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イタリア宗教史学の誕生

ペッタッツォーニの宗教思想とその歴史的背景

イタリア宗教史学の誕生

特定の宗教の立場に立たない宗教史学。この近代西欧的な学問が明確な形で生まれたのは、ファシスト期のイタリアにおいてであった…。

著者、編者、訳者など 江川 純一
ジャンル 哲学・思想・倫理
ISBN 978-4-326-10241-9
出版年月 2015年1月
判型・ページ数 A5判・320ページ
定価 本体4,500円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

イタリア宗教史学の創始者、ペッタッツォーニ。その宗教思想の検討を通し、カトリックの総本山ヴァティカンを抱くイタリアで、キリスト教の優位性を前提としない学問が誕生した過程を辿る。クローチェやヴィーコの思想、歴史学、民族学、ファシズムなど、様々な要素が交差し形成された宗教史学とはどのようなものか。ペッタッツォーニが宗教史学に託したものとは何か。

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目次

序論

第Ⅰ部 宗教史学誕生までの道程
  第一章 ペッタッツォーニの生涯と著作
    一 考古学から宗教史学へ
    二 ペッタッツォーニの著作群
    三 翻訳の状況

  第二章 モデルニズモ・イタリアーノ―宗教史学とローマ・カトリックの関係
    一 国立大学の神学部廃止
    二 シャローヤ=コッレンティ法下の各大学の状況
    三 モデルニズモとストリチズモ

  第三章 ペッタッツォーニ宗教史学の萌芽―『サルデーニャ原始宗教』読解から
    一 『サルデーニャの原始宗教』序文
    二 サルドゥス・パテルヘの着目
    三 初期ペッタツォーニの方法

第Ⅱ部 宗教史学講座の設置とファシズム
  第一章 宗教史学講座の設置をめぐって
    一 イタリアの「遅れ」
    二 開講講演―宗教史学とは何か?
    三 講座設置までの経緯―ジェンティーレとペッタッツォーニ
    四 宗教史学は本当に必要か?― クローチェとペッタツォーニ
    五 イタリアという枠組と宗教史学

  第二章 ファシズム期のイタリア宗教史学
    一 ファシズム期を検討することの意義
    二 ファシズム期以前の状況
    三 イタリア至上主義のモード
    四 ファシズム期のイタリア民族学をめぐる攻防
    五 ペッタツォーニとイタリアの「伝統」
    六 まとめ

第Ⅲ部 最高存在研究―ペッタッツォーニ宗教史学の基幹
  第一章 最高存在研究の系譜
    一 最高存在論のはじまり
    二 ペッタッツォーニ=シュミット論争
    三 ヴィーコの寄与
    四 「新しい学」としての宗教史学
    五 多神教と一神教

  第二章 最高存在をめぐる事例研究
    一 「すべての支配者としての神(regnator omnivum devs)」
    二 ガリアの三面神

第Ⅳ部 宗教史学と宗教運動
  第一章 「あらゆる現象は生成物である(ogni phainómenon è un genómenon)」―ペッタッツォーニ宗教史学の基本原理
    一 転換―対宗教現象学
    二 いかなる宗教史を書くべきか
    三 エリアーデがみたペッタッツォーニ
    四 ペッタッツォーニがみたエリアーデ
    五 ペッタッツォーニ宗教史学の特徴

  第二章 ペッタッツォーニ宗教史学の継承―デ・マルティーノの宗教論
    一 ペッタッツォーニの弟子達
    二 デ・マルティーノの生涯
    三 デ・マルティーノの宗教論
    四 タランティズモ研究(tarantismo)

  第三章 学問の自由と宗教の自由―宗教史学がもたらしたもの
    一 アカデミズムの内側と外側
    二 宗教の自由
    三 「イタリアにおける宗教の自由擁護協会」とイタリア憲法批判
    四 国家の宗教・人間の宗教

  終章 ペッタッツォーニ宗教史学と宗教運動―結論に代えて

おわりに
あとがき
索引
参考文献
年表
系譜図
ペッタッツォーニ全著作リスト

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