民主主義の「危機」 (紙版)
国際比較調査からみる市民意識
民主主義の「危機」が喧伝される現在。世界30ヵ国以上の調査データの詳細な国際比較分析をもとに、民主主義からの逸脱とみなされる諸問題の再評価を行う。各国の個別状況にとらわれず、同時に過度な抽象論に陥らない視座から、民主主義の「危機」論の虚実を暴くとともに、安易に「危機」をあおる論調へ警鐘を鳴らす。
【電子書籍あり】
紀伊國屋書店
はじめに
序章 民主主義の「危機」を把握するために[田辺俊介・荒牧央]
1 民主主義は「危機」に陥っているのか
2 国際比較による「危機」の把握
3 ISSP(国際社会調査プログラム)による検討
4 本書で検討する「危機」
第Ⅰ部 民主主義のクエスチョン
第一章 若者は本当に政治に無関心なのか?──私生活主義モデルから齢間分業モデルへ[高橋征仁]
1 「若者の政治的無関心」は本当か?
2 政治的関心の操作化と説明要因
3 「若者の政治的無関心」をめぐる虚実
4 「若者の政治的無関心」に関する齢間分業モデル
第二章 シティズンシップは涵養できるのか?──学校教育と社会的学習の効果[佐藤智子]
1 シティズンシップと教育
2 何が能動的シティズンシップを向上させるのか?
3 効果的なシティズンシップ教育に向けて
第三章 誰が民主政治に参加しないのか? ──教育が投票に与える影響[荻野亮吾]
1 「参加のパズル」──教育と政治参加のジレンマ
2 「投票参加」に関する研究と仮説
3 教育は投票を促進するのか?
4 教育の政治的意義
第四章 誰が支持する政党を持たないのか?──価値意識が政党支持に与える影響[田辺俊介]
1 無党派層の増大と政党不信
2 政党支持に関する諸研究
3 無党派と価値意識
4 無党派になる要因は何か?
5 民主主義と無党派化
第五章 誰がデモに参加するのか?──デモは市民的活動か、感情的行動か[朝岡誠]
1 デモ活動の二つの側面──市民活動としての側面と暴力行為としての側面
2 デモ活動に関する先行研究の整理
3 デモ活動を促進する要因とは?──ISSPデータを使う
4 デモ活動の規定因
5 二つの社会におけるデモ活動像
第Ⅱ部 民主主義のジレンマ
第六章 「大きな政府」か「小さな政府」か?──福祉国家とネオリベラリズムをめぐる日本人の意識[丸山真央]
1 ポスト福祉国家の正統性をめぐる問い
2 福祉国家の後退をめぐる世論の研究
3 ネオリベラリズムの重層性
4 福祉国家/ネオリベラリズムへの支持と社会的亀裂
5 世論からみた日本の福祉レジーム上の位置
第七章 自由か安全か?──テロの脅威のなかでどのような国が自由規制を支持するのか[阪口祐介]
1 テロの脅威と自由の規制
2 いかなる国で安全のための自由規制が支持されるのか
3 テロリスクに対する自由規制の支持と各種独立変数の操作化
4 自由規制を容認する要因は何か
5 安全と自由のトレードオフ?
第八章 グローバルかナショナルか?──グローバル化に対する脅威認知の規定要因[濱田国佑]
1 グローバル化する日本と世界
2 「グローバル化」および「脅威」に関する先行研究
3 「認識された脅威」の指標に関する検討
4 「脅威」の規定要因
5 社会的に分断されるグローバル化の認知
第九章 多文化主義か同化主義か?──多文化主義の市民的徳性への影響の国際比較[永吉希久子]
1 「多文化主義闘争」の第二の前線
2 多文化主義と市民的徳性の関連
3 ISSPデータの概要と変数の操作化
4 多文化主義政策は市民的徳性を低下させるか
5 民主主義の基盤としての多文化主義政策
終章 民主主義の「危機」を打開するために[田辺俊介]
1 民主主義は「危機」なのか?
2 民主主義の「危機」とその解決
3 民主主義の未来のために
あとがき
文献
索引
序章 民主主義の「危機」を把握するために[田辺俊介・荒牧央]
1 民主主義は「危機」に陥っているのか
2 国際比較による「危機」の把握
3 ISSP(国際社会調査プログラム)による検討
4 本書で検討する「危機」
第Ⅰ部 民主主義のクエスチョン
第一章 若者は本当に政治に無関心なのか?──私生活主義モデルから齢間分業モデルへ[高橋征仁]
1 「若者の政治的無関心」は本当か?
2 政治的関心の操作化と説明要因
3 「若者の政治的無関心」をめぐる虚実
4 「若者の政治的無関心」に関する齢間分業モデル
第二章 シティズンシップは涵養できるのか?──学校教育と社会的学習の効果[佐藤智子]
1 シティズンシップと教育
2 何が能動的シティズンシップを向上させるのか?
3 効果的なシティズンシップ教育に向けて
第三章 誰が民主政治に参加しないのか? ──教育が投票に与える影響[荻野亮吾]
1 「参加のパズル」──教育と政治参加のジレンマ
2 「投票参加」に関する研究と仮説
3 教育は投票を促進するのか?
4 教育の政治的意義
第四章 誰が支持する政党を持たないのか?──価値意識が政党支持に与える影響[田辺俊介]
1 無党派層の増大と政党不信
2 政党支持に関する諸研究
3 無党派と価値意識
4 無党派になる要因は何か?
5 民主主義と無党派化
第五章 誰がデモに参加するのか?──デモは市民的活動か、感情的行動か[朝岡誠]
1 デモ活動の二つの側面──市民活動としての側面と暴力行為としての側面
2 デモ活動に関する先行研究の整理
3 デモ活動を促進する要因とは?──ISSPデータを使う
4 デモ活動の規定因
5 二つの社会におけるデモ活動像
第Ⅱ部 民主主義のジレンマ
第六章 「大きな政府」か「小さな政府」か?──福祉国家とネオリベラリズムをめぐる日本人の意識[丸山真央]
1 ポスト福祉国家の正統性をめぐる問い
2 福祉国家の後退をめぐる世論の研究
3 ネオリベラリズムの重層性
4 福祉国家/ネオリベラリズムへの支持と社会的亀裂
5 世論からみた日本の福祉レジーム上の位置
第七章 自由か安全か?──テロの脅威のなかでどのような国が自由規制を支持するのか[阪口祐介]
1 テロの脅威と自由の規制
2 いかなる国で安全のための自由規制が支持されるのか
3 テロリスクに対する自由規制の支持と各種独立変数の操作化
4 自由規制を容認する要因は何か
5 安全と自由のトレードオフ?
第八章 グローバルかナショナルか?──グローバル化に対する脅威認知の規定要因[濱田国佑]
1 グローバル化する日本と世界
2 「グローバル化」および「脅威」に関する先行研究
3 「認識された脅威」の指標に関する検討
4 「脅威」の規定要因
5 社会的に分断されるグローバル化の認知
第九章 多文化主義か同化主義か?──多文化主義の市民的徳性への影響の国際比較[永吉希久子]
1 「多文化主義闘争」の第二の前線
2 多文化主義と市民的徳性の関連
3 ISSPデータの概要と変数の操作化
4 多文化主義政策は市民的徳性を低下させるか
5 民主主義の基盤としての多文化主義政策
終章 民主主義の「危機」を打開するために[田辺俊介]
1 民主主義は「危機」なのか?
2 民主主義の「危機」とその解決
3 民主主義の未来のために
あとがき
文献
索引
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