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月の錯視

なぜ大きく見えるのか

月の錯視

地平線付近の月が大きく見え、天高く昇るにつれ小さくなるのはなぜか。数千年にわたり多くの哲学者や科学者を魅了し続けた謎を解明。

著者、編者、訳者など ヘレン・ロス
コーネリス・プラグ
東山 篤規
ジャンル 教育・心理
自然科学・建築
ISBN 978-4-326-25099-8
出版年月 2014年8月
判型・ページ数 A5判・376ページ
定価 本体3,700円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

月の見えが変わるのはなぜか。この問いに対して、多くの研究者が様々な仮説を提唱してきた。実際に目に映る大きさが違うのではないか、大気による屈折の影響があるのではないか、あるいは山や建造物と比較しているからではないか。有史以来積み重ねられてきたこれらの研究を一つひとつ丁寧に検討し、最後に著者たちのユニークな理論を提案する。

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目次

序文[リチャード・L・グレゴリー]
著作権者 提供者
はじめに

第一章 天体錯視
(1)歴史的展望
(2)文献学的伝統
(3)変わりゆく学問分野
(4)拡大の大きさ
(5)錯視の変動
(6)まとめ

第二章 月と太陽の実際の大きさ
(1)大きさと高度の物理的測定
(2)太陽と月の角度的大きさ
(3)日食と月食
(4)角度的大きさと月の錯視
(5)星の角度的大きさ
(6)まとめ

第三章 知覚された大きさ
(1)主観的大きさの測定
(2)太陽と月はどれくらい大きく見えるのだろうか
(3)大きさ知覚の初期の考え
(4)大きさ――距離の不変性の展開
(5)知覚的な大きさ――距離の不変性
(6)大きさ――距離の不変性の検証
(7)天体錯視の理論
(8)まとめ

第四章 月の錯視の測定
(1)初期の実験
(2)これらの技法の批判
(3)月の生成機
(4)芸術にみる太陽と月
(5)遠近法の発展
(6)初期の絵画
(7)月の遠近画の分析
(8)コーニッシュの絵画
(9)まとめ

第五章 大気の屈折
(1)大気の蒸気
(2)大気の屈折
(3)屈折理論の運命
(4)写真からの立証
(5)光学的拡張の知覚効果
(6)屈折と卵型の太陽
(7)まとめ

第六章 空気遠近
(1)空気遠近の物理学
(2)初期の文献にみられる空気遠近
(3)空気遠近と大きさ――距離の不変性
(4)大きさ――距離の不変性に反対する人びと
(5)空気遠近に関するバークリの見解
(6)バークリの説明に対する批判
(7)明るさの変化
(8)明るさの効果の観察と説明
(9)明るさと月の錯視
(10)色の変化
(11)色効果に対する説明
(12)色の効果に関する実験
(13)まとめ

第七章 観察者の目の中で
(1)照度と瞳孔の大きさ
(2)不十分な焦点調節と瞳孔の大きさ
(3)不十分な焦点調節が起こる理由
(4)知覚された大きさと焦点距離
(5)まとめ

第八章 天の丸天井
(1)空の錯視
(2)知覚された空の形の測定
(3)空に浮かぶ残像
(4)空の錯視の説明
(5)天体と扁平な空
(6)空の高さ
(7)フォン・シュターネックの量的距離説
(8)地上の受け皿
(9)ヒーランの双曲的視空間
(10)まとめ

第九章 近くにありながら遠い
(1)天体までの知覚された距離
(2)介在する対象
(3)介在する対象と仮説検証
(4)知覚学習 垂直方向を観察する経験の不足
(5)知覚学習 垂直方向を観察する体験
(6)環境的経験と空間知覚
(7)発達研究
(8)遠い――大きい――近い仮説
(9)標準水準理論
(10)逆変換モデル
(11)まとめ


第一〇章 月を拡大する
(1)大きさの対比
(2)大きさの同化
(3)他の大きさ理論
(4)大きさの尺度化の神経学的基礎
(5)知覚された角度的大きさ
(6)知覚された角度的大きさに対する二次関数的尺度
(7)月の錯視と通常の大きさの恒常性
(8)まとめ

第一一章 注視角
(1)ウィトルウィウスとプトレミーの説明
(2)バークリの知覚学習説
(3)鏡実験
(4)人工月を用いた実験
(5)注視角効果の説明
(6)まとめ

第一二章 平衡の問題
(1)自己受容感覚による月の錯視の説明
(2)頭あるいは体を傾けた実験
(3)人工的加速を用いた前庭系実験
(4)高所からの光景
(5)宇宙飛行士の見た光景
(6)空中や宇宙を移動しているときの加速力
(7)前庭系実験の失敗
(8)視空間と触空間
(9)まとめ

第一三章 結論と謎
(1)否定されるべき説明
(2)月の錯視に関連する要因
(3)知覚的説明
(4)月の錯視、角度的拡大、大きさの恒常性
(5)残された課題と問題
(6)幾何学の放棄
(7)月の錯視の将来
(8)まとめ

エピローグ
付録 月の錯視に関連する科学の発展史
訳者あとがき

引用文献
事項索引
人名索引

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