フランス語の統語論研究

関係文法の限界と可能性

フランス語の統語論研究

受動文、使役文、非人称文、副詞句のコントロールなどに関して、従来関係文法で示されてきた説明を再検討し、新たな解決法を試みる。

著者 木内良行
ジャンル 哲学・思想・倫理
シリーズ シリーズ総記・図書館 > 大阪大学言語社会研究叢書
オンデマンド書籍
出版年月 2015年1月
ISBN 978-4-326-98186-1
判型・ページ数 A5・176ページ
定価 3,300円(税込)
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関係文法を用いることで、生成文法では複雑な記述にならざるをえなかった構文のいくつかが、単純な仕組みで説明できるようになった。しかし、その逆の結果となった例もある。主にフランス語を例としてそれらの問題点を検証し、関係文法による説明を他の文法記述によって補完していく方向性を示す。(2005年10月15日第1版第1刷発行)

はしがき
謝辞

第一章 関係文法におけるフランス語の受動文の解釈について
 はじめに
 1 受動形態素について
 2 GB理論との比較
 3 2→1昇格規則についての疑問
 4 非人称構文の解釈について
 5 非人称要素について
 6 「実主語」について
 7 新たな解決法

第二章 フランス語の使役文について
 1 二つの使役文
 2 二つの文融合規則
 3 文融合規則と文法関係変換規則の分離
 4 使役文の成立条件について

第三章 ジェロンディフ等の副詞句における明示されない主語の解釈について
 1 従来の見解
 2 主語以外の要素によるコントロール
 3 LEGENDRE による解決法
 4 LEGENDRE の解決法における問題点
 5 非人称構文の場合
 6 文の主題との関連性

第四章 関係文法におけるフランス語の倒置構文、非人称構文の扱いについて
 はじめに
 1 従来の見解について
 2 倒置文について
 3 「倒置主語」の主語性について
 4 “en”の文法関係について

第五章 POSTAL によるフランス語受動文の解釈について
 はじめに
 1 POSTAL の受動文解釈
 2 使役受動文の解釈
 3 問題点

第六章 フランス語の受身的解釈を受ける使役文について
 はじめに
 1 受身的使役文の主語の性質、及び問題点
 2 POSTAL(1996)とWASHIO(1993)
 3 再帰代名詞と拡大与格の関連
 4 日本語の場合
 5 使役文の動作主の形態、および拡大与格について
 6 拡大与格と日本語の間接受身文

第七章 関係文法における日本語受動文の扱いについて
 はじめに
 1 直接受動文と間接受動文
 2 DUBINSKY による直接受動文の説明
 3 DUBINSKY による間接受動文の説明
 4 二つの受動文についての再考
 おわりに

第八章 使役動詞について日、仏、伊語の比較から
 はじめに
 1 日本語の使役文――他の言語との共通性
 2 言語間の差異
 3 使役受動文について
 4 日本語使役文における補文境界の問題
 5 日本語使役文の構造
 6 使役の助動詞「させる」の自立性について
 おわりに

参考文献
人名索引
事項索引

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