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民主主義の「危機」

国際比較調査からみる市民意識

民主主義の「危機」

危機か、それとも成熟か? 若者の政治的無関心、投票率の低下、無党派層の増大などは民主主義の危機を意味するものなのだろうか。

著者、編者、訳者など 田辺 俊介 編著
ジャンル 社会・女性
政治
ISBN 978-4-326-65390-4
出版年月 2014年12月
判型・ページ数 四六判・304ページ
定価 本体3,000円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

民主主義の「危機」が喧伝される現在。世界30ヵ国以上の調査データの詳細な国際比較分析をもとに、民主主義からの逸脱とみなされる諸問題の再評価を行う。各国の個別状況にとらわれず、同時に過度な抽象論に陥らない視座から、民主主義の「危機」論の虚実を暴くとともに、安易に「危機」をあおる論調へ警鐘を鳴らす。

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目次

はじめに

序章 民主主義の「危機」を把握するために[田辺俊介・荒牧央]
 1 民主主義は「危機」に陥っているのか
 2 国際比較による「危機」の把握
 3 ISSP(国際社会調査プログラム)による検討
 4 本書で検討する「危機」

第Ⅰ部 民主主義のクエスチョン

第一章 若者は本当に政治に無関心なのか?──私生活主義モデルから齢間分業モデルへ[高橋征仁]
 1 「若者の政治的無関心」は本当か?
 2 政治的関心の操作化と説明要因
 3 「若者の政治的無関心」をめぐる虚実
 4 「若者の政治的無関心」に関する齢間分業モデル

第二章 シティズンシップは涵養できるのか?──学校教育と社会的学習の効果[佐藤智子]
 1 シティズンシップと教育
 2 何が能動的シティズンシップを向上させるのか?
 3 効果的なシティズンシップ教育に向けて

第三章 誰が民主政治に参加しないのか? ──教育が投票に与える影響[荻野亮吾]
 1 「参加のパズル」──教育と政治参加のジレンマ
 2 「投票参加」に関する研究と仮説
 3 教育は投票を促進するのか?
 4 教育の政治的意義

第四章 誰が支持する政党を持たないのか?──価値意識が政党支持に与える影響[田辺俊介]
 1 無党派層の増大と政党不信
 2 政党支持に関する諸研究
 3 無党派と価値意識
 4 無党派になる要因は何か?
 5 民主主義と無党派化

第五章 誰がデモに参加するのか?──デモは市民的活動か、感情的行動か[朝岡誠]
 1 デモ活動の二つの側面──市民活動としての側面と暴力行為としての側面
 2 デモ活動に関する先行研究の整理
 3 デモ活動を促進する要因とは?──ISSPデータを使う
 4 デモ活動の規定因
 5 二つの社会におけるデモ活動像

第Ⅱ部 民主主義のジレンマ

第六章 「大きな政府」か「小さな政府」か?──福祉国家とネオリベラリズムをめぐる日本人の意識[丸山真央]
 1 ポスト福祉国家の正統性をめぐる問い
 2 福祉国家の後退をめぐる世論の研究
 3 ネオリベラリズムの重層性
 4 福祉国家/ネオリベラリズムへの支持と社会的亀裂
 5 世論からみた日本の福祉レジーム上の位置

第七章 自由か安全か?──テロの脅威のなかでどのような国が自由規制を支持するのか[阪口祐介]
 1 テロの脅威と自由の規制
 2 いかなる国で安全のための自由規制が支持されるのか
 3 テロリスクに対する自由規制の支持と各種独立変数の操作化
 4 自由規制を容認する要因は何か
 5 安全と自由のトレードオフ?

第八章 グローバルかナショナルか?──グローバル化に対する脅威認知の規定要因[濱田国佑]
 1 グローバル化する日本と世界
 2 「グローバル化」および「脅威」に関する先行研究
 3 「認識された脅威」の指標に関する検討
 4 「脅威」の規定要因
 5 社会的に分断されるグローバル化の認知

第九章 多文化主義か同化主義か?──多文化主義の市民的徳性への影響の国際比較[永吉希久子]
 1 「多文化主義闘争」の第二の前線
 2 多文化主義と市民的徳性の関連
 3 ISSPデータの概要と変数の操作化
 4 多文化主義政策は市民的徳性を低下させるか
 5 民主主義の基盤としての多文化主義政策

終章 民主主義の「危機」を打開するために[田辺俊介]
 1 民主主義は「危機」なのか?
 2 民主主義の「危機」とその解決
 3 民主主義の未来のために

あとがき
文献
索引

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