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核の誘惑

戦前日本の科学文化と「原子力ユートピア」の出現

核の誘惑

日本人は核をどのように受け入れ、どんな未来を夢見て、そしてその受容と期待はどのように戦後に引き継がれたか。源流から辿り直す。

著者、編者、訳者など 中尾 麻伊香
ジャンル 歴史・地理
ISBN 978-4-326-60280-3
出版年月 2015年7月
判型・ページ数 A5判・416ページ
定価 本体3,800円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

戦前日本のメディアにおける核に関する言説と表象を検討し、日本人の核に対する意識をその源流から辿り直す。科学技術による帝国日本の覇権、科学技術の進歩がもたらすはずの明るい未来像=「原子力ユートピア」はどのように形成され、そして戦後「原子力の平和利用による復興」に引き継がれていったか。膨大な資料から描き出す。

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目次

序章 核の誘い

Ⅰ 放射能の探求と放射能文化の創生

第一章 放射能と科学者、メディア
 第一節 X線、ラジウムの魅惑
 第二節 「原子エネルギー」の解放をめぐる予言
 第三節 日本のX線、ラジウムをめぐる報道
 第四節 メディアに登場する科学者

第二章 放射能を愉しむ:大正期のラジウムブーム
 第一節 ラジウム療法
 第二節 ラジウム温泉ブーム
 第三節 モダン文化の中のラジウム
 第四節 ラジウムの光と影

第三章 帝国の原子爆弾とカタストロフィーをめぐる想像力
 第一節 最終兵器としての放射能
 第二節 第一次世界大戦と「原子爆弾」
 第三節 原子爆弾と関東大震災

Ⅱ 原子核の破壊と原子力ユートピアの出現

第四章 新しい錬金術:元素変換の夢を実現する
 第一節 長岡半太郎の錬金術
 第二節 原子破壊工業への期待
 第三節 サイクロトロンと人工ラジウムの夢

第五章 秘匿される科学:核分裂発見から原爆研究まで
 第一節 核分裂発見のインパクト
 第二節 日本メディアの核分裂への反応
 第三節 原爆研究への着手
 第四節 科学動員と仁科

第六章 戦時下のファンタジー:決戦兵器の待望
 第一節 最終兵器への期待の高まり
 第二節 戦時下の仁科:科学「振興」と「動員」のはざまで
 第三節 戦時下の海野:科学小説時代
 第四節 原爆待望論

第七章 原子爆弾の出現
 第一節 原爆投下のインパクト
 第二節 原子力を抱擁する
 第三節 原子力時代を描く

終章 核の神話を解体する


あとがき
主要参考文献
人名索引
事項索引

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