015年6月
ISBN 978-4-326-98207-3
判型・ページ数 A5・484ページ
定価 7,150円(税込)
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本書の関心は以下の三点にある。第一は、ピグー流矯正的課税・補助金、公共財経済でのリンダール均衡、アロー流外部性市場新設が持つ密接な関連。第二は、外部性下でのパレート効率性実現に組織が必要とする最小情報量の発見。第三は、組織の目的に貢献すべく個人情報を顕示する誘因を各経済主体に与える組織の設計可能性である。(2010年11月10日第1版第1刷発行)

はじめに

第1章 序

第2章 外部性を伴う経済
 2.1 経済
 2.2 実現可能配分集合のコンパクト性
 2.3 Pareto効率的配分の存在
 2.4 生産における効率性
 2.5 Pareto効率性と個別生産の効率性
 2.6 Pareto効率性と生産配分の効率性
 2.7 証明

第3章 市場による資源配分
 3.1 私有財産経済と競争均衡
 3.2 競争配分と補償配分
 3.3 競争配分とPareto効率的配分の関係
 3.4 競争配分のPareto効率性
 3.5 Pareto効率的配分の補償配分による支持可能性
 3.6 証明

第4章 Lindahl配分とPareto効率性
 4.1 Lindahl均衡とLindahl-Hicks均衡
 4.2 Lindahl配分のPareto効率性
 4.3 Pareto効率的配分のLindahl配分による支持可能性
 4.4 私有財産経済
 4.5 証明

第5章 拡大市場による資源配分
 5.1 拡大市場による経済の分解
 5.2 分解された経済の競争配分と補償配分
 5.3 分解された経済の競争配分のPareto効率性
 5.4 Pareto効率的配分の補償配分による支持可能性
 5.5 分解された私有財産経済
 5.6 証明

第6章 矯正的課税・補助金
 6.1 最適矯正的課税・補助金の存在
 6.2 拡大市場による最適矯正的課税・補助金の計算
 6.3 証明

第7章 資源配分における情報的効率性
 7.1 資源配分機構
 7.2 位相空間の情報量
 7.3 情報的効率性に関する基本定理
 7.4 証明

第8章 分解可能経済での情報的効率性
 8.1 外部性を伴わない純粋交換経済
 8.2 競争的資源配分機構
 8.3 Cobb-Douglas経済
 8.4 競争的資源配分機構の情報的効率性
 8.5 証明

第9章 分解不能経済での情報的効率性
 9.1 消費の外部性を伴う経済
 9.2 富の再分配を伴うLindahl配分機構
 9.3 Cobb-Douglas経済
 9.4 基準的な富の再分配を伴うLindahl配分機構の正則性
 9.5 メッセージ空間の最小情報量
 9.6 いくつかの論点
 9.7 証明

第10章 弱Pareto基準の誘導
 10.1 一般的枠組における達成基準のNash誘導
 10.2 経済環境におけるPareto基準のNash誘導
 10.3 外部性を伴う純粋交換経済
 10.4 擬似Lindahl基準とLindahl-Hicks基準
 10.5 弱Pareto基準をNash誘導するゲーム形式
 10.6 証明

数学付録
 A.1 集合,関係,対応,関数
 A.2 位相空間
 A.3 連続性
 A.4 距離空間
 A.5 Euclid空間の部分集合
 A.6 弱順序のいくつかの凸性
 A.7 凹関数と凸関数

引用文献
索引

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