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「問い」としての公害

環境社会学者・飯島伸子の思索

「問い」としての公害

飯島伸子の軌跡を通じ「公害」が「環境」学へ変貌を遂げる過程で捨象したものを現在に問い直す。

著者、編者、訳者など 友澤 悠季
ジャンル 社会・女性
ISBN 978-4-326-60264-3
出版年月 2014年2月
判型・ページ数 A5判・320ページ
定価 本体3,500円+税
在庫 在庫あり
 

内容説明

環境問題の起点として語られる「公害」。公害を「過去の教訓」として、「環境」を未来に属する事柄へ分類する現在の環境学のあり方は、私たちが今現在に起きている人の痛みを想像することを難しくしてきたのではないか。公害が社会問題として認識され始めた時代を生きた一人の女性研究者の視点を通じ、公害から現在に通じる問いを提示する。

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目次

目次
はじめに

序章 「問い」としての公害
 一 〈公害から環境へ〉という認識の再検討
 二 「問い」としての公害
 三 飯島伸子のまなざしから

第一章 「公害」「環境」概念の系譜
 一 「潮目」をとらえる
 二 「公害」「環境」概念の系譜
 三 飯島伸子にとっての「公害」と「環境」

第二章 「社会学」は「公害」を把握しうるのか
 一 「オフィス・レディ」の転身─一九六〇年代
 二 原点としての「災害分科会」
 三 二つの足場からの問い
 四 問われ続ける「社会学」の有効性

第三章 「社会学」はいかにして「被害」を証すのか
 一 「被害」の考察への出発─一九七〇年代
 二 「被害構造論」とは何か
 三 「社会学」はいかにして「被害」を証すのか─薬害スモン調査における格闘
 四 飯島伸子における「被害構造論」の射程

第四章 「美容の社会学」はなぜ環境問題研究か
 一 『髪の社会史』という作品─一九八〇年代
 二 作品としての『髪の社会史』
 三 美理容業研究の全体像
 四 被害者としての「労働者」と「消費者」
 五 声になる以前のものへ

第五章 「環境社会学」の形成と制度化─「地球環境」の磁場のなかで
 一 「地球環境ブーム」の到来─一九九〇年代
 二 「環境社会学」の自画像
 三 「地球環境問題時代」における飯島伸子

終章 問いかける「公害」─人間を基点とした環境論を
 一 「同苦」する者として
 二 「窓」としてみる飯島の視座の普遍性
 三 問いかける「公害」─人間を基点とした環境論を


おわりに
飯島伸子著作目録
飯島伸子略歴
参考文献・原資料
人名索引
事項索引

著者略歴
1980年 神奈川県生.
2013年 京都大学大学院農学研究科博士課程修了,博士(農学)
現 在 立教大学社会学部プログラムコーディネーター
主な論文 「広田湾埋め立て開発計画をめぐる人びとの記憶──岩手県陸前高田市を中心として」中央大学文学部『紀要社会学・社会情報学』24(2014.3).共著に竹本修三・駒込武編『「偏見・差別・人権を問いなおす:京都大学講義」京都大学学術出版会(2007).共編に藤林泰・宮内泰介・友澤悠季編『宇井純セレクション』(全3巻)新泉社(2014)

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