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郊外・原発・家族

万博がプロパガンダした消費社会

郊外・原発・家族

消費は原子力の平和利用のためにあった! 郊外住宅と、それを普及させる博覧会。20世紀が冷戦の中で編み出した戦略とは?

著者、編者、訳者など 三浦 展
ジャンル 社会・女性
ISBN 978-4-326-65395-9
出版年月 2015年8月
判型・ページ数 四六判・320ページ
定価 本体2,700円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

1933年シカゴ万博、1939年ニューヨーク万博、1958年ブリュッセル万博などにおいてプロパガンダされ、女性の解放とも結びつけられた中流向け郊外住宅とキッチン。自動車のように大量生産される住宅を夢見た建築家たち。核戦争を回避するためのアメリカの必死の画策。豊かさを求めたソヴィエトの団地建設ラッシュ。20世紀のドラマを描く。

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目次

第一章 ブリュッセル万博、冷戦、原子力
 1 ナイロン戦争勃発
 2 原子力平和利用とキッチン
 3 ヨーロッパを消費社会化する
 4 デザイン戦略
 5 西宮のアメリカ博覧会
 6 日本における原子力平和利用博覧会
 7 電力とメディア
 8 アトム展
 9 原子力の民営化
 10 ブリュッセル万博前後のベルギー社会
 11 ブリュッセル万博における原子力
 12 ソ連の展示
 13 アメリカはどういう展示を企図したか
 14 核と戦う家族
 15 物質主義と原子力
 16 ル・コルビュジエの「電子の詩」の中の原爆
 17 原子力をコントロールするという思想

第二章 シカゴ万博、郊外、明日の家
 1 近代資本主義都市シカゴ
 2 大火が生んだ摩天楼と最初の田園郊外リバーサイド
 3 オルムステッドのイングランド体験
 4 すべての階級の人びとに等しく公園を
 5 アメリカにおける田園都市思想の広がり
 6 ラドバーンの誕生
 7 人間には世界をよくする能力はなく、その役割は消費に限られる──シカゴ万博の構想
 8 色と光による欲望喚起
 9 「明日の家」の時代
 10 フォードと工場と住宅
 11 シカゴ万博における「明日の家」
 12 うまくいかなかったプレハブ住宅
 13 「明日の家」から「昨日の家」へ
 14 ノイトラはレヴィットタウンのモデルハウスをつくったが……

第三章 ニューヨーク万博、家族、消費
 1 自動車のような大量生産住宅
 2 アメリカに注目されたコルビュジエ
 3 社会性よりも見栄え
 4 ニューヨーク万博
 5 労働者を消費者に変える
 6 電気の力
 7 中流家庭と自動車の街
 8 人々(ピープル)のための万博
 9 「平均的」の時代
 10 デモクラシティという田園都市
 11 フューチャラーマ、郊外、明日の街、電気の家
 12 電気と郊外

第四章 アメリカ博、ソヴィエト、キッチン
 1 郊外という新・巨大市場
 2 同質化と「アメリカ人」の形成
 3 核戦争と郊外
 4 ブリュッセル万博の失敗を挽回する
 5 イームズ夫妻のつくった映像
 6 ネットワークの中の私のキッチン
 7 なぜレヴィットタウンではないか?
 8 台所論争とソヴィエトの反応
 9 核時代の核家族とキッチン
 10 様々な展示によるプロパガンダ
 11 ソヴィエトにもあった住宅への夢
 12 フルシチョフの訪米とその後の改革
 13 すべての家族にアパートを!
 14 フルシチョフのスラム
 15 平均的家族、プライバシー、働く女性
 16 なぜ日本の団地はソヴィエト的か?

第五章 エコロジー、コミュニティ、脱消費社会
 1 都心再開発と郊外スプロール化への疑問
 2 郊外の諸問題
 3 ニュー・アーバニズムの特徴
 4 農村と融合したヴィレッジ・ホームズ
 5 コミュニティを醸成する住宅配置
 6 食べられる風景
 7 ヴィレッジ・ホームズの開発思想
 8 コミュニティの自主的運営
 9 古い住宅地のリノベーション

あとがき
参考文献
索 引

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