ジャン=ジャック・ルソーの政治哲学 (紙版)
一般意志・人民主権・共和国
近代の個人と集団の解放をもっとも根源的に構想したルソーは、文明への不信・情念無視の合理性批判・代表制の拒否という意味で啓蒙の異端者でもあった。本書は、ルソーの思想を政治的近代の概念史と政治理論のなかに位置づけなおし、こんにちの政治社会を分析する際の導きの糸を示す。
目次
まえがき 現代によみがえるルソー――ブリュノ・ベルナルディによる解釈の革新[三浦信孝]
序章 啓蒙の異端者ルソー
距離を置く場――第一論文と第二論文
一般意志と公共の知の光――ルソーの政治的問題提起
絶対的存在と関係的存在――人間の条件
解題[永見文雄]
第1章 ルソーと共和主義、正しい理解と間違った理解
ルソーは共和主義の思想家か?
政体類型論と二つの主権概念
「カルヴァンの弧」の都市における貴族的共和主義
代表制の否定と積極的政治的自由
抵抗権と叛乱する権利
「徳の共和国」はルソーによるものではない
非支配としての自由か自律としての自由か
ペティットはルソーを共和主義の伝統から除外する
ルソーはフランス共和主義の源流か?
複数の共和主義という展望
解題[三浦信孝]
第2章 『エコノミー・ポリティック論』における
〈一般意志〉概念の形成
強いられた概念創出
一般意志以前の一般意志
不一致の形を取った負債
距離を置くことで、根拠づける
解題[永見文雄]
第3章 ルソーとともに〈世論〉を再考する
世論概念の両義性
ルソー思想における世論概念の生成
「監察について」――国法諸原理における世論
世論は一般意志の必要な補完物
義務の根拠づけと義務の感情は別物である
社会的一体性の情動が公共的理性を支える
結論
解題[三浦信孝]
第4章 『戦争法の諸原理』と政治体の二重の本性
戦争、戦争状態、戦争法――ルソーの諸原理の閑却された側面
国/力と主権――政治体の二重の本性について
解題[川出良枝]
第5章 ジャン・ドブリとルソー――法律、習俗、そして人民の「暗黙の教育」
マイナーなテクストのメジャーな争点
「われわれの法律は理性のように純粋で、理性のように冷たい」
ルソーの解釈者としてのジャン・ドブリ――回顧的読解の試み
解題[王寺賢太]
第6章 最期の言葉、『孤独な散歩者の夢想』
「第一〇の散歩」を読む
解題[永見文雄]
ルソー主要著作年表
まえがき 現代によみがえるルソー――ブリュノ・ベルナルディによる解釈の革新[三浦信孝]
序章 啓蒙の異端者ルソー
距離を置く場――第一論文と第二論文
一般意志と公共の知の光――ルソーの政治的問題提起
絶対的存在と関係的存在――人間の条件
解題[永見文雄]
第1章 ルソーと共和主義、正しい理解と間違った理解
ルソーは共和主義の思想家か?
政体類型論と二つの主権概念
「カルヴァンの弧」の都市における貴族的共和主義
代表制の否定と積極的政治的自由
抵抗権と叛乱する権利
「徳の共和国」はルソーによるものではない
非支配としての自由か自律としての自由か
ペティットはルソーを共和主義の伝統から除外する
ルソーはフランス共和主義の源流か?
複数の共和主義という展望
解題[三浦信孝]
第2章 『エコノミー・ポリティック論』における
〈一般意志〉概念の形成
強いられた概念創出
一般意志以前の一般意志
不一致の形を取った負債
距離を置くことで、根拠づける
解題[永見文雄]
第3章 ルソーとともに〈世論〉を再考する
世論概念の両義性
ルソー思想における世論概念の生成
「監察について」――国法諸原理における世論
世論は一般意志の必要な補完物
義務の根拠づけと義務の感情は別物である
社会的一体性の情動が公共的理性を支える
結論
解題[三浦信孝]
第4章 『戦争法の諸原理』と政治体の二重の本性
戦争、戦争状態、戦争法――ルソーの諸原理の閑却された側面
国/力と主権――政治体の二重の本性について
解題[川出良枝]
第5章 ジャン・ドブリとルソー――法律、習俗、そして人民の「暗黙の教育」
マイナーなテクストのメジャーな争点
「われわれの法律は理性のように純粋で、理性のように冷たい」
ルソーの解釈者としてのジャン・ドブリ――回顧的読解の試み
解題[王寺賢太]
第6章 最期の言葉、『孤独な散歩者の夢想』
「第一〇の散歩」を読む
解題[永見文雄]
ルソー主要著作年表
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