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国境政策のパラドクス

国境政策のパラドクス

国境を越える人は年2億人以上。世界を飛び回るビジネスマンがいる一方、命がけで越境を試みる者もいる。国境政策はどうあるべきか。

著者、編者、訳者など 森 千香子 編著
エレン・ルバイ 編著
ジャンル 社会・女性
政治
ISBN 978-4-326-60269-8
出版年月 2014年9月
判型・ページ数 A5判・272ページ
定価 本体4,000円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

船の難破や仲介者の強盗などで多くの難民や移民が国境で命を落としている。技術革新や情報網により、開かれていながら、完全に管理下におかれているといわれる現在の国境だが、実際には何が起こっているのか。国境管理の世界的な潮流とそれを支える考え方や最新技術、社会的帰結をふまえ、21世紀の国境規制は現実的な政策なのかを問う。

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目次

序論 国境政策のパラドクスとは何か?[森千香子/エレン・ルバイ]
 一 地中海という名の墓場
 二 国境政策の二極化か?
 三 移民と支援者の「犯罪化」
 四 国境政策をめぐる通説の再検討
 五 「国境問題」と「グローバル化問題」
 
第Ⅰ部 国境管理強化は現実的な政策か?

第1章 現在おきているのは構造的な「対移民戦争」である[ステファン・ロジエール/小山晶子訳]
 はじめに
 一 現代の移民と移動の矛盾
 二 国境障壁の増大─現状調査
 三 国境における低強度紛争と死亡率
 結論

第2章 国境閉鎖は現実的な政策か?──移民のグローバルガバナンスと移動の権利の保障[カトリーヌ・ヴィトール・ド・ヴェンデン/小山晶子訳]
 はじめに
 一 移動の権利──基本的人権
 二 移動の権利のさまざまな段階
 三 出国の禁止から入国の制限へ
 四 移民のグローバル化、二十一世紀の課題
 五 移動を管理する──矛盾を孕んだグローバル化
 結論
  
第Ⅱ部 国境政策と管理テクノロジーの進化

第3章 「再入国協定」とは何か?──その隠された側面としての退去強制[ミグル・ユーロップ・ネットワーク/田邊佳美訳]
 はじめに
 一 退去強制をアウトソーシングするヨーロッパの政策
 二 退去強制に翻弄される移民と肉体的・心理的暴力
 三 ヨーロッパ─アフリカ───一斉に退去強制させるヨーロッパ
 四 ヨーロッパ─ラテン・アメリカ─不均衡な権力関係7
 結論

第4章 国境再編における国家の暴力──出入国管理、警察、軍事[古屋哲]
はじめに──一九九七年二月四日[下甑島]
 一 集団密航対策
 二 新しい外国人管理レジームと予防的警察活動
 三 新外国人管理レジームと統治の例外状態
 四 国境域における追放
 五 「極東有事」の大量避難民対策
 結論─二〇〇三年十月十六日[下甑島]

第5章 国境概念の変化と監視体制の進化──移動・セキュリティ・自由をめぐる国家の攻防[ディディエ・ビゴ/村上一基訳]
 はじめに──問題提起
 一 国境に関する知識
 二 政治科学における「国境」「領土」「例外」の従来の解釈とその批判
 三 国境解釈の代替アプローチ──交流の場としての国境
 四 ヨーロッパにおける国境審査の廃止と移動の管理
 五 国境管理が行なわれる場の変化
 
第Ⅲ部 国境のポリティクスの社会的帰結

第6章 移住と境界をめぐる一考察──受け入れ社会間の比較の視点から[田嶋淳子]
 はじめに
 一 送り出し社会としての中国社会
 二 日中間における移住システムの形成プロセス
 三 中韓間に形成される朝鮮族ネットワーク
 四 中国─日本─オーストラリアを繋ぐ家族・親族ネットワーク
 結論

第7章 国籍法を変えたフィリピン女性たちの身体性──ジェンダー・セクシュアリティとグローバリズム[菊地夏野]
 はじめに
 一 問題の所在
 二 国籍法と結婚制度
 三 国籍のポリティクス
 四 女性たちの身体性
 結論

あとがき
用語集
年表
索引

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