ホーム > 歴史から理論を創造する方法

歴史から理論を創造する方法

社会科学と歴史学を統合する

歴史から理論を創造する方法

すぐれた研究をするための方法論とは? 理論志向の社会科学者と、歴史的事実を重視する歴史家の溝とは? 解決法を提示する!

著者、編者、訳者など 保城 広至
ジャンル 歴史・地理
政治
ISBN 978-4-326-30240-6
出版年月 2015年3月
判型・ページ数 A5判・196ページ
定価 本体2,000円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

本書は方法論の基礎をかみくだいて説明する入門書でありながら、社会科学と歴史学のギャップを埋める最新の研究書。自分の理論に都合のいい資料しか使わない社会科学者と、狭い研究対象に埋没してしまう歴史家。両者の溝を払拭する研究法を指し示しながら、初学者向けにも基本を解説する。専門用語を易しく説明する「ショート解説」つき。

このページのトップへ

目次

はじめに

序章 歴史と理論:古くて新しい緊張関係
はじめに
1 歴史学者による社会科学者批判
  歴史社会学の名著  歴史学者による社会科学者批判①  近代日本政治の理論と歴史
  歴史学者による社会科学者批判②  両研究に内在する問題点
2 社会科学者の見解
  狭い歴史学者の視野?
3 歴史と理論の断絶にはらむ問題
  本書の目的  本書の構成

第1章 中範囲の理論:イシュー・時間・空間の限定
はじめに
1 パターンと個性
  理論とは何か?  法則性と一過性?
2 「自然主義」と社会科学
3 社会科学理論の社会への影響
  予言の自己否定性  予言の自己実現性  理論の現象消失性
4 中範囲の理論
  イシューの限定  時間の限定  空間の限定  中範囲の理論へのひとつのアプローチ
おわりに

第2章 「説明」とは何か?
はじめに
1 「説明」に関する三つの見解
2 因果関係の解明としての 「説明」
  社会科学者の因果説  歴史家による因果説
3 統合としての「説明」
4 記述としての「説明」
  歴史研究者の記述説  歴史学の叙述傾向  社会科学者の記述説
5 解釈・理解としての「説明」?
  文化人類学者の解釈学  ポスト実証主義と解釈学  社会構成主義者の理解説
6 二つの「説明」概念を同時に満足させる
  因果説と記述説の統合
おわりに

第3章 帰納/演繹、アブダクション
はじめに
1 帰納法とその問題点
  J.S.ミルの五つのカノン  実験の不可能性  自然実験という試み
  帰納的飛躍:「すべてのスワンは白い」?  理論負荷性:ウサギにもアヒルにも
  理論負荷性を問い直す
2 社会科学における演繹法の陥穽
  前提の不確実性と結論の不確実性
3 アブダクション
  アブダクションと仮説演繹法  アブダクションとさまざまなディシプリン
おわりに

第4章 構造的問いと事例全枚挙
はじめに
1 単一事例の問題点
  単一事例の擁護  単一事例への批判
2 構造化、焦点化された比較の方法
  ヘンペルのカラスと比較の単位
3 事例全枚挙
  分析対象範囲の問題  事例を全枚挙する利点  従属変数からの選択という問題
 おわりに

第5章 過程構築から理論化へ
はじめに
1 過程追跡という手法
  ベイズの定理と過程追跡  理論志向 「過程追跡」の問題点  プロスペクト理論とキューバ危機
2 歴史過程の構築
  現象の発端と事例の定義  プレイヤーの特定  プロセスに沿った分析
3 抽象化、比較分析から理論化へ
  分割表による体系的比較  戦後日本の地域主義外交の例
おわりに

終章 さらなる議論を!
  本書が論じてきたこと  本書の意義と限界

謝辞
引用文献
事項索引
人名索引

ショート解説一覧
ショート解説00-1  定性的研究と定量的研究
ショート解説0-1   一次資料と二次文献
ショート解説0-2  「プロクルーステースの寝台」問題
ショート解説0-3  中心極限定理
ショート解説0-4  経済学「方法論争」
ショート解説0-5  パラダイム・シフト
ショート解説1-1  前向きの解
ショート解説1-2  最小二乗法
ショート解説2-l  D-N説明とI-S説明
ショート解説2-2  社会構成主義
ショート解説3-1  実験群と統制群
ショート解説3-2  比較優位説
ショート解説3-3  「ハード・ケース」と「イージー・ケース」
ショート解説3-4  反証可能性
ショート解説4-1  「最もありえそうな事例」 と 「最もありえそうにない事例」
ショート解説4-2  決定的実験の不可能性 「デュエム=クワイン・テーゼ」
ショート解説4-3  ヘンペルのカラス
ショート解説5-1  ベイズの定理と3囚人問題
ショート解説5-2  プロスペクト理論
ショート解説5-3  ブール代数とファジー集合

このページのトップへ