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沿岸域管理法制度論

森・川・海をつなぐ環境保護のネットワーク

沿岸域管理法制度論

森-川-海岸へとつながる空間を沿岸域として、人の活動に対する沿岸域の環境保護をめざし、「総合」管理の法制度を探求する。

著者、編者、訳者など 三浦 大介
ジャンル 法律
ISBN 978-4-326-40303-5
出版年月 2015年7月
判型・ページ数 A5判・264ページ
定価 本体2,500円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

森・川・海にはそれぞれ森林法、河川法、海岸法といった法があるが、海の自然環境保全を図るには、海に至る水流の過程を視野に入れた総合的管理が必須である。本書では人の活動に対する沿岸域の環境保護を主要なテーマとして、森-川-海岸へとつながる空間を沿岸域の範囲に取り込み、沿岸域「総合」管理の法制度を探求することを目指す。

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目次

はしがき

序章 沿岸域管理法制とはなにか
 1 沿岸域の環境保全と法
   1-1 海と環境保全  1-2 水循環基本法の制定と森・川・海のつながり
   1-3 森・川・海の法律に関する問題点  1-4 「総合的管理」 の必要性
   1-5 本書における「沿岸域」の概念
 2 沿岸域災害の防御と法
   2-1 沿岸域の災害防御と自然環境保全  2-2 沿岸における典型的災害:津波・高潮
   2-3 海岸防御の法律  2-4 堤防の技術基準  2-5 3.11津波被害とその後
   2-6 河川災害対策の問題点  2-7 森・川・海のつながりと防災
 3 沿岸域の環境保護と防災対策の総合
   3-1 防災か環境保護か  3-2 防災法と環境保全法
   3-3 わが国の沿岸域「総合的管理」の例
 4 思考の手順
   4-1 森・川・海の利用と管理についての法学的把握
   4-2 ネットワーク法制構築の手がかりと「気づき」の重要性

第1章 公物法の基礎
 1 公物法とはどんな法か
   1-1 公物の概念  1-2 公物の種類  1-3 公物法の法形式  1-4 公物の管理
 2 公物管理権
   2-1 公物管理権の内容  2-2 公物管理権の法的根拠  2-3 公物管理権の主体
 3 法定外公共用物の公物管理権
 4 公物の使用関係
   4-1 公共用物の使用関係  4-2 使用関係における論点

第2章 森林に関する法制度
 1 森林の自然保護と保護林の制度
   1-1 保護林制度の変遷  1-2 保護林制度の問題点
 2 森林法の制度
   2-1 森林法の目的  2-2 森林法「産業法的性格」の変容  2-3 保安林制度
   2-4 林地開発許可

第3章 河川法の歴史と仕組み
 1 旧河川法の制定まで
   1-1 デ・レーケと古市公威  1-2 旧河川法の制定
 2 新河川法の制定
   2-1 制定の背景
 3 水害訴訟
   3-1 国家賠償法2条  3-2 設置・管理の瑕疵
 4 世紀転換期の政策転換
   4-1 河川工事における近自然工法=多自然型工法の導入  4-2 1997年河川法改正
 5 河川環境の保全
   5-1 法目的の追加と法律の運用  5-2 河川法の計画制度
 6 その他の問題点
   6-1 河川の自由使用  6-2 河川敷、河川管理施設  6-3 占用許可の運用ルール

第4章 沿岸法制の歴史と仕組み
 1 法定外公共用物としての海
   1-1 法定外公共用物の管理  1-2 国有財産法による海の管理
   1-3 国有財産法に基づく管理の問題点  1-4 国有財産法と公物管理法の関係
   1-5 条例による海の管理の実態
 2 海岸法の概説
   2-1 海岸法の制定過程  2-2 1955(昭和30)年海岸法の限界
   2-3 1999(平成11)年改正海岸法の成立  2-4 海岸法の論点
 3 港湾法と漁港漁場整備法
   3-1 港湾法  3-2 漁港漁場整備法
 4 海の自然環境保護法制
   4-1 自然公園法改正  4-2 その他の「海洋保護区」の制度
   4-3 海岸漂着物処理推進法

第5章 海の開発と環境問題
 1 最近の海洋開発の現状と課題
   1-1 メタンハイドレートと熱水鉱床  1-2 洋上風力発電
 2 海洋開発における環境問題の事例
   2-4 離島における採石事業  2-2 採石法の目的と仕組み
   2-3 採石事業と沿岸域環境の破壊懸念に関する事例  2-4 海砂利採取の事例

第6章 地先水面の利用と規律
 1 現在の法状況
   1-1 地先水面の利用形態とその輻輳性  1-2 海の所有権
 2 コモンズ論から見た地先水面
   2-1 社会法の存在  2-2 コモンズとしての海
 3 公物管理権の法的根拠と海の管理法制のあり方
   3-1 公物管理権の法的根拠  3-2 海の公物管理権の帰属主体
   3-3 海の公物管理の限界論

第7章 海洋基本法の制定
 1 海洋基本法制定の背景
 2 海洋基本法の基本理念
 3 海洋基本法の基本施策
 4 沿岸域の総合的管理
 5 海洋基本計画における「沿岸域の総合的管理」
   5-1 第1次海洋基本計画  5-2 第2次海洋基本計画

第8章 森・川・海の災害防御の法制度
 1 森林・河川と災害防御法制
   1-1 森林法による防災  1-2 砂防法に基づく防災
   1-3 河川の「流域管理」的防災の取組み
 2 津波防災
   2-1 「一線防御」から「多重防御」へ

終章 沿岸海域の管理と沿岸域総合管理法のあり方
 1 森・川・海の自然環境と災害面での「つながり」
   1-1 沿岸海域の生物と森―川―海  1-2 災害と森・川・海
 2 空間の連続と法律の不連続
   2-1 自然環境のつながりと法律による分断  2-2 災害防御と法律の連携
 3 取り組むべき方策
   3-1 沿岸海域管理法の必要性  3-2 外国の総合的管理法  
   3-3 沿岸域総合管理法の構想

参照文献一覧
索引

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